私のヒプノバーシング体験 ③ | もっくん珈琲ブログ

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もっくん珈琲オーナー、タロット&占星術占い師、三児の母のもっくんの日常、店のお知らせ、考えていること。

前回の続きです。

ちょっとしんみり・・・な内容になってしまいましたが、ちょっと仕切りなおしましょう。


ここから、今回のお産のことに話を戻します。ヒプノバーシングの実践も含めて、備忘録風に記していきますね。


まず思い返すのは、妊娠中の心身のコンディションの良さ。

前回も数値上はほぼ問題なかったんだけど、今回のほうがすごく快適(一応高齢出産の年齢に入っているのだけど)。

前回悩まされた腰痛も中~後期はほぼなし、体のコリもあんまりなし、2回目の余裕というのもあるのだろうけど、精神的にもリラックスできて、お産を楽しみに待つことが出来ました照れ

寝る前にやってたヒプノバーシングの練習ワークが、すごくリラックス効果があるんですよね。体から無駄な力が抜ける感じで、産後もCDたまに聴いてるし、これからも聴くと思うニコニコ



そうして迎えた臨月……

何度も書いていましたが、前回のお産が38週1日とちょっと早め(予定日の2週間前)だったため、10月の半ばころから、いまかいまかと構えていたのですが、 結局その日が来たのは、40週0日、つまり予定日ドンピシャリ。

お産を待っている間は、何回か出る出る詐欺(※前駆陣痛w)があったのですが、それがヒプノバーシングのいい予行練習になりました。呼吸をして意識状態を変えると、陣痛の感覚がスーッと変わるので、あ これはいけるわ!と自信になりました


そうして、前日11/4の朝におしるし到来。夕方から15分間隔くらいのゆるい陣痛が始まりました。

『おお、今度こそ本番来たか?びっくり

と思いながら、軽い生理痛ぐらいのものだったので、普通に龍ちゃんの保育園のお迎え、まるもでの買い物、晩御飯のお料理…と普通に過ごす。

陣痛タイマーというアプリで感覚を計りながら、肉じゃが作って、iPhoneでヒーリングのお問い合わせメールに返事。(便利な時代ですねw)


そうして床につく頃には10分間隔を切り、ウトウトしながら日が変わって、ハッと目が覚めたら7~8分間隔になっている・・・。

一応経産婦はそれぐらいで連絡を、ということになっているので、産院に電話を入れました。

『……という感じで、ウトウト寝て起きたら7~8分間隔でして』

『痛みの感覚はどんな感じでしょう?』

『軽い生理痛くらい』

『うーん、そしたら1時間待ってみましょうか。おさまらないようでしたらまたお電話ください』 

というわけで、余裕そうなので前駆陣痛疑惑(笑) 1時間待機してみました。

そしたら痛みはあまり変わらないけど、間隔が5~6分間隔に進行。いちおう診てもらうことになりました。


そんな感じで、寝ている龍之介を同伴して産院に3時頃に移動。

真っ暗な駐車場から見た、満天の星空と、綺麗に並んで見えた逆三日月、木星、金星…この神秘的な景色、忘れないと思いますキラキラ

そして3年ぶりの懐かしの病棟へ…

私の様子がかなり余裕なので、『あまり進んでないようなら、帰ることになるかも~』なんて言われいつつ、助産師さんに診察してもらったら、子宮口4センチ。

見た目余裕な割に進んでるね、と意外そうな顔をされました。状態がよいし、2回目だからすぐ進むかも、ということで、診察したLDR室にそのまま入ることになりました。

ヒプノバーシングで自分のペースで産みたい、と予め提出したバースプランに沿って、赤ちゃんのモニターは時々するけれど、内診は最小限にして、私のペースに任せてもらう、ということになりました。

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↑4時頃に現れた院長先生が撮ってくれた写真 (せんせ、いつ寝てんの…w)

1回目のモニター。余裕で会話してます。龍ちゃんも起きちゃった。

モニター後は、色んな姿勢を取ってみて、バランスボールに乗っかりながらよっちゃんに抱きつくような感じが一番しっくりきたので、ヒプノバーシングのCDをiPhoneで流しつつ、ゆるい陣痛の波をむかえていました。

いちおう少し汗かくくらいの陣痛。でも全然楽。前回と違って、『痛い・きつい』感覚はない。

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↑これも院長先生撮影。6時頃かな。シャッター切って無言で帰る先生(笑)

『ん?誰か来た?』
『撮影部隊がいらっしゃいました』

とよっちゃんと会話w

ちなみに龍之介は一旦寝落ち。後ろのソファーで爆睡。

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リラックスしてることもあり、あまり時間の流れは感じない。

気がつくと8時になっていて、ご飯がでてきました。妊娠中ずっと楽しみにしてた待望の産院ご飯!(笑)

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↑ホクホク食べているところにまた先生登場。ちょっと恥ずかしかった(笑)

陣痛きてる時は呼吸でリラックス。間の時間にモグモグモグ……ごはん美味しかったです。


そこまでは、順調だったんだけど…

10時頃には、覚醒した龍之介が完全に飽きる事案が発生。

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そうですよねー。

外行きたい!ウンチしたい!と騒ぎ出したので、よっちゃんがお散歩に連れて行くことに。

あとあと聞くと、部屋から出るたびに、看護師さんたちに

『すいません、りゅーちゃん、ちょっとウンチしてきますね!』

とお行儀よく挨拶していたらしい。(笑)


そして残されて、1人バランスボールで陣痛を迎える。

寂しいけど仕方ない…今は余裕だしまあいいか…1人でできるかな。

そして3回目のモニター。助産師さんに、どう?と聞かれ、うーん、あんまり変わらないです~ と答える。

モニターつけて1人でいる間は、ベッドでウトウトたまに寝落ち…(夜中から起きててあまり寝ていなかったし)


陣痛の間隔は3~5分のまま。

でもそのうち、間隔は変わらないけど、だんだん下の方にゴリゴリした感覚が出てきました。

ちょっときつくなったな。と思いながら、前回のあのしんどい微弱陣痛に比べてもぜーんぜんまだまだ。

まだ産まれないよなー これじゃ。

と思いながら、1人でバランスボールの上に戻り、しばらく過ごす。


…………

そうしてお昼を回り…
この辺から急展開。

陣痛を受け止めるのも、だんだんいっぱいいっぱいになってきて、お昼ご飯は食べられず。外の散歩から帰ってきたよっちゃんと龍ちゃんに食べてもらう。

そして相変わらず外に出たいとバタバタ走り回る龍之介。

陣痛は相変わらず3~5分間隔。間隔は変わらないけど、感覚はだんだんきつくなる…。

ああ、思ったよりなかなか進まないなあ…。龍之介飽きてるしどうしよう……笑い泣き


ヒプノバーシングを妨げる不安がムクムク出てきて、その不安で、前回のあの微弱陣痛の辛い感覚と、促進剤投与の悔しい思いが唐突にフラッシュバック雷雷

体験がリアルに思い出されて、促進剤を使った自分を凄く責めていたことに、気がつき、涙が出てきました…。

龍ちゃんを必死でなだめるよっちゃんを『こっち来て!!』と呼んで、しがみつきながら大泣きを始めてしまいました。

『なんで~ なんで経産婦なのにこんなにお産が進まないんだよ~~(T◇T)

促進剤、使いたくないんだよ……
使った自分が許せないんだよ……

でもきついよ~~~(T◇T)

あのね、わたし本当は寂しいしこわいし本当は痛いの、弱虫だから、お産がこわいんだよ~!!!

パパ、もうどこもいかないで、 外に行っちゃイヤだよ!!!

ぶべええええええーーーアセアセアセアセ(T◇T)』

ずっと抑圧してた本音が炸裂。

怖くて寂しかった……ずっとその感情を無視して、なかったことしようとしていた。3年ぶりに見つけた、本音の私。弱虫の私。


禁句だった『いたい』を口に出したら、

取り乱しつつも、からだの感覚がみるみる変わるのが、ハッキリわかったガーン 魔法が解けた!


でも、それまで外に出る出る!と騒いでいた龍ちゃんが、そんな私の様子をみて涙目になり、ぐずるのをやめました。

『ママ泣いちゃったなあ…しかたないなあ…』

↑こういうところ、この子は優しい


よっちゃんが私をなだめながら、助産師さんを呼んでくれました。

そこで次の陣痛が到来。

『ふえええええ(T◇T) いーーたいよおおおーー!!!えーん 』

(↑もはやヒプノバーシングではない 苦笑)

『もっくんさん、落ち着いて、落ち着いて、息を深く吐いてー』

私『ふえええええ(泣) もっと落ち着いて産みたかったんだよ~~(;◇;)』

助産師さんに優しくなだめてもらいながら、一旦内診してもらうことになりました。

『もっくんさんね、きっとあんまり寝てなくて体が疲れちゃったんだよ。疲れるとお産がなかなか進まなくなるんだよ、前もそうだったでしょう。

1回お部屋(入院部屋)かおうちに帰って寝てみよう、そしたら進むよ』

私『でも、心が折れちゃったよ、もう無理だよぉ、でも、促進剤、使いたくないよぉ~~えーん

『じゃあ、ちょっと診てみようね』

(そして内診)

『あれ。。。

もっくんさん、もう開いてるよ、
いきみたくならない? 
もう、産まれるよ!

『え???( ゚д゚)』

『もう全開だよ、進まないって言ってたけど、ヒプノバースで、とてもうまくセルフコントロールできてたんだと思うよ。こんなに進んでたら心、折れるよ!』

(まじっすか???)

『でも、ママ弱虫だからもうムリ~~~!!!(T◇T)

い゛ーだーい゛ーーーーー!!!!! (絶叫)

龍ちゃん、ごめんね、ごめんね、びっくりさせてごめんねえーん

『だいじょぶ、お母さん冷静だよ( ̄▽ ̄)
もう赤ちゃんのあたま、すぐそこにあるよ、ちょっとここ(ベッドの端)つかまって、いきんでみて~』

(ポコッ) ← 破水


……………

産まれそうなのはわかったけど、一旦折れた心は回収できず;^_^A そのままいくことに(笑)

そこからは、自分はこんなに叫べる人間だったのかと思うほど、ヒドイ大絶叫をあげながらw 酸素マスクまで付けられながらww

助産師さんの優しい声に導かれて、いきみはじめて10分でお産が終わりました。早っ!(笑)

13時54分。

陣痛間隔が10分になってから12時間超の、比較的長いお産でした。

でも、最後の阿鼻叫喚タイムwは10分、心折れたところからカウントしても30分以内なので、

赤ちゃんが出てきた時は、

え??まじまじ?? もう終わっちゃったの??

という感じ(笑)



そんなことで、最後の最後は全く穏やかじゃない、賑やかなお産(笑)だったけど…

前回のお産で抑圧した分も含めて、遠慮なく絶叫したことで、ものすごーーく癒されたラブ

叫ぶことは、それ自体が痛く、辛いことだと思っていたけど、違うんだ…って生まれて初めて思った。

周りの人に弱虫な私をさらけ出して、受け止めてもらったこと。それが、出来たってことなんだ。

ずっと泣いていた私の中の私を発見して

やっと手を繋ぐことが出来た…。


ヒプノの魔法から醒めて以降は、とても痛かったはずだけど、その感覚は生まれた直後に忘れて、もう思い出せない。

破水の感覚、羊水が流れていく感覚は、あたたかくて気持ちよかった。

最後、赤ちゃんの頭が出て、回って出てくる感覚もちゃんと覚えている。

『赤ちゃんと息を合わせて…力抜いてごらん』

『赤ちゃん、出てくるの感じるでしょ?
赤ちゃん、回りまーす…』

助産師さんの穏やかなナビゲートの声が、
暗闇の中に降りてきた蜘蛛の糸のようで…
それを頼りにのぼっていくようなかんじ。
(院長先生が撮ってくれた動画を見返したら、そこは叫ぶのやめて、穏やかな顔してた 笑)

あとで思い返して、まるで、三途の川を歩いていたようだ、と思った。

変な意味ではなく、とても神秘的な世界を歩いていたんだと思う。

素敵な助産師さんだったな…照れ


前回のお産だって、きっと、弱音を吐いたら、よっちゃんや助産師さんが受け止めてくれたのに(前回の助産師さんも、海のように優しい方だった)

私自身が自分にそれを許さなかった。心を閉ざし、私を孤独にしていたのは私だった。

セルフコントロールという抑圧を外したことが、かえって、私の心を救ったのでした。

痛みのないお産を目指していたけれど、からだで痛みを感じることは、私にとっては必ずしも、悪いことではなかったみたい。

それより、本当は怖いのに、そばにいる人に、怖い、助けて、と言えない心の痛みの方が、辛かった。


振り返ると、決して綺麗なヒプノバーシングではなかったけど、これは、私なりの『穏やかなお産』だったのかもしれないな。

結局、子宮口全開まで、陣痛は軽いまま(痛い痛い言ってたけど、前回の『微弱』陣痛のほうがよっぽど死にそうだったよ 笑)だったし、間隔も空いたまま。動画を見ても、最後まで陣痛間隔は長めだったように思う。


入院中に、担当の助産師さんが病室に来てくれた折に、色々お話を聞かせてくれました。

直前まで普通に子供と話してたりしてたのに、いきなりお産になって、みんなびっくりしてたよ~(笑)

とか

経産婦で12時間くらいかかると、普通は出血が多くなってしまうのだけど、もっくんさんはびっくりするくらい、出血が少ないの…

とか・・・

これって立派にヒプノバーシングじゃん!きっとチュー


あとは、前回のお産のことも話して。

騒ぎも叫びもしなかった前回の方が辛かった、と話すことで、上に書いたようなことを自分なりに整理できた照れ


私、よっちゃん級に近しい人か、お金払ってカウンセリングしてもらうときか、心が崩壊した時以外は、心の痛みや寂しさを人に見せることはして来なかったけれど、

今回は、回診で忙しいであろう助産師さんを引き止めて、自分のことをベラベラ話すという、今までの自分からすると『みっともないこと』をちゃんと出来たのでした(笑)

本当は超かまってちゃんなのに、人に気を使って、人に心を開けなくて、勝手に寂しい思いをする悪い癖、少しは直ったかな?

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出産ってすごいなあ。

普通に生きてる10年分?下手すると一生分?くらいのヒーリング、癒やしが起きたよ。

女性として生まれてきてよかった、もう明日死んでも悔いないわ、っていうぐらい幸せだったニコニコ 

ま、トラウマ抱えたっていっても、それは龍ちゃんのときも同じだったよウインク


子供は2人までかなと思っていたけど、直後にもう1回!って魔がさしちゃったラブ

下手な少子化対策より、この癒やしは強烈だよ(笑)女性活用とか一億総活躍とか、ねむたいこと言ってんじゃねーよwwって感じですハート


最後にヒプノバーシングについて。

わかりやすさのため、本文中では呼吸やイメージングのテクニック、という部分を強調して書いたけれど、

ヒプノバーシングの本質は、テクニカルなものではなく、一般的なイメージとしての、痛く辛いお産、といったものを変える哲学そのものです。

『痛く、辛い』という体験がどこからうまれるのかといえば

それは、連綿と受け継がれるお産に関するホラーストーリーと、そこから作られる『これぐらい痛くないと産まれない』という思い込み(→それが心身を緊張させて実際にお産が重くなる→ホラーストーリーを補強する、の悪循環)

そして、前回の私のように、自分の心の痛みをさらけ出せないか、周りの人(家族、医療関係者)に受け止めて貰えなかったことから来る哀しみ。

なのだと思います。


そういったものを回避して、すべての女性に、快適な環境でのお産を。

と願うのが、ヒプノバーシングです。女性の幸せを願う、哲学なのです。

こういうものと出会えて、紆余曲折ありつつも素晴らしいお産体験ができたことは、私の人生の宝と思っています照れ


私のように、ちょっとアクシデントがあっても、また仮に、たとえ自然分娩じゃなくても、周りのひとの寄り添いとサポートで、『穏やかなお産』『幸せなお産』は叶うのだと思いました。

今回の体験に欠かせなかったのは、私の本音の弱音を受け止めてくれたよっちゃん、助産師さん、先生方のサポート、です。

(本文中では、院長先生はもっぱら写真と動画を撮る人としてしか描かれてませんがww お産中も入院中もこまめに声をかけてくださって、嬉しかったなー照れ)

命がうまれる神秘的な瞬間をこんな風に彩ってくれるなんて、神々しさすら感じます。

素敵な産院と縁があったことも、人生の宝キラキラキラキラ

建物が綺麗とかメシがうまいとか、それも嬉しいけどそんなのどうでもいいんですよ!爆笑(笑) 本当に本当にありがとうハートハートハート

感謝の気持ちが言葉に乗りきらないのがもどかしくて、でも、そんな気持ちを持ってるのが幸せ。

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素晴らしい時間を、ありがとう。

生まれてきて、産むことができて、本当によかった。


ヒプノバーシング、ひいては、穏やかな、幸せなお産体験が、世界にたくさんたくさん増えることを祈りつつ

このトピックを終わります。

長文お読み頂き、どうもありがとうございました照れ