メカおたく的、GT-Rの考察 | 木馬の四方山ばなし

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スカイラインGTRが発表されて話題をさらっている。


実は未だに車雑誌などをよく見ていないのでどんなメカニズムを採用しているのか、ほとんど知らない。


V6エンジンを搭載したこと。
ミッションボックスがリアにあること。


人づてに聞いたのはこの程度である。


ミッションボックスをリアに搭載したというのは、前後の重量配分を均等にしたかったからなのだろうと言う想像はつく。

しかし、重いものは車体の真ん中にあるべきと言うのが従来のスポーツカーの常識である。

日産のエンジニアは何を考えてこのようなメカニズムを選択したのか、興味がある。


ミッドシップがスポーツカーの象徴のように言われてきたことに真っ向から対立していることになる。

重量が中央部に集中していると言うことは回転に対する慣性重量が小さいと言うことである。
すなわち回頭性が良いと言うことになる。


動きが機敏というと聞こえは良いが、度を過ぎると「過敏」になり、ドライバーにより高いコントロール能力を要求することになる。


その昔、借り物のNS-Xで雨の中のアルプス越えをしたことがあるが、ちょっと踏みすぎるとすぐにスピンしそうになるので、ボクには到底扱える代物ではないと思ったものだ。
トラクションコントロールがつく前の初代モデルだ。
次のモデルチェンジでトラコンが装備されたときに、さもありなん・・と納得したモノである。


今度のスカイラインGTRのふれ込みは「団塊世代のためのスポーティ・カー」だそうだから、ある程度コントロール性を重視したのかも知れない。


4輪駆動だから、エンジンからドライブシャフトでまずはリアにあるミッションギアボックスに行き、リアタイヤを駆動する。
フロントを駆動するためには、別のドライブシャフトを伝って、前輪に戻ってくることになる。
この点はどう考えても不合理だが、あえてそれを選択した思想を聞いてみたいものだ。


重量物は中央に集中している方が性能は高い。これは力学的に紛れもない事実だ。
日産が単に従来の常識に対するアンチテーゼとして提唱したとは到底思えない。実際の性能が伴わなければ誰も見向きもしないからだ。


今年はNSXがチャンピオンを取った、スーパーGTだが、来期、日産はこのGTRでの参戦を表明しており、既に公開でのテスト走行もしているらしい。
市販状態でニュルブルリンクを何秒で走ったとかの話も聞く。


絶対的な性能の高さを追求するよりは、人間がコントロールできる性能を目指した方が、結果として高性能を発揮できると言うことは十分あり得る。

やたらピーク馬力ばかりを追求するよりは、過渡域のコントロール性を重視した方が結果として、速く走れることもある。


日産エンジニアの選択が正しかったのかどうかは、販売後の一般の声とスーパーGTでの戦績が明らかにしてくれるだろう。