スキーのモーグル競技をテーマにした?映画、
「銀色のシーズン」
が封切られた。
宣伝にも力が入っており、ビールなどとのタイアップCMがずいぶん流れている。
しかし、ボクとしては、世代的に
スキー映画=「私をスキーに連れてって」
となる。
加山雄三の「雪山の若大将」でも無ければ、トニーザイラーの「白銀は招くよ」でもない。
ましてや「ゲレンデが融けるほど恋したい」であるはずもない。(これはスキーではなく、ボードだが。)
昨日、この映画を見に行こうかと思ったが、思った通り、上映している映画館は少ない。(ボクの住んでいる地方都市ではやっている映画館は無かった。)
これではかつてのようなブームを喚起するには力不足なのは否めない。
それでも、ここ数年のスキー場を見ていると、一番ひどかったときに較べると少し、お客が帰ってきたように思う。
若者もそれなりにいるが、スキーやボードに入れあげて毎週のように山に来るタイプはさほど多くはなく、若い世代は年に数回のレジャー派がほとんどのように見える。
絶対数として牽引しているのは、やはりファミリーだろうか?
かつての空前のスキーブーム世代が親となり、子供を連れてきているように思う。
あるいは、おやじ同士で連れ立って来ている姿が目に付く。
ボードはどうかというと、長野オリンピック前後で盛り上がりかけたブームは、大きくなる前にしぼんでしまい、しょぼしょぼと言う感じがする。
ボーダーでも入れ込んでいて、かつ、うまい連中は30代がほとんどのようだ。
おそらく長野オリンピックの頃にはまって、そのまま続けてきた人たちなのだろう。
もちろん、この光景はスキー場によって大きく異なるはずだ。
上越方面のレジャー客比率が高いところではもっとボーダーが多いかも知れない。
実は、ボクのようなアルペンレーサー(頭に「草」がつくが・・・)にとって、一番鬱陶しいのが、フリースタイル系のボーダーちゃんたちなのだ。
彼らはリフト乗り場前のほぼ平らなところに来ると、周りを確認せずに突然、フリップをはじめたりする。
うまければまだしも、そういう奴に限ってへたくそなので目の前でいきなり転ぶんだよね。
蛙のように這いつくばられると、ひいてしまいそうになり、かなり焦る。
トリックをやりたいのならば、パークの中でやるとか、きちんと安全を確かめてからにして欲しいものだ。
その点、ボーダーでもアルペン系の人とは心が通じ合うようだ。
リフトで乗り合わせてもアルペン系の人とはなかなか会話が盛り上がったりする。
彼らもまた、フリー系のボーダーちゃんとは一線を画しているようだ。
まあ、フリー系のボーダーちゃんは比較的若い人が多いけど、アルペンボーダーは30代あたりが中心(のようにみえる)なので話があうだけかも知れないが。(笑)
かくいう、ボクはかつてのスキーブーム世代である。
「スキーNOW」を見て海和俊宏に憧れ、スキージャーナルの佐藤真人や渡辺三郎の写真を見ては、見よう見まねで滑っていた。
シーズンの初めには「わたスキ」のDVDを必ず見る。ぼくらの世代にとってはバイブル?だからだ。(爆)
この映画は、ホイチョイプロの唯一の大ヒット作品でもある。原田知世をスターダムに押し上げたのもこれだ。
ちなみに「銀色のシーズン」はホイチョイプロではなく、「海猿」の製作メンバーによるものらしい。
ホイチョイプロと言えば、少し前にやっていた「バブルへGo!」は彼らの作品らしい。
しかし、ホイチョイプロ作品の中でボクの一押しは何と言っても
中山美穂、織田裕二、松下由樹が出演した「波の数だけ抱きしめて」だろう。
甘酸っぱくて切ない気分になる。残念ながら、DVDにはなっていないのでレンタルのビデオを探す以外に見る手段は無いようだが。
ちなみに中山美穂。
14才でテレビドラマ「毎度おさわがせします」で衝撃的なデビューを飾り、そのままアイドル路線を突っ走った。
C-C-Bが歌っていた「ロマンティックが止まらない」という主題歌だけは知っている人も多いはずだ。
デビュー当時のキャッチフレーズは「ちょっとエッチな女の子」という、その後のアイドル路線を確立してからのイメージとはほど遠いものだった。(爆)
・・・え~っと、話はスキーに戻して・・・(笑)
ボクは少ない年で20日、多い年は50日程度、滑る。
今年は、クリスマスの週から滑りはじめ、おとといで滑走日数は既に15日を数えた。今年の滑走日数はおよそ30~40くらいのペースだろうか・・・
ボクの腕前(足前?)だが、一応、これでも上級者の部類にはいるとは思う。
世間的に認知されているSAJ公認のバッチテストは大昔に2級を取ったきりなので、聞こえはあまり良くはないが。
かつては、シーズン中に滑り込んでそれなりにいい感じになっても翌シーズンの初めには体が忘れていて、数日間滑り込まないとしっくり来ないものだったが、最近はさすがにシーズン初日からそれなりに滑ることができる。
もっとも斜度やスピードに関しては「慣れ」が必要なので、シーズン中であればイケイケで突っ込んでいける斜面でもシーズンはじめはおっかなびっくりだったりはする。
そんなボクが大好きではあるものの、いまだに精神的に飲まれてしまうのが、国体予選をやるコースである。
山頂には常設のスタートハウスが有り、そこから見下ろすコースは尾根沿いの中斜面である。
斜度で言えば、どうと言うこともないのだが、左右の幅が狭いことと、何と言っても年に一度のレースと言うこともあり、決まって緊張してしまう。
今年こそ、と毎年おもうもののなかなか思うようなスタートは切れない。
この中斜面を200mほど下りると、コースは左に90°曲がる。
そのさきは急斜面だ。
曲がりっぱなでは次の旗門が見えづらく、ここで気持ちと共にからだが遅れてしまうと、急斜面でまるで押さえが聞かなくなり、ドリフト野郎と化してしまう。
ましてはこの斜面はかちかちのつるつるであることがほとんどだ。
WRCも真っ青なくらいのドリフト走法で滑ると意外に足が疲れるものだ。
そして太ももがネを上げはじめる頃に斜度が緩くなり、コースは右に曲がって落ち込んでいく。
ここは斜度自体は大したこと無いが、一旦緩くなってからの落ち込みなので、ここも先が見えないポイントだ。
そして落ちた先ですぐに左に曲がっていく。
ここからゴールまでは緩斜面の一本道だ。
しかし、微妙にウェーブがあり、なめていると次のゲートに入りきれなくなる。
それに本来ならば、この区間はフル・クローチングで行くべきところだが、既に太ももには乳酸がたまりきっており、頭を低く保つことはなかなか難しい。
そんな感じで、完全燃焼とは言い難いが、とりあえず、体力的には売り切れた状態でゴールを切るのが、ボクのいつものパターンである。
昨年の成績で言えば、同じクラスのラップが1分1秒なのに対し、ボクは1分12秒後半。
ちょうど2割り増しだ。
考えてみれば、無謀ではある。
日頃、なにもトレーニングをしていないものがいきなり70秒もの間、高負荷の有酸素運動を強いられるのである。
体にとってはたまったものではない。
トップの連中はおやじクラスといえども、日々のトレーニングを欠かさないアスリートである。
毎晩、酒を食らっているボクなんかがかなう道理もない。
しかし、それでも楽しいのだ。
今年の国体予選はシオシオのパーで終わってしまったが、これから2月の連休までは毎週、試合が続く。
2月の中旬以降は一旦、休息期間となり、また3月にはいると草レースや県大会が続く。
今年は練習では良いフィーリングを掴んだ。
しかし、試合でその滑りをするにはまだまだ時間が必要だ。
今シーズン終わりまでに、一本で良いから良いフィーリングで試合を滑りたいものだ。