発売:2016/1/19
文 庫:304ページ
ISBN-13:978-4062940108
「頼みがある。相撲を教えてくれないか?」
神様がそう言った。
子供の頃から相撲漬けの生活を送ってきた僕が
転校したド田舎。
そこは何と、相撲好きのカエルの神様が
崇められている村だった!
村を治める一族の娘・真夏と、喋るカエルに
出会った僕は、知恵と知識を見込まれ、外来種の
カエルとの相撲勝負を手助けすることに。
同時に、隣村で死体が発見され、もつれ合った事件は
思わぬ方向へ!?
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二度目ましての作家さん。
Mirokuさんのレビューを読んでチェックしてました。
mirokuさんのレビューにあった『名探偵に薔薇を』は
お勧めされてたので既読です。 ↑クリックレビュー
同じ著者による作品なのに、タイトルのイメージが
かけ離れている。
読み始めは戸惑いましたよ。
カエルが神様ですか?・・・って (^◇^;)
しかも、相撲・・・
神事であり、国技であるのは知っている。
とは言え、全く興味が無い <(_ _)>
なのに、読まされてしまった(〇o〇;)
両親を事故で失った中学生の逢沢文季は、叔父の住む
久々留木(くくるぎ)村に引き取られる。
その村では、カエルが相撲をとり、神様扱いされていた。
文季は、カエルが相撲を取っているところを目撃し、
更に、カエルに仕え、カエルの声を聞き、言葉を伝える
「かんなぎの家」と教わった遠泉家。
その娘の真夏は、カエルの神様の花嫁になる宿命だった。
( ゚ ▽ ゚ ;)エッ!! 確かに大柄で、恐ろしい力持ちだけど
それってありなの??
文季は女の子の様に小柄で華奢なのに、相撲好きの
両親に相撲に関するあらゆる教えを受け、何年も
続けることで身についた知恵が蓄積されていた。
小さい体で大きな力士に勝つための論理。
これが面白い。
これを村人だけでなく、カエルの神様たちにも
伝授することで、一目置かれる存在となる。
ところが、穏やかな村に、事件が発生。
外来種の小柄で赤いカエルが相撲で連戦連勝だとか。
更に、村境で起きた死体遺棄事件が発生。
刑事をやっている叔父と、刑事を引退した祖父。
祖父の意見を聞く叔父だが、文季の頭脳は
事件の解決にも生かされる。
そして、奉納相撲の為、外来種に勝たねばならない。
その為に、村に伝わる因習さえも合理的に改革する。
そして、最後には・・・
まさか、そんな目的があったとわぁ~
恐れ入りましたぁ~<(_ _)><(_ _)>
考えてみたら、虚構推理とスパイラル-推理の絆の
原作者でしたね。
頭脳戦に長けていても、肝心のところが
鈍いっていうのも、いいですねぇ~(○ ̄m ̄)
淡々と、ホンワカとガッツリと楽しませて頂きましたぁ
今回の読書メモ
・鳥獣戯画 ウサギを投げ飛ばすカエル
・異人殺しの伝承
所謂、外から来たものの富を奪って栄える
ミステリやホラーでも題材として使われますね
バリエーションも色々ある。
・「大切なものは目に見えんものだ」
どこかで聞いたセリフではある。
イチゴヤドクガエル(外から来た赤いの) コバルトヤドクガエル
カエルは苦手なんですけどね。なんか緑色系じゃないと
別物に見えるから、貼って見ました。
読んでいて気になっていたんですよね(;^_^A
いやぁ~、それにしても興味が無いのに読ませるテクって
スゴイですねぇ~(〇o〇;)