(よっちゃんがイバラード好きで、学生時代から本を持ってます)
それはさておき……
この話の主題は、恋もさることながら、『自分への挑戦』かなあと思います。
将来をきちんと考えてバイオリン職人を目指す彼が眩しくて、何もしていない自分が歯がゆくなって、受験生だけど勉強をおざなりにして、「小説を書く」挑戦をする少女。
文才はあるし、書きたいこともたくさんあるけれど……
思ったように書けず、そんな自分の現状を知り、涙します。
THE・思春期!!!
という感じで、なんとなく自分のことも振り返りました。私もあったあった。
今思うと全然大したことじゃないけど、色々あって、ひどく落ち込んでご飯も食べられなくなって、1回学校を無断でフラ〜っと早退してしまったことがあり。(進学校だったので、なかなかそういう事が出来る雰囲気ではなかったのだけど、帰ってしまったなー)
耳をすませばの少女と同じで、自分に自信があってやっていたことで、それが世に出た時の自分の立ち位置を知り、すごく悲しくなっちゃったのです。
夢を見ていたけど、その時の本当の自分(現状の自分)を知り、自分が嫌いになり、いわゆる自己肯定感が下がった。
大人なってからもしばらくは、それは辛い記憶だと思っていたけれど、自分の現状を知るっていうのは、成長の上ですごく大切なプロセスだったなあと、今は思います。
どうなりたいか、何を目指していたのか、っていうのを、感情とともに強烈に理解できる事。それが挫折です。
そういう事でもないと、心の奥にしまって見えないものまでが、見えるの。自分と向き合うチャンスです。
(自分を嫌いになる必要はなかったんだけど、現状が受け入れられないから、その強さがなかったから、自分を嫌ったんだなと、今はわかります。その弱さも思春期ならでは。)
わたしの持ってるアイテムはこれとこれ。
では、ここから何をしよう?
そこから練り上げたものが、未来を作るんですよね。現状から逃げると、望んだ未来からも遠ざかる。
でもまあ、そんなことに悩み苦しみながら、だんだんと自分を見つけて、仲良くなっていくのも、また人生の醍醐味かなあと思います。
『よく頑張りましたね。あなたは素敵です』
自分を探して、見つけた自分に涙した少女への、おじいさんのセリフ。じーんとしちゃったなあ

誰もはじめからスーパーマンじゃないからね。
何かを成しているあの人も、かつては何者でもなかったんだから、めげずに積み上げたらいいよね。
自分を知る事を恐れて何もしないより、何かをしてかっこ悪い方が、素敵だもん。
子供たちにも。
なるべく笑顔でいて欲しいけど、たまには挫折も、したらいいかなと思う。
そこから立ち直る経験が、色々作ってくれるだろうから。