発売日:022/8/10
文 庫:320ページ
ISBN-13:978-4065289518
人呼びの204号室に誘われるな。這入ったが最後、命は無い。
警視庁の秘された部署・異能処理班。霊視の青年・安田怜は、
麹町のアパートで祓いの依頼を受ける。
当日、住人は遺体で発見されたが警視正の指示はなぜか
「なにもしないこと」。
三婆ズとともに現地を訪れた怜が出会ったモノとは――。
事件を解かず、隠蔽せよ。
恐ろしくてやめられない、大人気警察×怪異ミステリー!
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警視庁異能処理班ミカヅチ シリーズ第2弾
怪異が起こした案件を、人が起こしたように偽装する。
それが警視庁異能処理班ミカヅチ班の仕事・・・
「江戸 麹町・地獄谷の吹きだまり」
新人の怜(れい)は閉じたアカウントに入った除霊の依頼を
班の人達に相談したが、冷ややかな反応に違和感を抱く
仕方なく一人で行った先で偶然出会った三婆ズの一人に
案内されて入った建物は、別件で三婆ズの扱う案件だった。
東京の一等地の狭間にポツンとある廃墟のような建物。
普通は怖がって借りようと思わないけれど、
ここに住めるタイプの人もいる。
一緒に中に入った怜にも、中にいるのが何なのか
わからなかった・・・
そこから色々と見えて来るものとは・・・
そして異能処理班の役割とは・・・
なるほど・・・
無差別殺人をする輩は、人を妬んだり、恨んで呪って生きて
自分を甘やかし、自分だけが不幸だとひねくれて、
誰彼かまわず不幸にしたいと考える。
そういう輩が最後に行きつく吹きだまりがあるんだなぁ
歴史の勉強をした気分です。
「新宿歌舞伎町 舌抜き事件」
新宿歌舞伎町で発生した異形による舌抜き殺人事件。
異能処理班は真相を知って、自業自得だと思ってはいた。
しかし、仕事として隠蔽を図るものの、怜が異形に狙われた。
果たして鬼は卑劣な男たちか?殺害した異形か?
異形に問われた怜は、答えを突き付ける事ができるのか?
これは、儀式的なモノを見させてもらって楽しかったぁ
警視正の後ろにある巨大な扉が初めて役割を果たした。
そのうち、少しずつ見えてくるのかなぁ
本作でも、色々とお勉強になりました。
木の芽時(このめどき)とは、立春から春分の日頃までの
時期の事で、気温の変化が大きく体調を崩しやすいので
病気に注意するよう昔から言い伝えられている。
鬼はその性質から、豆などの細かいものを撒かれると
数を知らずにいられない。
よって豆を撒いたあと、鬼が数えている間に逃げろと
いうのが節分の豆まきの本来の意味。
鬼も悪魔と同様に名前を知られると去る。
鬼の本質には恥がある。
浅ましい、見苦しい、醜くおぞましいとわかっていながら
それに囚われ続けているから、鬼は恥じ入る性と言える。
問いかけの客を迎える場合は、応じる者が
上座になるのが筋。
警視庁異能処理班ミカヅチ シリーズ