スキーブーツ考 | 木馬の四方山ばなし

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趣味の話や日々の出来事を中心に何となく、自己満足のためにつづっていくブログです。

高校1年の時、はじめて履いたスキーブーツは、セットスキーの2バックルタイプだった。(ブランド不明)
今どき、お子さま用のブーツだって見ないようなタイプだ。


その後、大学時代に友人から買ったお古の4バックルを履く。これもノーブランド?だったはず。


3つ目のブーツは社会人になってからお金を貯めて買った、サロモンSX91
空前のスキーブームの頃に、大流行した「リア・エントリー」のブーツである。


ネットで画像を探したが見つからなかった。(笑)


今でも年末年始にはスキー場で見かけることがある。
人ごとながら、よく、加水分解しないものだ。・・・・(^_^)


今にして思えば、フィット感とはほど遠い存在だったが、インナーブーツがゴム長みたいな感じで汗をかくことはあっても濡れて冷たい思いをすることはなかったので快適ではあった。
このブーツを履いていた頃に、少し上達して、ますますスキーにのめり込んだんだよなぁ~。


その後、時代は緩やかにフロントバックルタイプに戻り、当時のあこがれはコフラックの5バックルだった。→間違い。正しくはダハシュタインだった。

しかし、足に合わないので、迷った末にラングを買ってみたもののサイズを失敗し、すぐに売却。
大きすぎたのだ。大きすぎるがゆえにくるぶしがロアシェルに当たってとてつもなくいたかった。


次に買ったのが、ユーゴスラビア(現・スロベニア)製の鮮やかなパープルの「アルピナ」

ちょうどワールドカップやスキーNOWで、ユーゴ出身のボーヤン・クリジャイやユーリ・フランコ、そしてユーレ・コシールなどが活躍していた時代だ。


この靴はなかなかのお気に入りだった。

これまた、ネットで画像を探したが見つからなかった。(笑)


このブーツは4年くらい履いたはずだが、その頃からレーシングモデルに憧れるようになり、次に買ったのが、

ヤマハ R08iota・racing


お気楽・フリースキーヤーだったのだが、このころからただ滑ることには飽き始め、競技に興味を持ったこともこれをチョイスした理由のひとつだった。


ちょうど、ヤマハスキーを履いた、フィン・クリスチャン・ヤッゲがワールドカップで活躍していた頃でもある。


このブーツを選ぶときはぴったりサイズ(24.5cm)を選んだのだが、当時のブーツは硬く、しかもインナーはぺらぺらだったため、くせ足のボクにはあちこち当たって実に痛かった。それにものすごく足が冷えるブーツであまり良い想い出はない。


しかし、途中、スキーから遠ざかっていた期間も含めて8年くらい使っていたので、ボクのスキー歴の中で最も長い期間所有していたブーツでもある。


約5シーズンの休止期間の後、本格的にスキーを再開した次のシーズン。さすがにこのブーツは加水分解しそうな気がして不安になり、買い換えることにした。


このとき買ったのが、

ラング L10 ZD

である。当時のラングの競技用モデルである。サイズは6シェル。


これは特にシェルだしなどはしないまま履いていたが、それでもヤマハよりははるかに快適で温かかった。


このブーツを買った頃から、今の競技スキーのクラブに入り、

「スキー=ポール練習or試合」

と言う図式になっていった。


今では、完全にあそびのフリースキーはシーズンに2日あれば良いくらいで有り、フリーであっても競技のための練習というのが、やはり、せいぜい4日程度。
あとは、ゲート・トレーニングか試合となる。


このブーツも3シーズンくらい履いたが、友人がフォーミングインナーは良いというので、つい、試してみたくなり、神田(小川町)のブーツ専門店で作ったのが、

ラング 120comp

である。これもサイズは6シェルだった。


L10のあとのピニンファリナデザインモデルのさらにその次のモデルだ。
初めてのシダス・フォーミングインナーは快適で、しかも、それまで痛いのを我慢して履くのが常識だと思っていたことを根本から覆されるくらい、快適性とフィット感を提供してくれたブーツでもある。

しかし、残念ながら、2シーズン目にして早くもシェルの一部が切れかかってしまい、継続使用を断念せざるを得なくなった。(この年のラングって甲の合わせ部のシェルが薄くて切れやすかった。)

そんな経緯もあり、次に作るなら、仲間内で評判のいいところで作ろうと言うことで、今回のブーツにたどり着いた。


今年作った通称「ポリバケツ」

既に16日ほど履いてみたが非常に具合がいい。

たとえて言うならこんな感じである。



ふせ:「おーい、矢野。その靴でいっぽんいってみろよ・・・・」
みかみ:「スラロームかぁ・・・。よーし。」



ふせ:「おい、何考えているんだ。死んじまうぞ!」
みかみ:「この靴でならいけると思う」



おきた:「乗りかかった船だ。ナイター、もう一本行くかぁ」
みかみ:「よーし。行こう。」




このネタがわかる人はスキーバブル絶頂期を知っている人です。(爆)


話はポリバケツに戻って・・・・


サイドの剛性が高いのでエッジへの加重がダイレクトにできる。
また、既に何度も書いてきたようにぴったりサイズにしたので、その分、足に合わせるのに苦労したが、履いていても無駄な空間が無く、非常にシュアな反応をしてくれるのが嬉しい。



そのポリバケツの明細を公開しよう。


ブーツ:ラングワールドカップ150 80000円
チューンアップ:ベーシックレース 40000円
インソール:BMZプロスキー  23000円
インナーブーツ:FGプロ フルフォーミング 47000円
ブースター:ワールドカップ  6000円

合計 196000円(税別)



果たして、これを高いとみると、安いとみるか、妥当とみるか。


一般のレジャースキーヤーなら間違いなく、高いと言うだろう。
イヤ、草レーサーでさえ、ほとんどの人は高いと言うはずだ。

ボク自身も仲間が何人も作っているのを横目になかなか踏み切れなかったのは、やはり高いと思っていたからだ。

しかし、3年ほど前に初めてフォーミングのインナーを作ったときに、非常に具合が良く、払ったお金に見合う価値観を実感したので今回トライしてみたのである。


しかし、実際に何日か履くまでは正直、高い買い物をしちゃったかなぁ~と思っていたが、今は、値段に見合う価値があったと思っている。



もっとも最低でも4シーズンくらいは使わないと、ともおもうけどね。(笑)