プロローグ
昨日は、仲間内だけのモトクロスごっこをしてきた。
バイク好きの仲間内がそれぞれの友達に声をかけて、年に数回、開催しているイベントである。
メインは、オフロード初心者、初級者。あるいはバイクそのものが初めての人。
そういう友人を連れてきて、みんなでわいわいやることでバイクを好きになるように洗脳するのが目的である。
まず最初のレースは、初心者、初級者のための3時間エンデューロレースである。
自前のバイクや防具を持っている人もいるが、ほとんどの人は借り物である。
体ひとつで来て、乗るだけという、いわば、「ワークス体制」である。
しかし、少しばかりバイクに乗ったことがあっても、オフロードとなると勝手が違う。
アクセルを開けすぎればリアが滑るし、フロントをこじる様にしてしまうとあっという間にフロントから転倒する。
ギャップやジャンプがあると、自ら積極的に体を動かさないとまっすぐ走ることも出来ない。座りっぱなしなんてもっての外である。
そんな感じなので、この3時間レースは見ていてもたのしい。
あっちこっちでこけまくり、スタックしている。
もちろん、イベントの主旨が主旨だけにタダ見ているだけではない。
エンストしてエンジンをうまくかけられない人がいれば、エンジンをかけてあげるし、登坂でスタックしてしまう人がいれば、後ろから押してあげる。
いわば至れり尽くせりである。
これでバイク好き、オフロード好きになった人がどれだけいることか。
このイベントの発起人である会社の後輩は、現役のMXライダーである。
しかし、こういう草の根運動をするあたり、えらいと思う。
その主旨に賛同するからこそ、われわれおじさん連中も、お古の防具などをかき集め、初心者にも声をかけ、レースとなれば、お助けマンとなって、イベントの盛り上げに一役買うのである。
だが、本音を言えば、初心者が七転八倒する姿を見るのが、何よりもたのしい。
何事ものど元過ぎれば何とやら・・・であり、自分が初心者だった頃のことなんかすっかり忘れて、泥だらけになって転んでいる姿を笑い飛ばしている。
今回はロードバイク歴3年、オフロード初体験の友人を投入した。
期待を裏切ることなく、あちこちで七転八倒、泥だらけになってくれ、笑わせてくれたと書きたかったが、あにはからんや、意外にあっさり、こけることもなく無難に乗っていた。
あいにくの冷たい雨が降りしきる中でのイベントなってしまい、だいぶ寒い思いをさせてしまったが、それなりにたのしい気分を満喫してくれたことと思う。
大きな怪我もなく、楽しんで貰えたので誘った甲斐があったという物である。
強いて言えば、もっと良いお天気だったら更に良かったのだが、あまり良くをかいてはいけない。
楽しめればそれで良いのである。
それから昨日は、見学だけでバイク乗りはしなかったがネットでの知り合いがわざわざ来てくれた。はじめて会ったが、「書は体を表す」とはまさにその通りで、文面から感じられるとおりの誠実そうな人であった。
次回のチャンスには是非誘ってみようと重う。
to be continued.