発売日:2021/3/5
文 庫:411ページ(上)
文 庫:367ページ(下)
ISBN-13:978-4591169711(上)
ISBN-13:978-4591169728(下)
学校での居場所をなくし、閉じこもっていた“こころ”の
目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。
輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような
不思議な建物。
そこには“こころ”を含め、似た境遇の7人が集められていた。
なぜこの7人が、なぜこの場所に――
すべてが明らかになるとき、驚きとともに
大きな感動に包まれる。
生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。
本屋大賞受賞ほか、圧倒的支持を受け堂々8冠のベストセラー。
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文学賞は、意味不明なので読まない(^◇^;)
読解力がないことは、認めているので突っ込まないように。
そういえば前に、通りすがりの人に「本を読む資格がない」
とコメントされた事があったなぁ
主人公「こころ」を恐怖に陥れた真田さんと
同じレベルの人なんだなぁ~と、今思う。
出禁にしたけど。
話が逸れた。文学賞系は読まないけれど、本屋大賞は読む。
全部ではないけど、信頼しているから。
その上、辻村さんの作品となったら、絶対に読みたかった。
文庫になるのを待ちましたよぉ~
そして、アニメ映画化される前に読めてよかったぁ
本作は、学校に行けない、もしくは行かない子が
鏡を通して7人集められ、1つだけの願いを叶えるために
必要な鍵と部屋を探すこと。
城の世界を取り仕切るのは、「オオカミさま」
学校には行かない。行けない。
けれど17時までは、城に出入りできるという奇妙な生活と
こころ目線をメインに7人の人間模様が描かれています。
初対面の人と話をする時の、登場人物それぞれの性格や
考え方がすごくよくわかるシーンとかがあって
そういえば、最初が肝心って考えてた中1の自分を
思い出しました。
いじめ問題と、簡単に片づけるつもりはないです。
イジメや不登校問題をリアルで経験していないし
近くでも起こっていなかったので、想像するしかない。
けれど「こころ」を脅かした真田さんのように
悲劇のヒロインぶったり、話題の中心にいたいが為に
話を作ったり、自分を正当化して周りを先導する生徒や、
問題をはき違えている先生は確実にいる。
いったい、誰に、何に忖度しているのか・・・
いや・・・わかりやす過ぎるけど・・・
自分がラッキーだったのは、声がデカい上に、
何かされたら、すぐに反撃するから。
中学の時に、嫌な事をしてくる男子生徒がいたんだけど、
気が付いたら、その子はクラスでハブられていた。
あれ?と思ったけど、誰かが動いてくれたのだとわかった。
まぁ~それも2~3日で終わったけど、その子は懲りたと思う。
私は単にラッキーだったけど、声を上げられなかったり
恐怖に支配されてしまった子が、口を閉ざすのは理解できる。
そういう弱そうな子を標的にするのがイジメなんだろう。
小動物に対する虐待と同じだよね。
反撃できないとわかった上でいたぶる。
卑劣で卑怯だから、先生を味方につけるために嘘を吐く。
「先生たちだって、教師だっつって偉そうな顔してるけど
所詮は人間だしさ・・・
もとの頭がオレたちより劣っている場合だって多々あるわけ。
子ども相手に教室みたいな自分の王国持ってるせいで
偉そうにして許されると思ってるのムカつくよな」
そうなのよ。
所詮、教師も人間なのよ。
いい先生もいるし、問題をはき違えてる先生もいる。
限られた世界の中でしか生きられないと思い込んでいる
子供達の逃げ場のない恐怖。
こころの苦しみが描かれている上巻は読んでいて苦しい。
そんなことを考えながら、残りの生徒の事情なんかも
少しずつ見えて来て、決定的な事が判明する。
そしてみんなは、ある約束をするのだけど・・・
下巻では、何故の嵐で始まって、疑心暗鬼になって
やがて登場人物達の背景と進もうとする先が
薄っすらと見えて来る。
恋愛とか目の前の事しか見えてなくて、たとえ今
クラスの中心でも、きっとろくな人生送らない。
ああいう子はどこにでもいるし、いなくならない。
そうだった。似たような子がいたわぁ~
器じゃないのにヒロインぶる子
話の筋が通らない事は気にしないんだよね
昔から、こういうストレス撒き散らす輩はいたのねぇ~
いやはや・・・(^◇^;)
そして予想外の事が・・・
何で?どうして?
相手を理解する事がどんなに難しいかを改めて突き付けられ、
そして怒涛の伏線回収。
目的の「鍵」と「隠し場所」は最初からわかっていたけど
登場人物達は、気付いていないように描かれているから
ハラハラしました。
もう焦りと緊張と緊迫と興奮で手に汗握り、
そして感動で涙ダダ洩れ状態。
ネタバレになるので、下手な事は書けないけれど
そうだったのかぁ~って思ったら余計に泣けた。
繋げ方が上手すぎて、感動しかないです。
久しぶりに爽やかな読後感でした。
さすが本屋大賞です。
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