発売日:2018/12/12
文 庫:232ページ
ISBN-13:978-4488567033
ジャクリーンとジリアンは双子の姉妹。
ジャクリーンは母親の希望通りかわいく、ジリアンは
父親の期待を背負い活発に育った。
だが実のところ、ふたりとも押しつけられた役割に
うんざりしていた。
そんなある日、双子は空き部屋のトランクの中に
階段を発見する。
冒険心に突き動かされて階段を下ったふたりが見たのは、
赤い月に照らされた奇怪な世界だった。
ヒューゴー、ネビュラ、ローカス賞の3賞受賞
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シリーズ第2弾
↓クリック レビュー
『不思議の国と少女たち』の次に出た本作ですが
前作に登場した双子の姉妹ジャックとジルの前日譚です。
外面と世間体だけを気にする夫婦が、ステータスとして
子供を産むのだが、生まれた双子が自分たちの理想と
違った事から、子供の性格を無視して、理想を押し付ける。
子供がどんなものか知らない両親は、親を呼び寄せ
子供の世話を押し付け、ある程度大きくなったら
その親を追い返す。あり得ないわぁ・・┓( ̄∇ ̄;)┏ヤレヤレ
性格を築く上で重要な時期を束縛と強制で抑え込まれ
大切な事を教えてくれた祖母すらも取り上げられた双子は
ある日、祖母の残していったトランクを開けたことで
うんざりした日常とかけ離れた非日常を目の前にして
子供独特の好奇心で突き進む。
城主であるヴァンパイアと王女のような生活と保障を
受入れたジル
マッドサイエンティスト:ブリーク博士の元で、
贅沢とはかけ離れた生活を選んだジャック
それぞれの双子が、それぞれの場所で経験して学ぶのだが
そのせいで離れて行く双子
18歳の誕生日に、忍耐を学ばなかったジルが
事件を起こした事で、その世界にいられなくなった双子。
世界での法則に則り、ジャックを救う為にブリーク博士は
異界の扉を開き、ジャックはジルを連れて元の世界へ・・・
これを読んだことで、前作での双子の事が
より理解できました。
そう繋がるのかぁ~!って!!
本作での納得の一言が・・・
双子の両親は、お互いの愛し方を教えてくれなかった。
ふたりの絆があるとしたら、かかわってきた大人に
教わったものではなく、教えてもらわなかったのに
築いたものだ。
うわぁ~後日譚を是非とも読みたいわぁ~