今季購入した2台の大回転用スキーをあらためて乗り比べして見た。
ロシニョール 185cm サイドカーブ:R27
ヘッド 186cm サイドカーブ:R25
の比較だ。
今までは日にちをまたいでの乗り比べはしてきたが、同じ日ににゲレンデに持っていきとっかえひっかえ履き比べると言うことはしていなかったのでやってみたのだ。
乗り比べをしたのは日曜日。
朝から10時半くらいまでは本降りの雨の中のフリースキー。
そして雨の上がった午後からは中斜面でのGSのゲートトレーニングでの比較だ。
まずはフリースキー。
バーンコンディションは雨のため雪面は柔らかめ。だが水を吸った雪は滑り自体は悪くない。エッジホールドはかなり良いコンディション。
ロシニョールは以前も書いたとおり、トップの反応がよく、ターン始動時に前圧をきちんとかけるとトップから切れ込んでいき、きれいにたわむのがよくわかる。反面、ターン後半に走らせようとしてテールに荷重をかけるとかえって腰砕け気味となる。
前半からトップを使ってたわませてそのしなりをうまく開放して走らせていくタイプのスキーだ。
ヘッドはそれとは対照的に何も意識せずともターン始動が出来て、テールがしっかりしているので後半で乗り込んでいくと走るタイプ。エッジグリップが良いので足元の安心感としては圧倒的に優れている。
そんな感じで、フリースキーでは間違いなくヘッドの方に軍配が上がる。
ロシは前圧をかける動きの練習には最適だが、やはり足元の安心感の差が大きい。
お次はゲートトレーニングでの比較結果。
雪面が比較的柔らかく、エッジでは無く面で押していけるコンディションではという前提である。
上記のコンディションでは意外にもロシの方がたわみを使って走らせられた。上体を前傾させてやると敏感にトップが反応するのでポジションチェックにもなるし、後半で踏んづけて走らせるのでは無く、たわみをきれいに開放して「抜く」感じにしてやるとかなり走る。
むむむ。。。
フリーとはかなり違って良いフィーリングだ。
両方を2、3本くらいずつで乗り比べていく内に、体が動くようになり、胸の前傾角もきちんとキープし、内傾角も深くとれるようになってきた。
そうなると、結局はヘッドの方が速そうだ。
ロシのようにたわむ感じも無ければ弓を放つかのようなたわみ開放からの走りも感じられないのだが、安心感のあるエッジホールドを武器に深い内傾角(えーっと、浅い深いはあくまでもオイラ基準で有り、間違ってもワールドカッパーと比較してはいけないのである。)をとっても一発で足場が作れるため、どんどん体を下に落としていけるので結果的に速度が出るフィーリングだ。
さんざん乗り比べをしたが、良いところはそれぞれにあるのだが試合用はどっちだと言われればやはりヘッドとなるだろう。それに雪面が固くなったら間違いなくヘッドのほうが良い。特に下地の氷が出てきてしまうようなコンディションや春先の様に硫安をバンバン入れるような状況下での試合では迷うこと無くヘッドだ。多少の溝や掘れにはほとんど影響されない。(^_^)v
ロシは体の動きを正しく矯正するためには最適なので練習にはこちらの方が良さそうだ。これで体に正しい動きを覚え込ませるというのは非常に有効だろう。
但し、ハイシーズン中の新潟方面の試合でありがちだが、しめった雪がバンバン降り続く中での試合ではロシの方が良いかもしれない。強いエッジングでは雪面が受け止めてくれないような時には面で捉えてたわみで走らせるロシの方が速いと思う。
しなやかな分、固いバーンでの溝では叩かれてしまいそうだがぐずぐずの雪の溝ならばきれいにいなしてくれそうだ。
・・・というわけでどっちも良い板だ。
コンディションによって使い分けようと思う。
あ、ちなみにヘッドの方が踏ん張れる分だけ疲れ度合いも大きいようだ。(苦笑)
最後に2台のスキーを特徴的な表現タイプ分けするならば
ロシはトップの「たわみ」で走らせるタイプ
ヘッドはテールの「張り」で走らせるタイプ
となる。
釣り竿に例えるならば、ロシは胴調子のトルク型の繊細なトラウト用のフライフィッシングロッドで有り、ヘッドは先調子でパワフルなバスプロ向けのロッドってところだな。(´ー`)┌フッ