昨日で今シーズンを終えることにした。
滑る気ならば月山にでも行けばそれこそ7月くらいまでは滑れるはずだが、もういいやという感じ。
12月初旬に始まったシーズン。
4月末日までと言うことでちょうど丸5ヶ月で終了だ。
震災の影響でだいぶ予定も変更になったが、終わってみればおおむね例年通り。
総滑走日数:36日
ホームゲレンデでの滑走日数:25日
まあ、シーズン券のモトは取ったな。(^^)v
今シーズンを振り返ってみよう。
今季ははじめから少し試合数を減らして練習に軸足を置く予定だった。
そして練習はゲートトレーニングばかりではなくフリースキーもやるように心がけた。
特に意識したのが深回りターン。
普段のゲートトレーニングではあまりコース幅をとれないこともあり、ふり幅の狭いセットばかりで練習している。
だから、試合でふり幅の広いセットになるとまったく対応できず、悲惨な結果となることが多い。(T_T)
だから、今年はフリーの中で深回りを意識して滑ることにしていた。
深回りでのすねの内傾角や左右の脚の前後差、腰からの外傾と上体の前傾・・・・
いろいろなところに注意して、どんなポジション、どんな操作、どんな動きをすれば、もっと速く滑れるのかを自分なりに探ってみた。
深回りでのチェックをする上で採用したのが、スラ板でのフリー。
通常、深い内傾角を作るには高い滑走スピードが不可欠だ。
ゲートトレーニングの中でならばそれなりに速度は出せるが、フリーでは他のスキーヤーやボーダーとの衝突の危険を伴うため、あまり非常識な速度は出せない。
しかし、スラ板ならば小さい半径のターンが出来る分、低速でもかなりの深回りが出来る。
普通なら滑っても楽しくもないくらいの緩斜面でも、フラットで締まってさえいれば、十分練習になる。
比較的遅い速度で深いアングルを作れるので、どういう乗り方をすればスキーが走るのか、などをチェックする余裕をもてるというメリットもあった。
そんな思いもあり、半日のGS練習の前後には必ず、スラ板でフリーをしていた。
結果として、これは役立ったと思う。深い内傾角を作って滑るときのフィーリングを体が覚え始めてきた。
仲間の黒犬漁師さんのアドバイスもあって、今年はベースエッジのビベル角をだらしてみたのも良い方向に行ったと思う。
足を振り出す際にスキーが引っかかりにくくなったので、足を遠くへ延ばせるようになってきたと思う。
試合での成績はまだ目立った変化はないが、意識としてはだいぶ良いイメージが出来た。
実際の技術も少しはレベルアップが図れたと思っている。
来季も継続して行けば、遠からず成績にもでるはずだという確信がある。(^^)v
ま、あくまでも世間並みかそれ以下の草レーサーの範囲ではあるけどね。。。(^^;)
それから、今季で4シーズン目だったブーツ。
新しいものを買うのは来季の予定だったが、シェルが割れ始めてしまったため、あきらめてニューブーツを作った。
ちなみに今までのブーツ遍歴はこんな感じ。
・セットスキーのブーツ(ノーブランド)
・セットスキーのブーツ(コフラックだったかな?)
・サロモンSX91
・ラング(モデル名、失念)
・アルピナ(モデル名、失念)
・ヤマハR08iota
・ラングL10・ZD
・ラング(モデル名不明。ピニンファリナデザインの次のモデル。)
見てのとおり、ラングが続いていた。
ノルディカ・ドーベルマンを履いてみたいという気持ちもあり、もうラングは良いかなと思ったが、BMZでいろいろ相談した結果、結局またまたラング。(苦笑)
結局、買ったのは
このブーツを足に合わせるために、BMZの高橋さんには相当な苦労をおかけしてしまった。(^_^;)
感謝の気持ちを込めて、URLを宣伝しておこう。(^_^)v
このブーツのフィッティングとセッティングのプロセスはこんな感じ。
初回(1月下旬):インソール作成
2回目(2月連休初日):最初のシェルあわせ・・・約6時間くらいやってもらった。
3回目(2月連休二日目):シェル修正&ヒール高さ調整
4回目(4月中旬):シェル修正&左右差の仮調整
5回目(4月下旬):左右差の最終調整&ボトムアップ
と都合、5回ショップにお邪魔して修正&調整をしてもらった。
期せずして、シーズンに入ってからの製作となったが結果的によかったと思う。
足がブーツの感触をおぼえているので、違和感があればすぐにわかるし、修正&調整をしたあとにすぐに雪上で確認が出来るため、非常に効率が良い。
具合が悪い部分を我慢して何日も滑らずにすむので、あっという間に仕上がった。
(というほど、簡単じゃなかったけどね。)
まあ、なんにしても滑り納めの日程に最終セッティングが間に合った。
結果は◎。
足とのフィッティングはもうまったく問題ないし、滑走フィーリングに関してもOK。
それにこのブーツは、うまく表現できないが、
きちんと乗っていけばスキーが走る
硬いバーンでエッジが噛む
ところが良い。
ドーベルマンは底敷きがアルミのせいで友人たちが口をそろえて、足が冷えると言っていることを考えると正解だったと言っていいだろう。(^_^)v
足とのフィッティングでは92mm幅のシェルがあとかたもないほどに膨らましてあるが、そのおかげでほとんどバックルを締め上げなくてもフィット感はばっちり。
滑走フィーリングも、少しヒールアップしたおかげで、従来のブーツと同じように膝のポジションを前に出せるようになった。
そして最後は左右差の矯正。
今まではあまり考えたこともなかったが、BMZの高橋さんが言うには左右で脚の長さが結構違うらしい。
だから常に骨盤が傾いた状態で滑っているのだそうだ。
関節の柔軟性や器用さに左右差があるのは自覚していたが、脚の長さが違うなどとは考えたこともなかった。
しかし、テニスプレーヤーなどは利き腕のほうが数cm長いのが当たり前というから、脚にだって同じようなことはあるのかもしれない。
それに言われて見るとなんとなく思い当たることも多い。
だいたい、人間の体はシンメトリックではないことの方が多いはずだ。
前述の腕や足の長さのような物理的なものはもちろん、間接の可動範囲や、果ては運動の質にもあてはまる。
たとえばサッカー選手ではどちらのサイドからの動きがいいとか言う話はよく聞く話だし、バスケットだってそうだ。
右からのカットインがすばらしく得意ならばそれだけで一流選手になれる。極論すれば左からは出来なくても右からの技が抜きん出ていればOKだ。
しかし、スキーはそうはいかない。
多少の得意不得意なら許容されるかもしれないが、左右のターンで極端に運動の質に差があると、片方で攻めて反対は常にリカバリーと言うことになってしまい、とてもではないがタイムは出せない。
ボクは右足が外足となるターンが苦手だ。
左外足から右外足への切り替えは割りと得意だが、切り替え後に腰が開いてしまい、スキーがずれる。
だから、足場が出来るのが遅くなり、右外足から左外足への切り替えが遅れて、ラインが落ちる。気持ちだけが先行するため、右外足でのターンでは内倒しやすいという顕著な傾向もある。
そして落ちたラインの中で左足で頑張ってリカバリーして・・・・というのが今までのよくあるパターンなのだ。
BMZの高橋さんに言わせると、右の脚が短いからエッジングをしようと踏ん張ると足の前後差が強くなり、腰が開く(・・・・らしい・・・)。
腰が開くとポジションがスキーの真上から外れるから、荷重できなくなる。
負の連鎖である。
そこで、短い脚を補うために先週、仮調整をしてまずは滑ってみた。
ブーツの底敷きのかかと側だけ2mmのコルクでUP。
さらにブーツ底に2mmのプレートを張って全体を2mmUP。
右足だけ少し前傾角が強くなるが、ヒールに関してはトータル4mmUPとなる。
靴底だけで上げるとビンディングにきちんとはまらなくなるため、まずはこれで様子を見た。
試乗会のあった先週末の二日間、この状態で滑ってみた。
まずは、心配していた違和感。
右脚が長くなることで左外足ターンの際に右足が引っかかったりしないかと心配したが、まったく問題なし。
お次は肝心の右外足でのフィーリング。
左外足から右に乗り換えた瞬間にきちんとエッジをかませることが出来る。
ゲートの脇でマキシマムポジションを迎えて、すぐに切り替えに移れる。(^_^)v
いつもは右から左外足への切り替えが遅れるので、左外足のターンではラインがふくれて、ゲートから遠いところを通ることが多い。
従って、右腕がゲートにあたる回数は左腕に比べると極端に少ないのだが、このときは左右同じ感覚でゲートに近いラインをキープできた。
結果として右腕でもゲートをはらうことが増えた。
ウン、良い感じ。
ただし、すねの前傾角に関してはやりすぎのようで、右足は前につんのめる感覚があった。
暫定として、ヒールアップとの組み合わせで傾向を見たわけだが、ヒールだけではなく、前後並行にボトムアップすれば問題ないだろうと判断。
ということで、最終調整として右ブーツのボトムアップをしてもらうことにした。
市販のプレートが3mmと5mmなので、右足だけに3mmのプレートを貼り、コバの高さは上面を削って調整。
しかし、ここでちょっと色気がでた。
今までは一度も試したことがないが、ブーツのボトムアップ。いわゆる上げ底をやってみたくなった。
公式戦ではレギュレーションの問題もあり、レベルの高い試合に出る選手では見ないが、草レーサーでは上げ底はなかば常識化している。
高いポジションから荷重するほうがエッジが噛むというのが常識なのだ。
そこで、どうせ右足をボトムアップするのならばということで両方ともやってもらうことにしたのだ。
左足は3mmアップ。
右足は6mmアップ。
これで3mm上げ底にしつつ、脚の左右差を3mm矯正することになる。
先日の仮調整とはちがい、今度は元には戻せないのでいきなり4mm矯正ではなく、3mmで様子を見ようと言うことになったのだ。
右足は5mmのスペーサーの下にさらに1mmの板を噛ましてもらう。
・・・・はずだったんだが、木曜の晩に常宿に届いていたブーツをみたら、右は5mm、左は3mmのスペーサーをつけただけの状態だった。(^_^;)
高橋さん、右足に1mm追加するのを忘れたらしい。。。(^_^;)
まあ、いいか。。。
不都合があるようならばあとからでも追加は出来るはず。
そして、一昨日、昨日とホームでのGSセットで確認してきた。
結果はばっちり。
2mmだけの矯正でも右足のとらえは確実に良くなっているようだ。
より正確な判断は、来シーズンに入ってから固いバーンでもう一度確認が必要かもしれない。
固いフラットバーンでないと左右差は実感しにくいからだ。必要ならば1mmのスペーサーを追加すればいい。

ぱっと見、右足の5mmはやりすぎにも見えるが、滑った感じは違和感もなく、OK。
これで来季は足元にはまったく不安なく頑張れる。
残りは、すべりのレベルアップのみ。(爆)
こいつが一番厄介なんだけどね。。。。
しかし、それなりに良いワックスを使って、きちんと手入れをしているし、マテリアルのセッティングもほぼやりつくした感のある今となっては、残るは己の技量を磨くしかないのだ。(^^;)
まあ、来シーズンも少しでもステップアップできるようにガンバロー。。
シーズンの間、山で一緒に遊んでくれた全ての仲間たちに感謝。。。
スキーという楽しみをもたらしてくれる自然にも感謝。
雪の便りが聞こえて、ふたたび山に戻るその日まで、しばし、
普通のオジサン
にもどるときが来たようだ。
シー・ハイル!!