しばらく前に聞いた話の中で、心の琴線に触れるものがあったので今日はその話をしよう。
本田技研の創設者である本田宗一郎。
数々の伝説?や名言(迷言?)を残した人だが、今回は宗一郎が若いころ、父親に言って聞かされた言葉だそうだ。
あるとき宗一郎のおやじが聞いたそうだ。
一尺の物差しの真ん中はどこだかわかるか?
ここで若い読者のために解説しよう。
一尺とは昔の長さの単位で約30センチである。
一尺=10寸
となる。
問いに対する答えとしては、半分の5寸といいたくなるのが普通だろう。
宗一郎もそう答えたらしい。
しかし、宗一郎のおやじが言うには、
端から4寸ずつ行った残りの2寸が真ん中なんだ。
真ん中の2寸のスペースでお互いに話し合いをするんだ。
はじめっから5寸まで行ってからやりあうから、角が立ってまとまるものモノもまとまらなくなる。
ひどいのになると6寸も7寸も行っちゃうもんだから話し合いにもならない。
だから、真ん中っては4寸ずつ行った残りの2寸なんだ。
というような趣旨のことを話し、宗一郎にお前は行き過ぎるとたしなめたそうだ。
なかなか深いセリフである。
あなどれないぞ>おやじ。。。