発売日:2019/12/5
文 庫:331ページ
ISBN-13:978-4344429215
微生物学者の坂口がある日発見した新型ウイルス。
感染したラットは互いを獰猛にむさぼり喰い、
死んでいった。
後輩に処分を任せたが後日、ウイルスを手に入れた
という謎の団体から首相官邸に犯行予告が届く。
人質は、全国民。目的は何なのか?
毒舌女刑事・海谷とウイルスを捜すが、都内では
次々と爆破事件が発生し――
衝撃連発のサスペンス開幕!
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この著者のストーリーは本当に一気に引き込まれます。
ノホホンとした日常から、一気に何が起こった?という
驚愕に絡めとられます。
前任の教授から託された形のウイルスを使って
マウス実験したところ、互いを獰猛に貪り喰らい
死んでいった。
そのタイミングで自身に身内の不幸が襲い、
二人の後輩に処分を任せたのだが・・・
一人の後輩が突然死亡。その葬式の帰り道に
接触してきた警察と名乗る不愉快な女。
更に、警察組織?の怪しい二人組の男。
ウイルスを手に入れたという謎の団体から
首相官邸に届いた犯行予告?
あんなウイルスをばらまかれたら
あっという間に、日本中が狂暴なゾンビになる!
タイトルにあるメデューサは、ギリシャ神話に登場する
あのメドゥーサ
微生物学者の世界で、メデューサと言われたら
恐ろしい事を連想してしまいますよね・・・
想像ですが(;^_^A
コロナが猛威を奮っている中では、怖さ倍増でした。
どうしても科学者っていうのは、禁忌に手をつけたくなると
勝手に想像してしまうんですよ。
小説のネタになりやすいのかなぁ(^◇^;)
今回もそう。
なんでそんな恐ろしいものを作りだしちゃったのよ!
その道の権威という評価だけで満足できなかったのか?
定年退職後の特任教授は考える。
考えた末に出した結論は・・・
あぁ~そっちですかぁ~って感じでしたが
サスペンス仕立てってことで落着ですかね?
融通のきかない門番のケルベロスが
頼もしかったぁ。
タイ人のチャラが、言葉がチャラい上に、勇敢で
グッジョブです!
今回のお気に入りは
「卑怯者は、安全な時だけ居丈高になる。ゲーテ」
大学の門番:ケルベロスの放った一言が熱かった!
そして、主人公が耳慣れていたのが、ピンチの時の
「大丈夫。大丈夫だから」
信頼している人に言われるからこそ、
落ち着けるんですよね。
これはこれで、読んだ時期がよかったのか
面白かったです。