発売日:2020/11/21
文 庫:272ページ
ISBN-13:978-4041092651
大学2年の夏。
尚哉は自らの耳と「死者の祭」の真実を探るべく、
高槻・佐々倉と長野の旧小山村へ。
再会した従兄から、亡き祖母が「尚哉は山神様にとられた」と
不吉な言葉を口にしたと聞く。
地元でも“死者が歩く”と噂される件の村に着き、
調査を開始する一行。
しかし、その最中、尚哉は高槻と共に再びあの真夜中の
不思議な祭へと招かれてしまい…。
「僕らは、超えてしまったのかもしれない」
大人気民俗学ミステリ、急展開!
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シリーズ第5弾
前作「四時四十四分の怪」で登場した遠山から、
村を再訪した時のことを聞いた尚哉。
やはり尚哉の耳が嘘を見抜くことになった原因は
あの祭りにあると確信。
前から高槻と約束していた通り、尚哉の祖母がいた村に
旅行に行くことになるのだが・・・
「百物語の夜」
学生からの提案で「百物語の会」を開催することに。
先に高槻先生の簡単な百物語の講義を1話目としてスタート
現代的に簡素化されたイベントだったのだが・・・
「怪を語れば怪至る」
「もしこうだったら嫌だな」が形を得て怪談になる。
百物語は百の恐怖を人の心に染み込ませて、闇の中に
人ならざるものどもの形を見出させるための儀式だ
百物語が終わった時・・・
「死者の祭」
奇祭が多いとされる長野へ、佐々倉の運転で高槻先生と
尚哉の3人が向かう。
資料にも載っていない祭りの謎。
従弟との再会と、祖母の残した奇妙な言葉。
そして過疎化が進んだ村にいた懐かしい人は・・・
「あいつらに人間の理屈は通用しない」
ピンチに陥った高槻先生と尚哉を助けに来たのは・・・
やはり前作に登場していて、重要な人は再登場しますねぇ
迷い込んだ先で観た走馬灯・・・自問自答・・・
尚哉が諦めかけた時に、引き戻したのは・・・
それなのにぃ・・・ ネタバレになる(;^_^A
【extra】マシュマロココアの王子様
民俗学研究室の院生:生方瑠衣子の暖かい想い♪
今回も色々と小ネタがありました。
磐座(いわくら)とは、
古神道における岩に対する信仰のこと。
あるいは、信仰の対象となる岩そのもののこと。
尚哉も遠山さんも真夜中に太鼓の音を聞いた
太鼓の音に招かれなければ異界の壁は越えられない
あぁ・・・妖怪のようですねぇ~
神との契約は、うかつなことは言えない
悪魔もそうじゃないかぁ~!!ヽ(`Д´)ノ
民俗学に置いて、坂というのは、現世と異界を隔てる境界
黄泉比良坂
坂を上っている最中に後ろを振り向いてはダメだ
古今東西、黄泉の国から戻る坂を振り返って
いいことがあったためしがない
八百比丘尼の八百は、末広がりの八に「たくさん」って
意味の百をかけて、永遠って意味
そうだったのかぁ~(〇o〇;)
今回も楽しかったぁ~
後半のドキドキは半端なかったぁ~
深い闇色の瞳の時の高槻。もう一人の高槻?
それとも高槻先生の中にいる何か?
また出てきた。そして・・・うあぁ~((o(>皿<)o))
こいつの正体が知りたい!!
次を読むぞ!