過保護と過干渉 | モコのブログ

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保育園・託児所の運営をするモコが日々の子供達の様子、日々の生活の事を書いている雑感ブログです。

皆さんの子育てのお役に立てれば・・・と思い綴っています。

 

 

 

子どもの主体性を伸ばすには、愛着関係が特定の大人と形成されていることや、自己肯定感が育まれていることが土台となっていることは前回のブログでお伝えしました。(特定の大人とは・・・親でなくても良いとされていますが、親であってほしいと思います・・・)

 

親子の愛着関係を築く上で、「過保護」や「過干渉」は気になるところではないでしょうか。

漠然と同じ意味合いで使ってしまいがちな言葉ですが、この二つは違う意味を持った言葉なのです。

 

過保護・・・子どもが望んでいることをやってあげ過ぎること

過干渉・・・子どもが望んでもいないことをやり過ぎること

 

どちらにしてもやり過ぎることですが、望んでいることをやり過ぎることと、むしろ嫌がっていることをやり過ぎることでは大きな違いがあります。

 

「過保護だとわがままになってしまうのでは?」と思いがちですよね。もちろん欲しがるものや要求される物をむやみに与えるのは「甘やかし」になりますから、控えてもらいたいことです。

しかし実際は子どもが満足するまで望む通りにしてあげれば、子どもの心が満ち足りてどんどん自立していくのです。

ですから子どもの心を満たしてあげると考えれば、過保護は決して悪いことではないのです。

 

過干渉とは過剰干渉のことです。もちろん危険なことや人に迷惑をかけることに対しては禁止の言葉を使う必要があります。しかしそれ以外、子どもが望んでもいないのに手や口を出すことは、自分で物事を決められずに大人や周りに依存する子どもに育つ可能性があります。

親が言うことが自分の想いと違っても、子どもは愛情を失いたくない思いから、自分の意思を抑えて親に言われるがまま従います。その結果、自分の想いは伝えられないまま、どうすれば愛され褒められるかばかりを気にする評価過敏な子どもになってしまいます。

そんな子どもが思春期を迎えた時、どうなっていくのでしょうか・・・・。

 

過干渉の親の心の奥には、親の価値観や理想、親の思い通りに子どもを育てたいというコントロール願望があるのかもしれません。子育てに対して熱心な人ほど陥りやすく気づきにくいものです。

親の期待が大きく、子育て方針も具体的に「〇〇方式」などと決めている方もいるかもしれませんが、親がいいと思っていることが子どもにとっていいことなのか、望んでいることなのか、家庭環境に合っているのかは別なのかもしれません。インターネット情報に惑わされることなく子育てしてもらいたいと思います。

 

何もかも親が決めたり先回りするのではなく、子どもが自分で決めてやること、その中で失敗も沢山経験させて、子どもが助けを求めた時にはさっと手を差し伸べられるような子育てをしたいですね。

心の発達で最も大切なのは、【自分が大切にされていることが実感できること】、【自分に対して自信を持てること】。

物で満足させるのではなく、本当ではないことを並べ立て納得させるのではなく、時間も手間もかかりますが、子どもの想いを受け止めて、話を沢山聞いてあげることです。そうすれば子どもは自ら成長していくのです。

 

子どものやりたいをかなえられる親であってもらいたいと思います。

また、こどもがやりたいをかなえられる保育園でありたいと思います。

子どもの自主性や主体性は、子どもがやりたいことの中でしか育たないのですから。