トモちゃん編 ベトナムから連れてきた悪霊 | mokkoの現実逃避ブログ

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私の友人に霊感の強い人がいる。

トモちゃんという。

彼女とは波動が合うのか、離れていても相手の状況が

手に取るようにわかったりする。

 

ある日の出勤時、突然悪寒がはしり、頭の中で何かが見えた。

その時は、トモちゃんが変なことでもやらかしたか?と思ったが

すぐに忘れてしまっていた。

 

ところが、仕事を終えて、マンションの入り口を入った時に

熱いものが足に降りかかったような気がした。

一瞬、天井を見たのだが、そこは外の廊下なので

熱いものが降ってくるはずがない。

何だろうと思いながらも歩き出したら、また足に

熱いものがかかった。

思わず立ち止まった時、足首を掴まれているのだとわかった。

 

そして、今朝、頭の中で見えかけたものがハッキリと見えたのだ。

誰かの腰の辺りにしがみつく男の子と、足下から這い上がってくる

黒い固まりだった。

この、黒い固まりは、たくさんの人間がタール状に

混ざり合った感じで、しかも、かなり質が悪い。

 

自分でないとすれば、トモちゃんしかいないと直感で悟った私は

すぐにTELをしたが通じない。

しかたなく、メールに詳しい状況を説明して送った。

 

トモちゃんは、自分に取憑く霊を他の人に飛ばすことができるが

質の悪いモノのため、他の人に飛ばしたら、厄介な事に

なると思ったので、警告を含めてメールを送った。

 

次の日、トモちゃんからTELがあり、昨日まで

ベトナムに行っていたことを知る。

私がメールした時間は、資料館にいて、ホルマリン漬けの

子供の標本などを見ていたという。

 

それで納得した。

それなら、私が見たものが、何であるかは一目瞭然だった。

まったく、沖縄で恐ろしい目に合ったというのに、

懲りていない・・・

 

話によると、トモちゃんには同行者がいて、その人も

霊感が強いらしく、取憑いた霊を他に飛ばせる

ということだったので、少しは安心した。

ただ、その霊をベトナムに置いてきていれば

問題はなかったのだが・・・

 

事件は、その日の夜に起こった。

悪霊は、やはり彼女達に憑いて日本に来たのだ。

そして、あろうことか、同行者の経営する店の

従業員に取憑いたらしい。

 

何の前触れもなく、その従業員は、店の事務所で

首つり自殺をしたというのだ。

トモちゃんは、私のメールを読んでいたので、

事の真相が全て読めたといって、私にTELをくれた。

 

黒い固まりは、無念の死を遂げた、たくさんの人達の

怒りと苦しみと悲しみ、そして恨みが濃縮されたものだ。

きっと何処かで、また誰かを引きずり込もうとしているに違いない。