もうずいぶん前のことだが、岡山から帰ってくる時の羽田行きの飛行機での出来事。
機上前の放送および、機上後の機内放送では予約で満席のはずだった。
通路を挟んで両側に3列ずつのシート構成の機体でボクは窓際に座っていた。
間を一つあけて、通路側にはがたいのいい30半ばくらいのにーちゃんが座っていた。
しかし、出発に先立ってドアロックする段になっても隣には誰も来なかった。
ああ、キャンセルなんだな。
ボクはそう思った。
そのとき、通路側のにーちゃんが、実に間の抜けたしゃべり方で
あれー? おかしいなぁ~
だれもこないぞぉ~
少し、知的障害のある人なのかと思って顔を見たが、ごくふつうの顔つきをしている。
大なり小なり知的障害を抱えている人は自ずと表情にもそこはかとなく現れるものだ。
ボクは独り言の癖がある人なんだと思った。
いざ、ドアが閉まり、そろそろ動き始めようと言う時に少し後ろの方から、携帯電話の着信音が聞こえてきた。
するとそのにーちゃんが後ろを振り返り、例の口調で
だ~れ~だ~!?
と大きな声でつぶやくのだ。
他人に危害を及ぼすタイプには見えないが、ちょっと変わっていることは間違いなさそうだ。
その後、約1時間のフライト中は爆睡していたのでわからないが、今度は着陸後、機体が停止した時に、
あ~ぁ、やっとついたぁ~
だってさ。
世の中、いろんな人がいるものだ。(爆)
とはいえ、ボクも普段から一人で車移動する機会が多いので、知らないうちにぶつぶつ言っていることがない訳じゃない。
せいぜい気をつけようっと。