発売日 : 2014/8/29
文 庫 : 328ページ
ISBN-13 : 978-4072981986
大陸の中央に位置するとある大国。
その皇帝のおひざ元にその娘はいた。
猫猫(マオマオ)、花街で薬師をやっていたが、
現在後宮で下働き中である。
けして美人とはいえぬその娘は、分相応に何事もなく
年季があけるのを待っていた。
まかり間違っても帝が自分を“御手付き”に
しない自信があった。
そんな中、帝の御子たちが皆短命であることを知る。
存命の二人の御子も重い病と聞いた猫猫は、
その原因を調べ始める―。
大絶賛されたあの痛快ミステリーが待望の文庫化。
中世の東洋を舞台に「毒味役」の少女が
宮中で起こる難事件を次々に解決する。
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初めましての作家さん。
なろう系小説がこんなに面白いなんて!!
1巻を読んだだけで大人買いしてしまった。しかも新品で!!(^◇^;)
舞台は日本と中国の面白そうな部分を取り入れて、後宮や
遊郭、雅な世界の役職に、現代科学を振りかけたような世界。
主人公は、薬師としてそれなりの生活をしていたのに
薬草を摘みに行ったところで人さらいに拐かされ
後宮に売られ、下働きをする事になった猫猫(マオマオ)。
後宮といえば、帝の御子を誰が先に産むか?であるが
ここでも初っ端から騒動が勃発。
弱っていた御子が重い病に陥り、一人が亡くなった。
覗きに行った猫猫は、言い争いをする二人の妃をみて、
狼狽える医師にはわからない原因に思い至った。
仲裁する超絶美形の宦官:壬氏(じんし)は、
梨花妃の御子が亡くなったのに、何故、玉葉妃の方は
無事だったのかと訊ねたところ、誰かに知恵を
授けられたと言い、壬氏は猫猫に思い至った。
そのモノを見つけようとほくそ笑む玉葉妃と壬氏。
呼び出された猫猫は、仁氏に対してしらばっくれる気
満々だったが、玉葉氏の元に案内されて、礼を言われ
更に皇帝の寵妃の侍女に出世することになる。
そして任された仕事は毒見役である。
が、実験と称して少しずつ毒に体を慣らしてきたので
多くの毒が効かなくなってはいるが、猫猫は知識の中で
毒を確認する。
猫猫は、薬師の知識を教えてくれたおやじですら呆れる
「狂科学者」マッドサイエンティストだった。
無口で不愛想で小柄で痩せぎす、左腕に集中する傷から
虐待を受けていると思われていたが、これは猫猫の
知的欲求が薬と毒物に傾き過ぎた結果である。
勝手に勘違いをされた猫猫は後宮でも妓楼の小姐たちと
おなじように同情から可愛がられることになる。
性格はいいが仕事のできない医師や、何かと遠回しに
仕事を持ち込む超絶美形の宦官:壬氏
壬氏に付きそう武官のような宦官:高順(がおしゅん)と
玉葉妃の4人の侍女たちを含めた後宮という世界で
噂の謎を解き明かしていく。
猫猫が解き明かした小さな事件は、伏線として
その先まで、繋がっているから、楽しみも倍増である。
妓楼で培った知識を存分に活かし、時にブチ切れながら
現代っぽい口調での会話のやり取りも笑えます。
おまえ、誰だ?
よく言われます
化粧で変わるって言われないか?
よく言われます
言葉が足りないって言われないか?
よく言われます
滑り出し上々!シリーズを追いかける事決定!
っていうか、もう手元にありますけど(○ ̄m ̄)
頭のキレる壬氏と猫猫のやり取りや関係も気になります。
o(@^◇^@)oワクワク