EOS1D Mark3インプレッション | 木馬の四方山ばなし

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趣味の話や日々の出来事を中心に何となく、自己満足のためにつづっていくブログです。

今日は妙に体調が悪く、変な汗がでて頭痛がするので早く帰ってきた。


夏風邪かなー。職場でも何人かかかっているからなー。


だいたい週末の行きの夜行列車。はじめはものすごい暑くて汗だくだったのに途中から冷房が効きすぎで今度は寒くて長袖を引っ張り出して来ていたくらいだし、ついたら着いたで、雨降ったり、晴れたりでかなり体への負荷が高かったのだと思う。

こういうときは寝るのが一番だ。早く寝よう。



・・・・・・とその前に、EOS1D Mark3のインプレッション をば・・・・。


週末に初めてEOS1D Mark3を使って撮影してきた。

撮影対象はフォーミュラ・ニッポン第5戦@鈴鹿サーキットである。


今まで、約1年半に渡り、1Dマーク2Nを使ってきていることもあり、はじめに以下のセッティングをしてから使い始めた。

・AIサーボの追従速度:最速
・AIサーボの追従特性:連続性優先
・親指AF(シャッターはAEのみ)
・AFボタンとAEロックボタンの機能入れ替え
・セットボタン:撮影モード中にISO感度変更可能な機能を割り当て
・記録方式:CFとSDへ振り分け記録(CFにRAW、SDにJPG・スモール)
・ISO感度拡張:ON
・マニュアル露出時の測光モードはスポットに切り替わるように設定


上記にくわえて、買ってすぐに、キヤノンサービスにてシャッターの重さとストロークを軽く浅くして貰ってある。
但し、現在使用中の1Dマーク2Nをいっしょに渡して同じフィーリングに・・・・と言うことで依頼したのだが、重さは軽くなったものの第1ストロークに関しては深いままだったので再調整をする予定だ。
しかし、今回の撮影に間に合わないので、仕方なくそのままで一旦受け取り、使用してみた。


とりあえず、土曜日の朝イチから撮ってみた。
・ヘアピンカーブ。
・小雨が降ったりやんだり
・路面はフルウェット
・レンズはEF500mmF4.0(テレコン無し、AFオン、ISオン・2モード)
・TVモード(シャッター速度優先)
・評価測光
・露出補正無し(マーク2Nでは-0.3を基本にしている。)
・ISO100
・AFはAIサーボ
・ホワイトバランス:オート
・ピクチャースタイル:スタンダード
・高輝度側階調優先モードはオフ。(ISO200以下に設定できないと言うトラブル?があるという噂を聞いたが、「高輝度側階調優先モード」にするとISO200以上にしか設定できない仕様だったようだ。スローシャッターで撮る以上、ISO感度を下げる必要があるので、当然、この機能はオフのまま。)


こんな感じでまずは1/125前後で試し撮り。 (途中からは1/30、1/15、1/8などでひたすら練習モードに突入したが・・・・)

001

AFモードはマルチエリアのまま。


以下、体感的な感想はすべてマーク2Nとの比較。


最初にピントが合うまでのスピードは速い。全くストレス無く決まる。マーク2Nよりも速くなっているように思う。

AIサーボも、クリッピングポイントからから斜めに自分に向かってくるマシンを補足する分には、かなり良く追従する。
但し、当然だが真ん中にピンが行くのであえてずらしたいときはやはりマルチエリアでは物足りない。

自分に向かって斜めにだんだん近づいてきたマシンが目の前を通り過ぎて横に流れだすと、一瞬AFが迷う。動きの方向が変わると追従しきれないようだ。
この辺はマーク2Nと変わっていない。 このモードで撮るならAFを作動させるポイントとシャッターを切るポイントを考えてうまく使う必要がある。


AFエリアをシングルポイントにしてしまえば、ロストすることなくぴたりと追従する。


002

普段は被写体が2輪なので小さいこともあり、テレコンをいれていることが多い。
今回は被写体が4輪なのでテレコン無しである。
その差もあるかも知れないが、マーク2Nだとシングルポイント(中央)にしていても、奥に抜けてしまうことが結構あるが、少なくとも今回の使い方ではマーク3は抜けることは一度もなかった。


その後、曇ったり雨が降ったり。翌日は晴れ間もでて気温も上がったりという状況の中でもAFに関する印象は同じ。
連写もしてみたが変化無し。 傾向は同じ。


巷で噂されている「気温が高く、コントラストの強い被写体を撮ると、AFがまるで合わない」という事象は、少なくとも今回の撮影に於いては皆無だった。


メディアへの書き込みスピードはやはり速くなっている。マーク2Nでも書き込みで待たされることは全くなかったが、これならかなり連写を続けてもストレスを感じることは無さそう。

連写に関しては、デフォルトのままで使ってみたが、10コマ/秒は十分というか、多すぎるくらい。
調整可能なので少し落としても良さそう。


その他、気づいた点をいくつか。

バッテリーの充電にはかなり時間がかかる印象がある。(からっけつだと2時間くらい/個?)
二日間で2000カットくらいは撮ったはずだが、バッテリの残は4分の3くらいは残っている。だいぶ「持ち」は良くなっているようだ。


ボディ単体でマーク2Nと較べるとバッテリの分だけ明らかに軽くなっているが、持ち比べないと重さの差にはあまり気づかないかも知れない。
感覚的な重さとしては、70-200f2.8ISを付けたマーク3と24-70f2.8をつけたマーク2Nが同じくらいの重さに感じたので間違いなく軽くはなっているのだろう。

それでいてレンズとのバランスが悪くなるほど軽いわけではないので、この軽量化は歓迎すべき範疇だと思う。

今回は初使用なのであえて評価測光でかつ露出補正無しで使ったが、大きく外れている場面は無かったように思う。背面液晶の白トビ警告でほんの少し、飛んでいる部分がある程度なので、特に問題は無さそうである。


操作性に関しては、今までの1系になれているので逆に戸惑う点も無くはないが、項目や操作方法自体はむしろ簡単になり、正常進化と言っていいと思う。
但し、マルチコントローラーはあまり出番がなかった。画像を再生し、拡大しながら見たいところをさがす以外には使わない。


また、ダイヤル中央にある「セットボタン」にISO変更機能を割り当てられるのは便利。
撮影中にISO感度を変えるのは良くあるが、従来のようにカメラを上からのぞき込んでボタンを二つ押してダイヤルを回さないとならないのに較べると、ファインダーから目を離さずにISO感度の変更が出来るのは良い。


ファインダーと言えば、標準装備のレーザーマットもピントの山が見やすく、それでいて暗くならないので、今までのスーパープレシジョンはもう要らないかも知れない。


更にファインダー内で残りの撮影可能枚数が見られるのは便利だ。
強いて言えば、背面モニターしたの表示欄に撮影可能枚数の表示が出来なくなった(様だ。いくらさがしてもその機能は見つけられなかった。)のは残念。
カメラから目を離しているときにも確認できた方が絶対便利。


それから、振り分け記録でそれぞれの記録形式とサイズが選べるようになったのは大歓迎だ。

基本は「RAW+JPG・スモール」だが、「撮って出し」で人に写真をあげるときなどはいちいちRAWだと面倒なので、今までは「JPG・ラージ(あるいはミドル)」で撮っていたが、やはり画像の選別をするには少々ファイルサイズが大きく、重いのが難点だった。
その点、マーク3では振り分けで「JPG・ラージ+JPG・スモール」で記録できるのはかなり助かる。
スモール画像で選んだモノだけをラージサイズであげるだけで済むからだ。


003



・・・・とまあ、ファーストインプレッションはこんなところである。


総じて言えば、マーク2N→マーク3は、フルモデルチェンジと言うよりは、マイナーチェンジであり、各部機能がブラッシュアップされたという印象が強い。
実際は画像処理エンジンが変わったり、操作系が大きく見直されたりしているので、フルチェンジなのだろうが・・・・。


まあ、良くも悪くも違和感のない範囲の進化であり、マーク2Nと両方を使う予定のボクとしてはさほど戸惑うこともなく、許容範囲である。



逆に言うと、マーク3でないと撮れない「絵」は存在せず、マーク2Nとの絶対的な性能差は感じない。
(もちろん、各部が少しずつ性能アップしているので、いい「絵」を撮れるチャンスは増大するとは思うが。)