後宮の禁書事情/忍丸 | mokkoの現実逃避ブログ

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発売日:2022/11/21
文 庫:320ページ
ISBN-1:978-4867163627

「さぁ、怪力乱神をおおいに語ろう!!」

大陸を支配する大蒼国。
超難関の科挙を突破してようやくなれた官吏に夢を抱く
幽求を待っていたのは、あやかしの相手をする部署だった。

怪力乱神禁止令によって怪異の存在しないこの国で、
出世の道を閉ざされたと絶望した幽求の前に現れる
少女・凛麗。
年端もいかないこの少女が自分の上司だと知った時、
幽求の波乱に満ちた後宮生活が始まった――。
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二度目ましての作家さん。
わが家は幽世の貸本屋さんシリーズが面白かったので
品切れの2巻が入荷待ちの間に別作品に手を出してみた。

舞台は大蒼国という中国のような架空の国。
まぁ~後宮というくらいだからね。
後宮系の話は、今流行ってるのかなぁ~(^◇^;)


怪力乱神を語ることが禁じられて三十年。
不思議なことなど何もないのが当たり前の世界で
生きてきた劉幽求(りゅう・ゆうきゅう)
難関の科挙にトップで合格し、将来を有望視されていたが
配属先は、新しい部署『祝部』で・・・


現れた上司は・・・凛麗(リンレイ)という子供??
更に索骸(サクガイ):超絶美形の凛麗の義兄で薬師!
そして玄冥(ゲンメイ):武人のような凛麗の義兄で料理人。

幽求の波乱に満ちた後宮生活の始まりぃ~・・・?

怪力乱神とは・・・
怪異・勇力・悖乱?(はいらん)?・鬼神の四つをさし
理屈では説明しきれないような、不思議で奇怪な
物事や出来事のこと。


曖昧な存在(カイリョクランシン)は、辛すぎる現実から
心を守るために存在していた。

では何故、大蒼国では何故怪力乱神を語ることが
禁じられたのか?
その理由と凛麗の過去が辛すぎました(T□T)

超常現象など無いはずの世界で、
何故か後宮内に不可解な現象が勃発。
凛麗たち祝部の面々は後宮に向かい
その不可解な現象を解き明かす。

「では、怪力乱神をおおいに語ろう」
索骸が持ち出した椅子に凛麗が腰かけ
玄冥は小さな香炉を手に甘い香りを放つ

・・・かららららっ!
一巻きの竹簡を開き、怒涛の勢いで筆を滑らせ
頭の中に詰め込まれた書籍の内容を語りだす。

これ・・・続きあるのかな?ちょっと期待♪


今回のお気に入り(○ ̄m ̄)
さりげないルビが気に入りました。

死ぬまでこき使われる予感 = ブラック企業
すでに逃亡者あり = 前科あり

宋代の制度 美人(正四品)

  薬屋のひとりごとでは・・・正一品の妃(しょういっぽん )
  四夫人(貴妃、淑妃、徳妃、賢妃。正一品 皇后候補)

怪異は〝いない〟んじゃない。神帝によって
〝いないものにされた〟んだ。

民衆ってさぁ、こういう時だけ謙虚だよね。
自分たちに都合のいい結果だけを求めて原因には
目もくれない。

ゾッとするよね。すごくわかるよ。
人間の欲は、時に命の危険すら凌駕するらしい。
結果、今の後宮には怪異をものともしない剛の者が多い。