2015  北の大地 6日目 | 木馬の四方山ばなし

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趣味の話や日々の出来事を中心に何となく、自己満足のためにつづっていくブログです。

今年の北の大地むけにいろいろ試した後に行き着いたウルフマンのサドルバッグ。
実際に使ってみたところ抜群である。
重量物を低く、前寄りに詰めているのでフル積載でもテールスライドして楽しめる。(^^)v

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今年の北の大地は雨ばかりと言うことも無いのだが、すっきり青空というのも少ない。そのおかげであまり虫がヘルメットに当たってこないのは助かる。蛾のたぐいがシールドに当たると視界を妨げるくらい汚れるのだ。体にべちべち当たって痛い思いもしていない。
全体的にもわもわした感じで中途半端な蒸し暑さ(北海道にしては)という印象かな。例年なら一度くらいは台風がかすめていき、ものすごい雨が降る日がある代わりに抜けたあとは青くすんだ秋のようなさわやかな空が広がるんだが。
ちなみに今日は走ったルートが山あいということもあり、晴れ間がさしたかと思うと雨が降るという天気だった。なかなかカッパが脱げず、ムレムレの一日だった。(
苦笑)

2015 北の大地 6日目

釧路は観光客が多いのかホテルも混雑している。朝ごはんのバイキング(と言うほどのものは無いのだが)も大混雑。(苦笑)
それでも簡単な食事だがしっかりいただいてから8時前に出発。
今日は阿寒湖周辺のダートがメインディッシュだが、その移動途中にも楽しいダートがあるので拾いながら走って行く。
まずは272号を北上し、途中で塘路広域林道に入る。

このルートはホントに楽しい。どこかへ移動するために使うようなルートでは無いため、地元の酪農家以外はまず走らないはずだが路面はキレイだし、コーナーが多くてズリズリして遊ぶには最高なのだ。

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長さも17、8kmあるのでそれなりの満足感もある。(^^)v

塘路湖側の391号に抜けたらすぐにコッタロ湿原を抜けて鶴居へ。途中コッタロ湿原の展望台にちょいと寄ってみたのだが意外に登るのが大変で汗だくになってしまった。(苦笑)

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その後は鶴見峠を抜けるダートを走って阿寒湖側に抜けていく。

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このルートは以前はキャタピラのあとがそのまま固まって洗濯板のようになっており、ガタガタで走れたものでは無かったが久しぶりに走ったら快適。意外に楽しかった。
10kmと短いのが残念だが予想外の収穫。(^^)v


その後、阿寒湖をかすめて、本日のメインイベント「雌阿寒岳登山道」、林道の正式名称はフレベツ白水林道

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フレベツ林道はかつては火山灰質の崩れやすい土で、しかも雨水の浸食でタイヤがすっぽりはまるくらいの轍がたくさんあって難易度の高いルートだと認識していた。
しかし、現在はかなり砂利を入れたようで峠までは特に問題ないレベルで走れる。下り側はさすがに荒れ気味の場所もあるがかつてのことを思えばどうってことは無い。(^^)v

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この写真で説明すると、阿寒湖側から入り、フレベツ林道を走りきったところの分岐(指をさしているところ)から南側の飽別白水林道側へはいつも土が盛り上げてあり、進入禁止だった。
従ってこの分岐で東に向かって国道240号に戻るのがいつものパターン。
だが、今回はなぜか南下する飽別白水林道への入り口がきちんと整備されており、特に進入禁止になっていなかったのだ。
そこで初めて走るルートだが今日は軽装で荷物が軽いことも有り、行ってみることにした。

これが間違いの元だった。(^^;) 

このルートは約25kmある山岳ルートだ。
序盤の数kmこそ、やや荒れ気味だが問題となるレベルでは無かったのだが、だんだんかつてのフレベツ・・・・いや、それ以上の難易度になってきた。
法面から火山灰質の土とこぶし大の石が大量に路面に落ちてきており、しかも雨水の浸食もひどい。。orz

轍にフロントタイヤをはめてしまうと転倒の危険性が高く、しかも路面は柔らかい火山灰。タイヤがしっかりとグリップしないので止まってしまうと再発進が非常に難しい。

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写真はまだまだ楽勝なところ。厳しい場所では停まりたくないので写真なし。(苦笑)


何カ所かホントにやばいところが有り、引き返そうかと真剣に考えた。
仮に阿寒湖まで戻るとしてもガソリンは十分ある。
しかし、この時点でかなりやばいポイントをいくつも通り抜けてきたのでまたあそこを通るのはえらく疲れるし、ナビにはきちんとルート表示されているので地図の通りに最終的には国道240号へ戻れるはずだ。そう考えて慎重に進んでいった。

当然、全くひと
気は無いし、路面に新しいタイヤの跡は全く見られない。何かあったらかなりやばい。人里までは20km弱はある。
冷や汗をかきながら慎重に走っているうちに、起点からの距離を示す看板があるのに気づき、その数値が少しずつ減っていくのに勇気づけられながら進んでいった。

そしてついにその表示が10kmを切った。

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ああ・・・・もう少しだ。かなりの安堵感がオイラを包んだ。

これで帰れる。。。。
なんだか、アムロや古代進の気持ちがよくわかった気がした。バキッ!!☆/(x_x)

だが、その後に目を疑うような悪夢が・・・・・


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わかるだろうか?
小さな川を渡る橋なのだが、上流からの土砂とぶっとい流木が道をこれでもかとふさいでいる。
一瞬、何が起きているのかわからなかったくらいだ。

見た瞬間、こりゃあ無理だ・・・・。
そう思った。しかし、あと距離は8kmちょっと。ここで引き返すとなるとまたあのやばいルートを20km近く走ることになる。

ここ数日は毎日のように夕方になるとピンポイントの豪雨があり、この辺も大量に降ったのだろう。通行止めの看板などが一切無かったところを見ると、夕べの雨の仕業かもしれない。

とりあえず状況を観察した。
手前に直径40cm位の木が横たわっているがその先には本来橋だった場所が若干フラットさを保っている。ただし、柔らかい土で覆われているのは言うまでも無い。見ると橋の上流側が土砂と石でほとんど埋まっており、この木を迂回すればわずかな川渡りで橋の上までは行けそうだ。

問題はその先。
上の写真ではわかりにくいだろうが橋を渡った向こう側に道を通せんぼするかのように流木がたくさん倒れているのだ。
一番の難関は手前の木。
太さは40cm程度だが浮き上がって横たわっているため高さは60~80cmは優にある。
そしてそれを超えた先は太さこそ10~20cm程度だが5、6本の木がある。ただし、太い木を乗り越えてしまえば、ぎりぎりバイクなら何とか通れそうな幅はあいている。

迷った。

迷った。



迷った。

戻るのはしんどいし、リスクが無いわけでは無い。距離もかなりある。
目の前の丸太を攻略できれば国道まではあとたったの8kmのはずだ。
だが、丸太越えをしようとして失敗して身動きがとれなくなったら本当に最悪だ。仲間が居るならいざ知らず、いつものように単独行動だ。(^^;) 
冗談抜きで命にも関わりかねないとは決して大げさな言いぐさでは無いはずだ。

取りあえず路面を念入りにチェックした。

山砂が大量に積もっているのでタイヤが5cm程度埋まるがそのしたには本来の橋があるためそれ以上潜ることはなさそうだ。
川渡も躊躇せずに行けば特に問題なさそう。

最後の難関の丸太越えだが、手前にきっかけ石を積み上げてフロントアップをしなくてすむように石で斜面を作れば登ることはできそうだ。
反対側はすとんと落ちていて路面も斜めだ。正直うまく乗り越えたとしてもフロントが向こう側に落ちた時点でかなりの確率で転倒することになるだろう。
だが、それを前提にチェックしてみたがそれほどダメージを受けずに行けそうだ。それに丸太さえ乗り越えることができればバイクを引きずりだすことは可能だ。


かなり迷ったが通り抜ける方を選択することにした。

まずは手前の木を迂回して川渡り。これはどうと言うことは無い。
次は難関の丸太の手前に石を積み上げるのだが、地面がぐずぐずなのでサイドスタンドが埋まってしまいバイクを立てておけない。まずは石を拾ってスタンドの下に入れて何とか自立させた。

そうした上で丸太の手前にきっかけ石を積んでいった。

そして意を決して丸太越え。
しかし、やはりビビってしまい、アクセルを開けきれずフロントタイヤが丸太に突っかかってしまった。しかも前下がりで丸太に潜り込むような姿勢だ。
最悪だ。
ぐずぐずの足場に苦労しながら何とかバイクを引き戻し、丸太に直角にアプローチできる場所まで戻した。(^^;) 

その上でさらに石を集めて積み上げた。

2度目のトライ。おそらく3度目は無いだろう。

はじめはバイクを降りたままでアクセルとクラッチ操作で丸太越えをしようかとも思ったが、丸太をバイクがうまく超えたとしても人間が一緒について行けるとは思えず、仮に一緒に超えられたとしても向こう側にバイクと並んで立てるだけのスペースは無い。
覚悟を決めて乗車したままでトライすることにした。
アクセルは開け気味で丸太に直角に進入することに注意して突入。
ぶわっとフロントがあがり、一気に丸太を超えた。。。。



・・・・・・が、予想通りフロントが落ちたところが斜めの柔らかい土のためバランスを崩して転倒。(^^;) 

だが、バイクは幸いにして右の流木に支えられて変なコケ方はしていない。すぐにバイクにまたがり、残りの流木をよけながらぐずぐずの斜面をキャンバー走行。

ほっ。。。何とか通過。

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ちなみに川の写真

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きっかけ石で何とかフロントをあげやすくした2本目の丸太。

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手前に発進加速のタイヤ跡が残っている。


バイクのダメージは右のシュラウドの締めつけステーがちぎれてるようだがラジエターは無事。(^^)v

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シュラウドは丸太を越えたあと、右にある流木に引っかかった際に衝撃を受けたようだ。


単独行動でこの行為はあまりおすすめはできないが今回は結果オーライと言うことで。

だが、その後、国道に向けて走っていてふと思った。
この先、何事も無く通り抜けられる保証は無い・・・・・(^^;) 
もしも次の橋が同じようなことになっていたら、今のところを反対側から丸太越えするのはかなり難しい。。。。

ドキドキしながら走って行き、ようやく舗装路に出たときは涙が著著切れそうだった。(爆)

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なんだかんだでタイムロスをしたが無事生還できたのでこのあたりへ来たときのお約束、
アイヌ古潭
へ寄った。
相変わらずむっくりの音色が出迎えてくれる。

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いつものバンダナを2枚ほど購入し、さっさと出発。

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次の目的は上足寄林道だ。
このルートも大好きな場所。
昨年は路面状況が悪いと言うことで通行止めだったのだが今年は走れた。(^^)v

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当然のように往復した。(´ー`)┌フッ

上述のようにだいぶ悪戦苦闘したため、この時点で握力が売り切れ気味だったがどうせ釧路の宿まで帰るのだからとことん楽しんでやろうと言うことで、来たときのダートルートを逆走しながら帰ることにした。(爆)

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すなわち鶴見峠、コッタロ湿原、塘路広域林道を抜けて、ホテルには4時半帰着。(^^)v

シャワーで汗を流したら、まだ明るいうちにと言うことで早速バイクのダメージをチェックだ。
シュラウドを閉めているステーがちぎれてはいたが、泣き別れでは無くわっかが開いただけだ。

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ねじ曲がっている樹脂のステーをプライヤーで多少なりとも戻し、ラジエター側のステーも曲がっているので修正し、何とか締め付けられるようになった。

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取りあえずの応急処置は完了。帰宅後、樹脂を溶かして接着すればOKだろう

本日の走行距離:325.9km
 うち、ダート走行距離:約130km

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今日で6日目。
トータルの走行距離は1800km程度かな。タイヤはセンターはさすがに6部山程度まで摩耗してきたがまだまだOK。

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