ほら・・・プーしてたから5月末で通勤読書終わってるし・・・
あとは面接の為の移動の時だけだし・・・( ̄▽ ̄;)ゞ
去年前半は仕事が辛くて、本当に現実逃避したかったのですよぉ
その中で印象に残っているのを4冊ピックアップ
恒川光太郎 雷の季節の終わりに
円居挽 丸太町ルヴォワール
山口幸三郎 探偵・日暮旅人シリーズ
小松エメル 一鬼夜行 枯れずの鬼灯
驚いたのと、心乱されたものが強く印象に残るらしいです(^◇^;)
2014年の読書メーター
読んだ本の数:30冊
読んだページ数:9307ページ
ナイス数:489ナイス

6名の作家によるアンソロジー。 ●歌野晶午「玉川上死」●黒田研二「水底の連鎖」●大倉崇裕「捜索者」 ●佳多山大地「この世でいちばん珍しい水死人」●綾辻 行人「悪霊憑き」 ●有栖川有栖「桜川のオフェーリア」 大倉氏と佳多山は初読みでしたが大倉氏の「捜索者」が一番好き。 そして学生アリスシリーズの「桜川のオフェーリア」や、「悪霊憑き」も 面白かったです。
読了日:8月21日 著者:大倉崇裕,有栖川有栖,歌野晶午,佳多山大地,黒田研二,綾辻行人

精神病患者にまつわる3つの短編なので 目線が患者目線になっている。 1、2話と3話目は、ちょっと趣向が違ってます。 現実と妄想の境目がわからなくて惑わされる。 正常?な人から見たらどうなっているかという 種あかし的なラストで謎?が解かれるというか 正解がわかるという感じです。 1,2話の真相は、本当に予想外。 でも、患者さんの精神世界だからね。 普通の謎解きとは違うので、悪夢から覚めた感じ? 「感じ」・・・が多いけど、本当にそんな感じ(^◇^;)
読了日:6月24日 著者:綾辻行人

祖父を殺害したという容疑をかけられている主人公。 それから3年後。古より京都で行われていた私的裁判「双龍会」に、 被告として立つことになる。 黄龍師(検事)、青龍師(弁護士)、火帝(裁判官)、鳥官(証人)と 呼び方は違えども、法廷モノですか?・・・と思いきや、 証拠隠滅どころか、証拠のでっちあげやら偽証は当たり前。 説得力のある真相をでっちあげた方の勝ちってやつで、 真実なんてそっちのけで、推理バトルを繰り広げる。 言葉の使い方が面白い本を久しぶりに読みました!
読了日:5月28日 著者:円居挽

本にまつわる短編集。 古本屋で、書店で、旅館で、自宅の本棚で・・・ 本から始まる物語とでもいうのでしょうか? 自分が過ごした時間の中に、本があって、 その本と一緒に思い出が紡がれるってステキですよねぇ。 一番好きなのは「引き出しの奥」 読み終わった瞬間に、あぁ~きっとこのシーンが 書き込まれるんじゃないかなって想像してしまった。 こういう何かの始まりの瞬間って好き あくまでも自分の解釈だけど(^◇^;) 最後の作品?「あとがきエッセイ」もいいですよ。
読了日:5月24日 著者:角田光代

初読みです。目線は小学5年生のハル。 夏休み初日におとうさんにユウカイされたハル。 旅行気分でついて行ったものの、豪華ホテルも ジャグジー付の風呂も贅沢な食事もない。 おとうさんにはお金がないからだ。 夏休みとしてイメージできることは、表面的にはやった。 少しばかりの期待と、苛立ちと、諦めが交互にやってきて 少しずつ汚れていくかわりに、何かが変わっていく。 ただ・・・最後が切ない。 お互いに軽いセリフを交わしてるけど、 それって、普通の事じゃないでしょ。 だから切なさが後を引きましたぁ~
読了日:5月20日 著者:角田光代

初読みです。 率直に言って、合わない。背景にあるのが虐待だから、 そういうのが好きじゃないというのもある。 ただ、言葉の遣い方が面白い。 話のテンポがいいのか何なのか、眉間に皺を寄せながらも、 スイスイ読めてしまう。困った本だ。 初っ端に新聞記事として結末が書かれている。 そこに向かって話が進んでいくから、その過程で あぁ~とかウワッとか思うわけ。 しかも誰もが経験している痛過ぎる思春期。 抱えているのはジレンマではなく理不尽さ。 なんだか色んなものが重なり過ぎていて、疲れた。
読了日:5月16日 著者:桜庭一樹

人形店を継ぐことになったとはいえ、澪はド素人。 そこに人形マニアの冨永君がやってきて、更には 謎の職人の師村さんも参加して、人形の修復業として なんとか店を続けることができた。 人形の薀蓄もさることながら、そこに込められた思いを 敏感に感じ取りながら修復を試みる。 まさにプロの仕事。 こういう修復師の話って結構好きかも(o^o^o) 続編の文庫落ちを待ちます♪
読了日:5月14日 著者:津原泰水

本を購入する時、帯に踊らされる事が多々ある。 が、ZOOの帯に関しては、本当何なんだこれは!って感じです。 読み初めから予想する結末は、絶対に当たらない。 ミステリーか?と思って読んでいたら、ブラックコメディ? それでいいのか?っていう終わり方を平気でする。 かと思えば、想像するとグロイのに、その1つ1つが 悲しくて、でも残酷で、そんなぁ~ってな終わり方だったり 背景も内容もまるっきり違う話ばかりなので 気持ちも忙しい。楽しませていただきましたぁ~
読了日:5月8日 著者:乙一

乙一氏の本は、短編集を多く読んでますが これは似たような話がない! どうすればこんな話を作り出す事ができるのか・・・ 最後にいい意味でも悪い意味でも予想外の結末を持ってくる。 ちょっと病みつきになりますねぇ(^◇^;) だけど「SEVEN ROOMS」の破壊力というか 受けるダメージの大きさは半端ない。 8年経っても再読する勇気すらない。 っていうか、思い出したくない。
読了日:5月2日 著者:乙一

不思議な能力を持つ病弱で美しい姉と、妹のワッコちゃんの ノスタルジックな昭和事件簿第2弾。 どこか物悲しい雰囲気を含みながら、本作では 薔薇姫という敵が出てきます。 姉さまと同じ力を持ち、それを悪用している。 しかも、薔薇姫は姉さまのことを知っている? 正体は明かされてはいないから、きっと続くんだよね? 前作もそうだったけど、読み始めた時に想像している 事の成り行きとは、全く違う結末がいつも待っていて そこに優しさや温もりを感じる終わらせ方をしているから 安心して読むことができます。
読了日:4月30日 著者:朱川湊人

朱川作品は「かたみ歌」以来、2作目。 昭和初期のなんともノスタルジックで不思議なお話に 心がザワザワしたのですが、今回も背景は昭和初期。 いわゆる戦後の貧しくとも活力に溢れていた時代。 特殊なところといえば、語り手である和歌子の 病弱で美しい姉が、人や物の記憶を読み取る事が出来るという 不思議な能力を持っていること。 しかし、その力を使う事は激しく体に負担をかけることになる。 優しくて大好きな姉の為、マネージャー的に姉を支える妹? 楽しくて悲しくてやるせない色々な思い出をまとめた回想録。
読了日:4月24日 著者:朱川湊人

ホラーなんだけど、ビビるほど怖くはない。 むしろ暗いというか、哀れな感じ? 背景を想像した時に、なんか古いというか埃臭さを感じる。 ホラー短編の場合、哀しい余韻を引くのが好みなんだけど この古いというのを、懐かしいと捉えられるかどうか・・・ 話の途中でオチがわかっても、尚も引っ張ってくれて、 あぁ~そうなのかぁ~と思わせて欲しかったりする。 それでも「かみかくし」「流山寺」は予想外だったり、 普段よく聞く話を逆手に取った感じで面白かったし 「私の居る場所」・・・こういうのが一番怖いです。
読了日:4月17日 著者:小池真理子

触れようと思ったわけではないのに、何かの瞬間に、 偶然に触れてしまったことで美奥の不思議な空間と 繋がりを持ってしまった人たち。 望んでそこに行く人、戻る人。住み着く人。 幻想的な美奥。美しい山の奥。 どこか懐かしいような、少し哀しげで残酷で、そして優しくて 御伽噺に耳を傾けているようなそんな気持ちにさせてくれる。 やっぱり疲れているときは恒川氏の幻想に浸るのがいい!
読了日:4月15日 著者:恒川光太郎

途中までは、少年の冒険譚とか、成長物語かと思いきや 何気に挿入されている別の話と絡み合って 全体像が見えてくる。 それら全てが伏線だったかのように回収されていく。 淡々と書かれているのに、悲しみや怒りが駆け抜けていく。 そして切ない余韻が後を引く。 単行本を読んでいないので、読み比べはできなかったけど またいいものを読んでしまった。 心が疲れてるときは、恒川氏の異世界モノを読もう。
読了日:4月9日 著者:恒川光太郎

表題作は、ジワジワと侵食されていくような感じが 怖いというか不気味。 疱瘡婆は、時代小説風で、なんとも哀しいお話。 釈迦狂いも、出口のない恐怖ってのがツボというか こういうのが一番怖い。 「きも」も、そのままじゃないかぁ~とか思いながらも その後が気になって気になって・・・。 最後の狂覚が、どうにもこうにも意味不明。 自分の理解力の無さに凹みました。 最後の話は理解できなかったとして、他の作品達は 面白いというか、上手いですねぇ。 妙に嵌ってしまったので、現実逃避には向かなかった
読了日:4月3日 著者:朱雀門出

ホラーといっても、別に幽霊が出てきて悪さするわけではない。 不思議な話あり、ファンタジーっぽい話あり いかにも現実的な話もありなんだけど、気付いたら そういうことだったのかぁ~というか、気付いた時点で 既に手遅れというか、そういうゾゾーっという話や 哀しい結末やらが揃っております。 結構贅沢な12作品で、どれも楽しませていただきました。
読了日:3月31日 著者:今邑彩

タイトルから、爽やかさを連想してはいけない。 絶対に爽やかではない。ホラー要素が強いです。 強いて言うなら、理瀬シリーズが好きな人にとっては 番外編の「水晶の夜、翡翠の朝」の天使のようなヨハンの 邪悪な部分が、結果的には天晴れ爽やか!って感じかしら? 短編からショートショートまで色々なホラーのような ミステリのような話が詰まってます。 14編中、6作品が既読だったこともあり 物足りなさの残る1冊でした。
読了日:3月20日 著者:恩田陸

このペンネームではお初です。 でも乙一氏と教えてもらって読んだから、驚きは あまりなかった。相変わらず読みやすくていい。 5編収録。「ラクガキをめぐる冒険」が一番好き。 まさかの展開にドキドキしました。 「三角形はこわさないでおく」は、セリフとしてはいいけど、 あんたが一旦壊してるでしょ!って突っ込んでおく。 好みの問題なのだろうが、あぁ~いうのは嫌いだ。
読了日:3月14日 著者:中田永一

シリーズ第5弾。前作で小春がアチラに戻ってから数日後、 長屋の大家さんから縁談の話が舞い込む。 慌てた喜蔵は付喪神を巻き込んで大騒ぎ。 その直後、妖怪に襲われる喜蔵。間一髪で小春に救われるも 様子がおかしい。そして縁談相手の家に赴く事になるのだが 由緒ある家とはいえ、だたの家ではなかった。 数百年に及ぶ愛ゆえの呪いが続いていた。 鬼の愛、神の愛、妖怪の愛。それが哀しい。 この話には序章があって、結末であろう部分は読める。 いかにも人情妖怪譚ってな感じのお話でした。
読了日:3月11日 著者:小松エメル

「一年前のお約束の品を受け取りに参ります」 小春が落ちてきてからの騒動で忘れていた喜蔵だが 老女が求める「枯れずの鬼灯」は未だに店にない。 そんな時、アマビエなる妖怪の調査で小春が現れる。 アマビエを巡って水の怪達の間で騒動が起こり、 小春の周りでも不穏な動きをするものがいたかと思えば 多聞だけでなく四郎と勘助までが喜蔵の前に現れる。 最後まで読んでから、序章を読んで泣けました。 切なさを引きずってしまいましたが、終わり方はよかった。
読了日:3月4日 著者:小松エメル

シリーズ第3弾 前作で登場した岡場所の平吉や、記録本屋を生業にしながら 古道具を集めている高市も登場して、裏長屋の綾子や 彦次達と花見に行くことになったご一行。 喜蔵は不参加だったが、多聞の出現により、慌てて後を追うが 夢か現かわからないような曖昧な世界で、深雪や綾子や小春の 過去が語られるのだが、どうもスッキリしない。 多聞が何をしたいのかがわからないからだろうなぁ~
読了日:2月27日 著者:小松エメル

硯の精の思い出がメインだとは思うんだけど それとは別に、寂しいから言うなよぉ~と思ったのが 妖怪騒ぎの最中、小春が師匠である青鬼や妖怪たちから 詳しい話を聞いてくると言った時の会話。 「行ってくるのか」 「行ってくるんじゃなくて、帰ってくるんだよ」 わかってるけどさぁ~ なんか胸がギュっとなったわぁ~(ノ◇≦。) そして、ラストもちょっとジーンとしちゃいました。
読了日:2月19日 著者:小松エメル

『一鬼夜行』シリーズ第二弾。 小春が百鬼夜行に戻ってから、月を見上げては小春が落ちてこないかと 切ないくらいに願っていた喜蔵。 そんな折、やたらと女にモテル多聞と馴染みになるが、何故か 付喪神の宿る古道具ばかりを買っていく。 そして浅草では女性ばかりを狙う妖怪騒ぎが起きていて その調査の為に小春が降って来た(^◇^;) 今回は多聞の正体と目的なんだろうけど、メインは間違いなく 付喪神となった硯の精が目覚めた頃の思い出話でしょう。 切な過ぎて泣きましたぁ~(ノ◇≦。)
読了日:2月14日 著者:小松エメル

初めましての作家さん・・・じゃなかったぁ~(゜O゜; このペンネームは初ですけど・・・ 山白朝子=中田永一=まさかまさかの乙一。 乙一さんの本は数冊しか読んでないのでデカイことは言えないが 受けるイメージが違いすぎます。 昔話のようであり、怪奇譚のようでもあり、幻想的でもある。 けれど、どこかで死に触れ、魅了され、もしくは執着し 操られるように死に向かったり追いやったり・・・ そういえば、余韻の残り方が乙一かもしれない。 いやぁ~やられました。
読了日:2月5日 著者:山白朝子

シリーズ第2弾。 大正ロマンと書かれて入るが、大正らしいところの描写が 殆どといってない。 怪異だけを求めても、4作品中2作だけ? アキヲの成長と助教授との進展を見守ると言っても 成長するのか?ってな具合で(^◇^;) 所々に出てくる薀蓄というか雑学にニヤリとするけど あまりの無敵&万能さ加減に緊張感がなくて、物理的法則を 無視した時点で、やり過ぎだと思ってしまった。 位置的に微妙な作品だったりする。
読了日:1月31日 著者:エドワード・スミス

初めましての作家さん。日本人です。 紹介記事から、真っ先に想像するのが京極堂とか陰陽師系なのだが 間違っても一緒にしてはいけない。 ある意味何でもありなのだが、それが怪異だけではなく、新堂助教授も 何でもありなもんだから困る。 ただ、理屈として「魔道は人道である。 結果が良ければ奇跡と呼ばれるし、悪ければ怪異となる。」 っていうのはわかる。 これは怪異を楽しむ本ではなく、それはオマケであって 助手アキヲの成長物語であって、新堂助教授との進展を 期待して読む本なんだな・・・と。
読了日:1月27日 著者:エドワード・スミス

1章完結巻。旅人は18年前の真実を知ろうとしていた。 旅人の幸せを奪った事件の真相を。 しかし白石の息子が誘拐され、陽子先生までも・・・ 状況は一変。二人に危機が!時間が無い! そして、ピュアな想いに久しぶりに震えましたよ。 が、感動させておいて、サクっと終わってしまった。 そして、灯衣と母親の物語が始まるのだけど、 いきなり展開が変わるから混乱してしまった これもまた、何て哀しいお話なのでしょう。 それにしても、旅人と、周りにいる主要人物達の関係を考えると 物凄く複雑なんですけど・・
読了日:1月21日 著者:山口幸三郎

シリーズ第3弾。 本作のメインはユキジの過去の話と、旅人との出会いでしょう。 亡くした兄。その兄を思い起こさせる旅人。 ユキジは、旅人の“過去”を探していた。 けれど全てを知った時、旅人との別れを予感している。 そして、旅人が抱える闇。 ユキジの想い。陽子先生の想い。迫り来る白石刑事。 「僕がいなくなることで誰も傷つかなければいいのだけど」それぞれの想いが温かくて切なくて哀しくて・・・ 自分の感情をどうしていいのかわからない。 次でシーズン1が終わりらしい。もう読んでます。
読了日:1月16日 著者:山口幸三郎

シリーズ第2弾。 「老舗の味」「死体の行方」「母の顔」「罪の匂い」の4編を収録。 前作が主要登場人物の紹介のような感じだったので 先に前作を読んでおく事をお勧めします。 前作で疑問に思ったことがいくつかあった。 旅人は何故、視覚以外を失くしたのか・・・ 本作には、その原因が書かれています。 そして、旅人は探し続けてきたものを見つけます。 その背景には更に大きな事件のニオイが・・・ 旅人だけでなく、ユキジも灯衣ちゃんも過去に何かある。 早く知りたいから続きを読みます!
読了日:1月10日 著者:山口幸三郎

古典部シリーズ第3弾。 やっと迎えたカンヤ祭。 3冊で1年経ったってことか? しかし、古典部は祭りを楽しむ状態じゃない。 作りすぎた文集「氷菓」を何とかして捌かないといけない。 そして、同時進行で起こっている連続盗難事件。 犯人は誰だ?動機は?そして文集「氷菓」は売れるのか? いやぁ~面白かったです。 動機は、何というか切ないというかホロ苦いというか・・・ 青春小説って仕上がりになってると思います。
読了日:1月7日 著者:米澤穂信
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