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ダイナー (ポプラ文庫)
799円
Amazon |
ページ:533P
発売日:2012/10/5
ひょんなことから、プロの殺し屋が集う会員制ダイナーで
ウェイトレスをする羽目になったオオバカナコ。
そこを訪れる客は、みな心に深いトラウマを抱えていた。
一筋縄ではいかない凶悪な客ばかりを相手に、
カナコは生き延びることができるのか?
次々と現れる奇妙な殺し屋たち、命がけの恋──。
人の「狂気」「恐怖」を描いて当代随一の平山夢明が放つ、
長編ノワール小説。
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初めましての作家さん。
Mirokuさんに頂いた本です。
↑クリックレビュー
何が驚いたって、カバーが2枚重ねだったんです(^◇^;)
離婚して安月給で働いていたオオバカナコ。
何気に見ていた闇サイトで一仕事30万の仕事に飛びついた。
やって来たのは、いかにもイカレた男女だったが
運転するだけで30万という現金に目がくらみ、彼らが
戻るまで車で待機していると、血塗れで戻って来た!
大急ぎで車を発進させるも、追手に捕まるまでの行動が
常軌を逸している。
そしてオオバカナコは、山の中で穴を掘る羽目になるのだが
殺させる寸前に買い手?がついて、命だけは取り留める。
オオバカナコ=大莫迦な子 そんな連想が現実となる。
彼女が連れてこられたのは、殺し屋専用の定食屋(ダイナー)。
そこでウエイトレスとして働くことになるらしいのだが
カナコの前のウエイトレスは全て殺されて写真となって
壁を飾っていた。
自分もその写真の仲間入りを果たすのか、生き延びるのか・・・
ダイナーの店長はボンベロ。
元殺し屋で、ジャンクフード的な料理を提供する店だが
その腕は超一級!
カナコはボンベロの仕事の指示に関しては完全服従を誓う。
疲れ果てて体がミシミシ音をさせても、休むわけにはいかない。
が、そこはオオバカナコ
恐怖の真っただ中にいるにもかかわらず、人質を取った。
それにはさすがのボンベロも手が出せない。
このことに関して、色んな駆け引きが試されるが
こういうところでの肝の据わりっぷりは大したものです。
やって来る客はもちろん殺し屋なのだが、みんなイカレテいる
スキンだけは、顔を除けば紳士的で、カナコを買おうとする。
兎にも角にも、お客は全てイカレテいて、あり得ない会話や
行動に驚きというより、脳みそが絶句してしまって
それでも目が続きを追ってしまう。
そして、あり得ない光景の横で、普通に料理をするボンベロ。
暴力描写とキッチンで肉が焼ける音に料理の描写
脳みそが疲弊したところに、料理の描写を流し込まれる
ハンバーガーに喰らい付く描写を見せられる。
これはたまらない!
あぁ~顔を埋めるようにして食べてみたいぃ~!と
心の底から思いました。
そして、組織絡みのお話ですから、裏切り者は容赦しないし
疑り深い。
その流れで、最後の方、えらい事になるんだけど
この終わり方はよかったです。
っていうか、マジで一気読みしてしまいました。
面白かったです!!
で、この作品、映画になっているんだけど
情報を一切入れないようにして読んでから、ググったんだけど
キャストがイメージと全然違ってました。
スキンは、よかったのかな。
もう少し傷を増やした方がいいけど。
菊千代も、よかったです(○ ̄m ̄)
で、予告編を見たけど、あれはないわぁ~
藤原竜也さん、うまい俳優だと思うんだけど
ボンベロのイメージと違い過ぎました。
あと、漫画化もされてるんですよね。
あの漫画って、平山氏がOK出したんですかね?
色々と謎でした(^◇^;)
楽しみたいなら、小説だけでOKだと思います!