建築のたびを写真とともに綴るmokonote/モコノート
後水尾上皇プロデュースによるこの山荘は、
上/かみ・中/なか・下/しもの三つの離宮と、
各離宮の間に展開する農地で構成される雄大なもの
【中離宮 表門前】
中離宮には、楽只軒(らくしけん)と、
これと縁続きの客殿があります
これらは女院御所として建てられ、
上離宮・下離宮に見られる“上皇好み”とは趣きを異にしています
【中離宮 客殿の霞棚】
天下の三大棚(★1)のひとつ“霞棚”は、
春霞がたなびく様子を欅板五枚で表現
襖戸の腰貼りは、
金と群青の菱型つなぎの華やかな意匠
いずれも女性らしさが漂うインテリア
★1:桂離宮の“桂棚”、三宝院の“醍醐棚”と並んで称賛される
【中離宮 客殿の軒瓦】
軒瓦の巴には、十六葉の菊花紋章
【離宮内の農地と大刈込み】
中離宮から上離宮へ向かう道中の風景
石垣と土留めによる人工の貯水池(=上離宮の浴龍池)を覆う大刈込みには、
四季の様々な花木や野の花が混植されている
+.+つづく+.+