新選組謎解き散歩/菊地 明 | mokkoの現実逃避ブログ

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幕末動乱の時代に誕生し、新時代の始まりとともに
消えていった新選組。
今なお多くの人を惹きつけてやまない彼らだが、
その姿はまだ一部しか知られていないのかもしれない。
「隊士たちの給料はどれくらい?」「平均年齢は?」
「新選組のなかで出世することはある?」
そんな素朴な疑問を手始めに、彼らが日本各地に遺した
足跡をたどりながら、新選組の謎を追った一冊。
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初めましての作家さん。

時々、読みたくなるんですよ。新選組初心者です。
発端は、アニメ「薄桜鬼」

死んだはずの山南さんや、藤堂平助、沖田総司の事は
新選組の剣士として死なせてやりたかったんだなぁ~と
勝手な思い込みで見ていました。(;^_^A

でも他の事はどうなのよ?何が真実だ?と思って
まずは、大河や実写ドラマを追いかけて、概要を把握して
新選組関連の有名どころ(司馬遼太郎や子母澤寛)以外の
本に手を出した(^◇^;)
いわゆる間を埋める物語って奴ですね。

そして、本作を読んで思った。
新撰組について、疑問に思っていた事や、
思っても見なかった事が、色んな資料や文献から
抜粋&考察されていて小躍りしてしまった。

ただ、○○の聞き取りは誤記だと思われる。とか
思い違いか聞き間違いだろう。と切り捨てるのは
どうなんだろう・・・?

でも、読みながらも、薄桜鬼の鬼以外の部分は
うまく史実に紛れ込ませていて、さらに
語られている案のどっちを採用してるのか?とか
思い出しながら読むのは楽しかったぁ~

山南の読み方は?ってのもあって、個人的には、
「さんなん」は、愛称だと思ってたから、それでいい。
山南敬助の脱走&連れ戻された理由についても
納得できる考察だったので感謝ですよ。

大坂・北新地での力士との乱闘事件だったり、
天王山への追討シーンだったり、池田屋事件での
総司の喀血は、してないって他の本で読んでた(^◇^;)

松本良順先生が西本願寺の屯所を訪れて健康診断的な
事をやったり、山崎丞に救急法を教えた事だったり、
山崎丞の死亡時の状況とかも、本によっては内容が
違っているものの、本作で納得しましたよ。

三条制札事件での原田左之助のシーンも
槍と刀の違いはあったけれども、改めて納得。
左之さんって、槍のイメージだったけど
刀もいけたのね♪
あと、切腹の痕の事も書かれていたぁ~

更に、土方さんのひいきの芸妓の君菊さん!
薄桜鬼では、島原の芸妓であり、
千姫(鈴鹿御前の直径)に仕える忍の役でしたが、
役柄は違えども実在していて感動

藤堂平助の死に関して、本当に逃がそうとしていた?
事情を知らない仮隊士に斬られたのは本当?
ってところが、説得力があって納得できました。

平助と左之さんがイケメンだったという記述もあって
山崎丞と左之さんが好きなmokkoは更に嬉しかったぁ~
兎にも角にも色んなシーンが頭に浮かびました。

また、新選組は本当にダンダラ羽織を着ていた?とか、
隊士の給金の額や死亡率とか
芹沢鴨が大和屋を襲撃した日にちの理由とか
芹沢鴨の暗殺日の話は納得できましたぁ~

徳川慶喜も、江戸城明け渡しの事に触れていて
近藤勇の計画が実行されていたのなら・・・と思ったり
それでも、晩年の記憶に残る程に新選組を評価してた
っていう事が書かれていて、イメージが変わりました。

明治時代を生きた元隊士の話は興味深くて、生き残った
隊士達の後の人生や、連絡を取り合っていたってのも
嬉しかったし、
巻末に新選組ゆかりの地の紹介もあって、
読みごたえがありました。
新撰組関連の話で、どっちが本当?と疑問を持つ
mokkoのような初心者には、お勧めです。


歴史は勝者が作るもの。
自分のご先祖含め、どんだけの真実が勝者の都合で
ねじ曲げられてきたのか。
そして、研究者たちの執念によって、日本史の内容が、
実は違っているとわかった時、勝者であったはずの
人物達の子孫はどう思っているんだろう・・・

「勝てば官軍、負ければ賊軍」の言葉のごとく
敗者側であって、死んだ事にされたうえに、家紋も
墓もなくなってしまったmokko家としては、別に興味もなく
実際の話を聞いていたし、本物のお墓も残ってるし
大河ドラマにもなったし(よく取材して作ってある)、
逆に絶対に教えないよぉ~って、心の中で
上から目線気分だったことはある(^◇^;)
今のご時世、罰当たりが多すぎるからね。
黙っている事が最善の防御策であったりするのです。

 

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