今朝、通勤途上の街角でキンモクセイの香りをかいだ。
朝は雨の中、ほのかに香る程度だったが、帰り道では濃密な香りが立ちこめていた。
この匂いをかぐと、秋の訪れを実感する。
さてさて、今週末の出来事を振り返ってみよう。
今回の全日本ロードレース@岡山国際サーキット。
例年なら、このレースのあとに鈴鹿で最終戦となる。
しかし、今年は鈴鹿サーキットが来年のF1開催に向けて大幅改修となるため、今回の岡山が最終戦となった。
最終戦であろうとなかろうとボクはもともと行く予定だった。今年で3年目だ。
しかし、今回はレース観戦仲間で東京在住の友人たちが行くと言い出した。
弾丸陸路自走ツアーだそうだ。
ボクはもちろん、飛行機での往復だが、「土曜の朝一のGP125クラスの走行を見たいから車で行く」とのこと。
都内を出発し、途中、名古屋で友人と合流し、車を乗り換えて岡山まで移動したらしい。
東京をでてから8~9時間かかったそうだ。そりゃそうだ、700kmくらいあるんだから。
ボクも20代の体力があればそっちに乗っただろうが、さすがにもう無理。
(20代の頃は鈴鹿サーキットに日帰りで往復したけどね。)
ってなわけで、朝一の飛行機で岡山にほぼ定刻通りに到着。
同じ便で飛んだ友人と合流して、レンタカー屋で車を借りる。
いつも一人の移動なので借りるのは軽自動車だ。過去2年はスバルのR2だった。
スバルのR2は4気筒エンジンを搭載していて、振動騒音も少なく非常に質感の高い車だ。
しかし、今回、用意されていたのはダイハツのムーヴだった。
R2は軽の中でもかなり小さい部類に入る車だ。しかし、ムーヴは結構広い。
室内高が高い分、ヘッドクリアランスに余裕があり、広々としている。
しかし、走り出すと所詮は軽。操作系もあっちこっちがかちゃかちゃと安っぽい。
走行騒音などもR2と比べると、ワンランク落ちる。いわゆる「フツーの軽自動車」だ。
もっとも1年前の記憶との比較なので甚だ怪しいところはあるが。
ぷわんぷわんのサスをだましだまし、サーキットへ急ぐ。
空港からは、したみちで約45kmの道のりだがそこは地方の道。
ほとんど信号もなく、ジャスト1時間で到着。
おもむろに撮影の準備をし、駐車場の目の前の2コーナースタンドから1コーナーをねらって撮影を始める。
ここは遠いので「600mm+2倍テレコン」で、ようやく画面いっぱいにマシンを収められる感じ。
そうこうしているうちに大阪のM田さんがいるのに気づき、走行の合間に話し込む。
8月の土砂降りの全日本第4戦@菅生の時の写真をライダーにあげるために持ってきているというので見せてもらう。
1/500程度での撮影だろうか?
豪雨の中でマシンが跳ね上げる水しぶきなどがきっちり決まっている。
同じコンディションでとったのに、ボクは相変わらずスローシャッターばかりの撮影だったので、ボクのとはかなり感じが違う。
・・・というよりもボクのカットはレンズが曇ったこともあるが、ほとんどが白くかすんでいて一枚もクリアなものがなかった。
先日、キヤノンギャラリーで見てきた坪内カメラマンの作品。
最近のデジタル作品には撮影データが添えてあったので作品そのものと同時にそのデータもつぶさに眺めてきた。
すると、案外1/500程度の速めのシャッター速度の作品が多いのである。
だからといって、躍動感にかけるわけではない。あくまでも構図がよければ躍動感は演出できるし、それに各部がきっちりとぶれずに写せるので主題がはっきりする。
抽象画のような、超スローシャッターばかりを練習してきたボクとしてはかなり刺激を受けた。
(もちろん、「技術」としてのスローシャッターは練習しなければいざというときに絶対できないので、やめるつもりはないが。)
そんなこともあり、友人の作品を見て、ボクもシチュエーションによって速いシャッター速度で撮ってみようと思った次第である。
思えば、おととしの全日本の時に、初めて岡山に来た。
そのときは一通り回ってみたが、結局、ダブルヘアピンの立ち上がりでばかり撮っていた。
昨年は木引カメラマンの「講座」があったおかげで暫定のプレスゼッケンをつけてプレスエリアで撮影した。
このサーキットはこぢんまりとしているおかげでどこにでもすぐに歩いてアクセスできるし、プレスエリアならば、コースともかなり近いので非常に迫力のあるカットを撮りやすい。
今年は残念ながら、一般客としての撮影だ。
そうなると放っておくとまたダブルヘアピンでばかり撮影しかねない。
だから、今年は意図的に動き回って、少し違う絵柄に挑戦した。
前述のように朝一は駐車場の関係で2コーナースタンドから撮影した。
しかし、ここは遠い。
ST600の走行を途中まで撮影し、移動を始める。
グラスタ方向へ向かう途中、金網の切れ目から1コーナーを撮ってみる。
割と低めの視線で撮れるのはいいが、背景もあまりきれいでない。
すぐに飽きてしまいそうだ。
ちょうどピットウォークが始まる時間だったのでそのままパドックにわたり、ピットウォークでオネーサンたちを撮る。
土曜日の割にはオネーサンが大勢いて俄然やる気が出てくる。(笑)
なんたっけ先週のMotoGPは殺風景だったからなぁ。
午後イチからはパイパーコーナーの進入を外側から撮れる位置をキープ。
そう何人もとれる場所ではないことを知っていたので、人が増える明日ではなく、今日、撮ってみることにした。
本来はもう少し立ち上がり側から撮りたいところだが、そこはプレスエリア。
一般客が入れるのはクリッピング付近のみ。
ベストポジションは数名分くらいしかない。
だから、午後イチの走行が始まる20分前にはそのポジションにいた。
ちょうどパスコントロールの所なので係員と世間話をしながら時間をつぶす。
GP250クラスの計時予選とJSB1000クラスの予選(セッション1、セッション2)までここで撮った。
そしてセッション2が終わる寸前にダブルヘアピンへ移動した。
セッション間のインターバルは10分しかないがその時間でも余裕で移動できてしまうのが、ここのいいところだ。
最後のJSBセッション3はダブルヘアピンで撮影し、GP-Monoのレースはダブルヘアピン1個目の進入を内側から撮ってみた。
中途半端に近いので600mmではライダーのバストショットになってしまう。
それに車が停めてあったりして、進入が見づらいため、意外に難しい。
まあ、何となくそんな感じで本日の撮影は終了。
to be continued.