死闘!!
激闘!!
阿寒岳の決戦。。。
7日目:ダート三昧の一日。そして帯広へ。
今日は「走り」の一日だ。
メインイベントといっても良いかもしれない。
釧路からダートを拾いながら北上し、阿寒岳を目指す。
最初に入り込んだロングダートは結局、入口から7km程度のところで工事をしていて、通行止め。
仕方なく引き返す。ま、でも良いからだ慣らしになった。
その後はいよいよ、去年やっつけられた、阿寒岳の登山ルートだ。
昨年は阿寒湖側から上り、南に抜けた。
峠付近から南側のガレた路面でかなり汗を掻いた。
何しろ、昨年はオンロードタイヤだったのだ。しかも、このルートは本当に人の気配が希薄で、ここで転んでトラブったら、マジで命がやばいっ!!と思いながら冷や汗たらたらで通ったルートだ。
今年はちゃんとしたオフロードタイヤを履いているので、どの程度走れるか再びチャレンジだ。(我ながら懲りないなー)
上り口は普通の林道なので走りやすいが峠が近づくにつれ、ガレガレで拳くらいの石もごろごろしているし、雨水が流れたあとが蛇行しながら轍になっているので、気を抜いてここにフロントを落としてしまうと、かなりやばい。
ガレ場の下りも相当やばいが、上りもなかなか手強い。
自然に息が上がってくる。
ギアは1速だ。それでもガレているところで慎重に走るとストールしそうになるので、時折、半クラッチをあてたり、ほんの少しだけアクセルをあおったりして何とかバイクの安定を保つ。
ややもするとアクセルを閉じてしまいそうになる。
しかし、深ジャリやガレている路面では、フロントの過荷重は命取りだ。まして、アフリカ象のような重量車では。
長いルートだ。
上りはじめから下りきって舗装路に出るまでは20km以上ある。
長さと路面の荒れ具合に心が折れそうになる。
疲れが出てきて操作が雑になるとフロントが崩れて転びそうになる。
ボクの心の中で誰かが叫ぶ。
逃げちゃ駄目だ。逃げちゃ駄目だ。逃げちゃ駄目だ。逃げちゃ駄目だ。逃げちゃ駄目だ。逃げちゃ駄目だ。逃げちゃ駄目だ。逃げちゃ駄目だ。逃げちゃ駄目だ。逃げちゃ駄目だ。逃げちゃ駄目だ。逃げちゃ駄目だ。逃げちゃ駄目だ。逃げちゃ駄目だ。逃げちゃ駄目だ。逃げちゃ駄目だ。逃げちゃ駄目だ。逃げちゃ駄目だ。
君はだれだい?
ボク・・・??ボクは君の中の碇シンジだよ。
ということは、ボクは君の中の木馬ちゃんでもあるわけだ。
なぜか、頭の中で人類補間計画が発動する。
負けちゃ駄目だ。負けちゃ駄目だ。負けちゃ駄目だ。負けちゃ駄目だ。負けちゃ駄目だ。負けちゃ駄目だ。負けちゃ駄目だ。負けちゃ駄目だ。負けちゃ駄目だ。負けちゃ駄目だ。負けちゃ駄目だ。負けちゃ駄目だ。負けちゃ駄目だ。負けちゃ駄目だ。
心の中の碇シンジに励まされつつ、何とかエヴァ初号機ならぬ、アフリカ象を安定させつつ、進んでいく。
(エヴァンゲリオンを見たことない人には意味不明だろうな・・・)
北海道の山とは言え、晴天の元での低速走行が続くので、ヘルメットの中は汗だく、ラジエターの電動ファンも回りっぱなしだ。
路面のきれいなところで時折止まっては、深呼吸をして肩の力を抜く。
そんな感じで、初号機パイロットの支援?を受け、何とか無事に下山。
結論。
単独で、しかも大型バイクでこのルートを走るのはやはり相当な危険を伴うと言うことを再認識した。(1年目で気づけよなー>>自分)
いかに車も通れる登山ルートとは言え、何かあったら本当にやばい。
路面が荒れているので単に慎重に走っただけではリスクを押さえきれないからだ。
複数で走る、もしくは250ccクラスのオフバイクならまったく問題ないとは思うけど、重量車ではボテゴケでもマシンを壊しかねない・・・(もちろん、怪我のリスクもあるし)
来年、また来れたとしたら山頂ルートには近寄らず、麓の走りやすい部分のみを往復して楽しむことにしよう。
これからはこの山のことを、
魔神の住むお山
魔性の山
とよび、あがめ奉ることにしよう。
バキッ!!(-_-)=○()゜O゜)アウッ!
結局、今年も冷たい汗をたっぷりかきつつも、なんとか無事に阿寒湖のほとりにたどり着く。
クールダウンと休憩をかねて、観光スポット・アイヌ古潭に今年も立ち寄る。
相変わらず、スピーカーからは「むっくり」の音色が響く。
♪みょんみょんみょんみょん♪
♪みょんみょんみょんみょん♪
なにやら怪しげな催眠術にかけられているかのようだ。(爆)
ぐるっと見渡すと、昨年以上に人が少なく寂れた感じだ。
お店のおばちゃんに聞いたら、今年は6月以降は新型インフルエンザのせいで修学旅行がみんな取りやめだし、夏は夏で不景気や総選挙のせいで、ぜ~んぜんお客が来ない・・・のだそうだ。
古潭を守るフクロウ??は相変わらず、泰然自若として静かに見下ろしていた。
昨年、ここにある店のひとつで買ったバンダナ。
非常に生地が厚く、お気に入りだったのでまた買おうと思ったがどの店だったのかを思い出せない。
それぞれの店で売っているものをさわってみるが、今ひとつどれも薄い。
結局、マシと思えるものを2軒の店で1枚ずつ買ってみた。
う~ん、でもやっぱりイマイチかな~。
よく見ると刷り込んだ絵柄にお店の名前がそれぞれ入っていた。
どうやらどちらも昨年の店とはちがったようだ。(ハズレ)
一休みしたあとは、今度は再び南下ルートをとる。
しかし、大人しく舗装路を走るわけもない。
昨年走って、楽しかった上足寄林道を走ることにする。
国道から入っていく方向だとわずかではあるが下り方向だ。
どうせなら上りの方が楽しい。
だから、下り方向はあえてもう一本南側のルートを選択した。
地図にも砂利ダートと書いてあるし、昨年、走りかけてみたものの、あまりの浮き砂利、深砂利で途中で引き返したルートだ。
今年はちゃんとしたタイヤなので無理さえしなければ問題ないはずだ。
上足寄林道で上りを楽しむためにも、あえて難しいルートで下っていった。
昨年同様、浮き砂利、深砂利の連続で正直楽しいルートではない。
まして重量車では転ばないように走るだけで精一杯だ。(^^;)
ちょうどこのルートに入る時に
BMW R100GS
にのったライダーが入り口で地図を見ていた。
浮き砂利ダートをゆっくり走っていると、後ろからなんとR100GSが来るではないかっ!!
通りすがりに見た限りでは、タイヤはミシュランのシラック。
昨年、ボクが履いていたのと同じオンロードタイヤ。
よく来るなぁ~とミラーを見ながら思っていた。
さすがに転ばないように走るのが精一杯という感じで、ペースはあまり上がらないようだ。
上足寄林道への入り口まで来たところで小休止。
するとしばらくして、R100GSもやってきた。
さすがにかなり汗を掻いている模様。
ひとしきり話をして別れる。彼は仲間と合流するため、このまま南下して帯広を目指すという。
ボクは上足寄林道のダートを楽しみながら再び国道に戻る。
このあとは砂利ダートを幾つか走り、今日の宿の帯広を目指す。
今年は本当に観光客が少ない。
もともとそんなに大勢集まるところではないが、寂しい限りだ。
足寄の町近くでは
松山千春の家
とかかれた小さな看板が道ばたに立っていた。
今でも訪れる人が居るのだろうか?
19才の木馬ちゃんが初めて北海道に来た頃は、松山千春は人気絶頂、生意気盛りだった。
実家の前に観光バスが乗り付けていたという話だ。
もっともボクは興味がないので、未だにその「家」には行ったことないし、どんなところかも知らないが。
帯広の町まであと数十キロのあたりで地図をなくした話は、速報に書いたとおりだ。
宿は駅前なので、チェックイン後、駅前の長崎屋の本屋で地図を買い、そのままレストラン街の「ハゲ天」で豚丼を食す。
ついでに1階の食品売り場でつまみを買ってこの日は部屋飲み。
夕方から雨が降り出した。
翌日は本降りになりそうだ・・・・・
本日の走行距離:314.5km(うち、ダート68km)