昔々、T湖畔のレストランで殺人事件が起こった。
そこでT湖畔で働いている全ての人が事情聴取されることになった。
私が勤めていたホテルにも刑事が来た。
そんな経験、めったにできることではない。
なんたって、殺人事件の事情聴取だもん!!
各セクションごとに、一人ずつ聴取されることになり
ワクワクしながらホテル内に作った即席聴取室に向かった。
廊下に響くヒールの音が、いつもより大きく感じ、頭の中では
「太陽にほえろ」のテーマソングが鳴り響き、更に、取調室の光景が
浮かんでいた。
聴取室のドアを開けると、いかにもベテランといった感じの刑事と
若い刑事の二人が待っていた。
まるで刑事ドラマみたいじゃないのー!私、益々興奮!!
刑事「マンツ、座ってケデ」(訳:お座りください)
私 「は・・・はい」(心の中 (・_。)ズリッ)促されるまま席につく。
刑事「最近、サツズンズケンがオゴッタッテハナス聞いダゴド
アルベガ?」
訳:最近殺人事件が起こったって話を聞いたことがありますか?
私 「あ・・・はい」(心の中 。。゛(ノ><>
刑事「噂バナスのナガドガデ、このストが怪スンデネーベガッて
ハナスドガ、デデネーベガ」
訳:噂話の中とかで、この人が怪しいんじゃないかって話しとか
出てませんか」
私 「い・・・いいえ」(心の中 (T-T)(T-T)(T-T)(T-T))
刑事「ンダバ、ナンガ ソッタラハナスバ キイダラ イヅデモ
警察の方さ 連ラグシテケデ」
訳:では、何か そのような話を聞きましたら、いつでも
警察の方に連絡してください。
私 「は・・・はい」(心の中 …(o_ _)o)
そうなんです、その刑事達はメッチャメチャ訛ってたんです。
期待が大きかっただけに、私のドラマのイメージは音を立てて
崩れ落ちていったのでした。
その後、犯人は無事つかまり、時々TVの過去の凶悪事件とかで
放送されてます。