発売日:2023/7/21
文 庫:272ページ
ISBN-13:978-4041137994
理解不能な神々が引き起こす超常現象。
善悪では測れず、人々の安寧を脅かす「領怪神犯」。
「領怪神犯特別調査課」の片岸と部下の宮木は、
各地の現象を追う中で領怪神犯のある真実と、
組織が隠し持つ、世界の秘密の一端に触れた。
+ + +それより時は遡り、20年前。
霊感商法詐欺を働いていた青年、烏有定人(ウユウ・サダヒト)は
警察に捕まるが、普通の取り調べではなかった。
元殺人課の刑事・切間(キルマ)と民俗学の准教授・凌子(リョウコ)。
烏有は「見える」力を持つために目を付けられ、
警察の管轄内にある領怪神犯対策本部で2人と共に、
日本各地の村々で起こる異常な現象に立ち向かうことに……。
対策本部が特別調査課に至るまでに、一体何があったのか?
最終章の驚愕、再び。
そして胸を刺す衝撃のラストが待ち受ける。
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シリーズ第2弾
・蓋を押す神 ・火中の神 ・すずなりの神
・くわすの神 ・俤(オモカゲ)の神
・呼び潮の神 ・そこに在(オ)わす神
7編の連作ホラー短編集。
前作の20年前のお話。
いきなり視える詐欺師と元刑事のコンビが主役になってて
驚いたけれど、前作で世界観は学習済み。
気持ちの切り替えはできたものの、相手は神。
信仰から生まれたものもあって厄介。
良くないモノだけでもないから複雑(-。-;)
キャラも描写が丁寧だから、心情が理解しやすい。
ところどころで感じる強烈な違和感。
サラっと書かれているけれど、見逃さないぞ!
いったい何があった?と思いながらも読み進め
原因に思い至る。あぁ~ジレンマ!
ギリシャ神話の神々が、人間以上に人間らしいと
思ったことがあった。
人間から枷を外したら、神様になるんだぁ~って
思ったのと同じ事を、この神々にも感じた。
人間にも悪い奴もいればいい奴もいる。
神も同じな上に、枷がないから際限もなくて理不尽。
利用する側とされる側・・・
権力を持つ側って、やっぱりコワイわ
最後のどんでん返しに驚愕よぉ~
早く続きを読みたくなるので、このシリーズは
3冊まとめて購入しておくことをお勧めします。
今回の読書メモφ(・ェ・o)メモメモ
「人間には神をどうこうできない。ひとを裁く権利もない」
「じゃあ、どうすりゃ正解なんだよ」
「正解はねえよ。考えるのをやめないことだ」