発売日:2022/5/24
文 庫:272ページ
ISBN-13:978-4041124918
死王の事件で無人のはずの後宮3区で、
新たに墜落死体が見つかる。
それはなんと皇帝の寵妃・梅婕妤(バイ ショウヨ)の乳母だった!
梅婕妤は、調べる前から乳母の死は自害だと主張しており、
掖廷令を務める美貌の宦官・延明(エンメイ)は死因を怪しむ。
優れた検屍術を持つがぐうたらな女官・桃花(トウカ)の力を
借りて死の真相に迫ろうとするが、思わぬ邪魔が入り……。
水面下で激化する皇后派と寵妃派の対立、深まる後宮の
疑惑の闇、そして桃花にもある変化が生まれて?
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シリーズ第3弾。
「親心」「蝶々」「偽り」の3篇
後宮という煌びやかに見えて、超閉鎖空間では
女官から婢女(ハシタメ)まで噂と嫉妬と見栄が濃縮され
流れが悪くなった血液のごとくドロドロ
けれど、そのドロドロには最初から原因があった?
そう、黒幕がいるはず!と臭わせる描き方がドキドキ
表向きの流れは、事件?が起こって延明が死因が不明と
思えた時、桃花に検屍を依頼して、その検屍術と知識が
事件解決に導くって感じです。
曰く付きの3区で、皇帝の寵妃・梅婕妤(バイ ショウヨ)の
乳母の遺体が発見された事件から始まり
自死した宦官の遺体が消えた事
更に、十区の公主(数えで8歳)の行方不明に
井戸で見つかった遺体と後宮内はいつも忙しい。
ただ、後宮のドロドロは子供の心まで蝕む。
嫉妬のエネルギーは恐ろしい。
育児放棄だけでなく、乳母からも虐げられ
挙句に嫉妬の集中砲火を浴びる。
その屈辱と無念を思うと、泣けてきます。
立て続けに事件が起こるなかで、桃花の協力で
延明は検屍の状況を記録し続けた。
それを書物にまとめ、国中に広めることで
冤罪を無くしたいのだと言う。
また、女であることに無力さを感じていた桃花に、
あなたは立派な後宮の検屍女官だと告げる。
二人が前に進もうと決意をしたと思っていたのに
あの最後のページは何だ??
あの4行はどういうこと??
激震どころの騒ぎじゃないですよ??
4巻を読まずにはいられないじゃないの!!
恐ろしい予告です。
別の意味で、うまいです!!
あ・・・何度も言いますが「薬屋のひとりごと」とは
別物ですよ。
薬屋・・・も好きですけどね(^◇^;)