高校の寮では数多くの怪現象が起きている。
一番嫌なのは、夜中に金縛りに合ったときだ。
ベッドという狭い空間の中で、助けが呼べない
恐怖というのは、表現のしようがない。
ある夜、いつものごとく金縛りにあったが、
何を思ったのか、目を開けてしまった。
その時、誰かに見られているような感じがして
視線をカーテンの方に向けたてみるとカーテンの
上のたるみの部分から何かが下がっている。
よく見ると、それは外側からカーテンのたるみを
引っ張っている指だった。
私のベッドは2段ベッドの上なので
外側に人が立てる位置ではないのだ。
そして、さらによく見ると、それはたるみを引っ張って
中を覗き込む女の顔だった。
睨みつけるように私を見つめる二つの目は
異様に光って見えた・・・