職場でのストレスが高まっているようだ。
高度成長期やバブル期と違い、失われた10年やリーマンショック以降は、要求される業績はどんどん世知辛くなり、要求のハードルも高くなっているようだ。
そんな中で
やりたい仕事とやっている仕事
のギャップで心を病んでしまう若者が増えているようだ。
行け行けドンドンの時代と違うので仕事そのもののスケールが小さかったり、やり方に対する寛容さがなくなっているのは事実だ。その意味ではかわいそうだとも思う。
オイラが小僧だった時代は、まだ古い時代の香りが残っていた。(^^;)
自らが失敗して学ぶことを結果的に許容してくれていたと思う。
しかし、今や、とにかくやってみようなんてのは時代錯誤と切り捨てられ、無駄を排除し効率を追求するためにとことん理屈とデータで裏付けを求められる。そしてリスクがミニマムであることを証明しなければ、些細なことでさえスタートを切れない時代だ。
その意味では窮屈で息苦しい時代になったとは思う。
しかし、その反面、自分がやりたいことが漠然としすぎている人が増えてはいないだろうか?
自分に与えられた仕事がやりたいことと違うという主張はよく聞くが、
具体的に何がどう違うのか?
そもそも何をやりたかったのか?
と突き詰めて聞くと本人も口ごもってしまい、漠然としたイメージでしか語れないことがかなり多い。
自分がやりたいことを何となくのイメージでしか描いていなかった人が社会に出て、企業に勤めたときに陥りがちなパターンだ。
あるいは、やりたいことがあって就職先を選んだのでは無く、まず会社ありきで選択し、動機は後付けしているパターンも少なくない。特に就職氷河期と言われた時代に入ってきた連中にこの手合いが多い。
そして、そういう人は結局何をやっても、
自分の希望と違う・・・
そうつぶやいて、
自分探しの旅に出る
か・・・
自分の殻に閉じこもって心を閉ざしていく
か・・・
あるいは、
みんな周りが悪いんだと周囲を攻撃する
か・・・・
そうなってしまっているのではないだろうか?
そうかと思えば、自分磨きという言葉に踊らされて、周りと自分を常に見比べて、自分だけおいて行かれるような不安感にさいなまれているタイプも多い。そのくせ、その不安を払拭するために自らアクションを起こそうとはせず、なにそれをやらせてくれないとか、○○は教わっていないと不平不満を口にする。
病んでいるよなぁ。
ってか、甘えすぎだよなぁ。
よく言われることだが、「今時の若者」世代は、小さな成功体験を与えて、ほめられて育ってきたらしい。小さな階段を一つ上るたびにほめてもらい、次の目標を与えられてきた。
全体を平均的に底上げするにはこの方法は適しているのだそうだ。落ちこぼれを作らないための方法と言ってもいい。
しかし、そうした教育を受けてきた人は自分で遠い先の目標を定めることもできないし、どうしたらそこに到達できるのかを考えることもできず、誰かが道を照らしてくれるのを待っているだけなのだ。そして、小さな失敗一つで落ち込んでしまう。
「プチ達成感」による教育法ってやつの功罪だ。
心理学の本などは読んだことはないが、昨今のマネージメントの本のほとんどに、現在の分析結果としてこんなことが書いてある。
でも、オイラに言わせると、目先の目標しか見ないような教育では考える力が育たなくて当たり前だ。
何かできないことがあっても
それは教わっていません。
と堂々と胸を張って言いきる若者のいかに多いことか・・・
ヽ(´ー`)ノ ハア
これを指して、
「企業の幼稚園化」
と呼んでいる。
何でも手取り足取りなのだ。
同様に、「怒る」のではなく「叱る」ようにすべしと書いてあるマネージメント本も多い。
まあ、「怒る」と「叱る」の違いで言わんとしていることはわかるが、それ以前にやはり、挫折体験の少なさがこころを弱くしているだけではないかと思う。
怒られた経験もなければ、殴られる傷みも知らない。
ただ、バーチャルの世界で切ったり切られたり、撃ったり撃たれたりしただけでは、傷みを想像することができず、後先を考えずに人を傷つけることにもためらわなくなっても不思議ではない。
テレビゲームの功罪のうち、大きな罪の部分だ。(功の部分は正直、あまり思い当たるものが無いのは、おいらがあまりテレビゲームに興味が無かったからか・・・??)
自分の心を律する技を学んでこなかった若者たちはいともたやすく、壊れるか、キレてしまうようだ。(まあ、もっと始末が悪いのは若者だけで無く、いい年のしたおっさんにも問題児?が意外に多いのが悩みの種なんだが。)
ま、言い換えれば、要するにわがままなんだよなぁ。
おいらに言わせればふざけんなよという部分がかなり大きい。
そのくせ、思いやりという意識は皆無に近くなっているだから始末が悪い。
もっとも思いやりとかマナーという点において身の回りを見回すと、若者たちに悪い手本を見せてきたのが、いい年をした「おとな」なのだとも思う。
子供の手を引いて、急いで赤信号を渡る母親。
目の前に割り込んだ車に罵声を浴びせる父親。
そんな両親を見て育ったら・・・・
かつての我が家のすぐ近所に住む家族・・・
・・・といっても姿は見かけたことは無いが、夏場のように窓を開け放っている季節は年中、親が子供を罵倒する声が聞こえていた。
母親が、
てめぇよ~。
何回言ったらわかるんだよっ!!
と大声で幼い子を怒鳴り散らしていた。
オイラがそうした声を初めて耳にしてからすでに8年以上は過ぎている。その子供はいま何年生くらいなのだろう。きっとこころの奥底に深い傷を負ったまま成長しているに違いない。
もしかすると、その子が将来、子を持ったときに同じようなセリフを口にするのかもしれない。
虐待されて育った子は親になると今度は自分の子供を虐待する傾向が強いというからね。
まさしく負のスパイラルだ。
ヽ(´ー`)ノ ハア
しばらく前にアメリカで大きなムーブメントとなっていたウォール街から始まった格差に抗議するデモ。
あれだって今の時代、いろんな意味でチャンスが少ないから不公平だと子どもがだだをこねているようにも見える。機会均等が破られていると言うけど、いつの時代だって同じようなことが繰り返されてきて、若い世代はそれに反発しながらナントか乗り越えてきたんじゃないのかなぁ。チャンスが与えられないと嘆く前に、チャンスを奪い取ろうという努力をして見なよと言うのはきれい事過ぎるだろうか?
なんか、いろんなところが病んでるよなー。。。。
そんな気がする。
10年くらい前のことだが、久しぶりに都バスに乗ったときのこと。
途中の停留所から30代くらいの男性が乗ってきた。体が不自由らしく、片足を引きずるように乗り込んできた。手も片方が不自由のようだった。身なりも清潔とは言いがたく、俗に言う浮浪者のような服を着ていた。
その人は乗り込むなり、座席に座っている人に向かって
体が不自由なんでどいてください。
と言った。唐突な言い方だったのでとっさに座っていたサラリーマン風の男性が何か言い返したようだった。すると、
俺は体が悪いんだ。お金だって無いからこんな穴の空いた靴を履いているんだぞっ!!
履いていた靴の片方を脱ぎ、座っている男性の目の前に突きつけた。
体が不自由なのは気の毒だが、その言動を見ている限り、とてもでは無いがいたわってあげようという気持ちにはなれなかった。この人は体をやんだときに心まで病んでしまったんだなと感じた。
職場に何人もいる、心を病んでしまっている人を思い起こす。
ほんとに心を病んでしまっているものも多いが、ただのわがまま病との境目がかなりあいまいなやつもいる。
自分は悪くない。
全部会社が悪いんだ。
ボクはこんなに頑張っているのに、どうして評価されないんだ。こんなことばかりボクに押しつけて、どうして、なになにをやらせてくれないんだ。
こういう自己主張をするやつに限って、ただのわがまま病にしか見えない。そうは言っても今の世の中、行き過ぎた親切というか、慈愛に満ちているらしく、
それも含めて心の病気です。
と医者は言うのだ。(実はその境界がかなりあいまいであり、「わがまま」としてしか写らない部分も含めて「病気」なんだということを最近、痛感しているところではあるが。。。)
ただし、冷たいことを言うようだが、メンタル面のセルフコンデョショニングも雇用契約の必須事項だと思うんだけどね。
雇用主と労働者の契約関係の前提として、労働者は健全な心身を維持する義務があるはずなんだが・・・・
甘えの構造の中で育った世代にはそれもこれも含めて、
教わっていません。キッパリ
となるのだろう。
たとえば野球選手。
ものすごい優秀な選手ならばそれこそ何億円という年俸をいともたやすく稼ぎ出す。しかし、ひとたび、怪我をしてしまい、以前と同じようなプレーが出来ない体になったとたんに、あっという間にお払い箱である。
感情的には憐憫や同情は存在するかもしれないが、行動には一切表れない。ドライなものである。
いかに本人が愚痴をこぼそうが誰も耳を貸さないのが現実だ。
それを考えると、いかに企業のメンタルナントか・・ってやつがぬるま湯かを実感する。
あのさあ、くよくよしてたってつまんないし、愚痴ばっかりこぼしていてもなにもかわんないんだからさ、前向いて明るく元気に生きていこうぜ。
顔を上げてみれば回りには仲間がいることにだって気づくだろう。。。
そうは言ってみても、うつむいて心を閉ざしている人にはなかなか届かないんだよな-。。。。
あーっ!!!もどかしい。
シャンとしろっ!!シャンとっ!!
おら、声だせ、声っ!!
ちぃせぇよ。
もっとでかい声だせっ!!
そう言ってケツを蹴っ飛ばせたら、どれだけ気が楽か・・・?でもそんなことしたらもっとおちこんじゃうしなー。。。。
こっちまで滅入ってくるぜ。
何でかな-。。。ヽ(´ー`)ノ ハア