帝都フォークロア・コレクターズ/峰守 ひろかず | mokkoの現実逃避ブログ

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発売日: 2018/2/24
ページ:322P

きまじめ書生と噺家崩れの優男が妖怪の伝承を追う、
帝都発あやかし伝奇譚!

激動の大正。帝都東京に見える怪しき影は、二人の青年。
黒のマントに詰め襟学生服、生真面目な銀髪の青年・
射理也(いりや)。
そして、女物の鍔広帽に着流しを纏い、
軽薄な笑みを浮かべた噺家崩れの淡游(たんゆう)だ。
求職中の少女・静が見つけた新たな職は、
『彼誰会(かわたれかい)』なる奇妙な組織の書記担当。
彼らの目的は「百年使える妖怪事典の編纂」だという。
静は同僚の射理也、淡游と共に、日本各地に残る
妖怪伝承を集めることになる。
だがやがて三人は不思議な事件に巻き込まれていき――?
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3作目の作家さんです。
Mirokuさんのレビューを読んで即購入。

っていうか、これって表紙買い決定でしょ(〃▽〃)ポッ

舞台は大正6年(1917年)
白木静は、勤めていたカフェが改装する事になり、その間の
バイトを探していて、好条件の彼誰会(かわたれかい)という
よくわからない組織の記録係に応募したところ、
耳たぶの凹みと指の第一関節だけを曲げる事が出来るという
理由だけであっさり受かってしまった。

雇い主は貴族院の書記官長を務める先生ということだが
何を隠そう、柳田国男である。!?(゚〇゚;)マ、マジ...

早速、調査に向かうことになったのだが
そこで出会ったのが黒のマントに詰め襟学生服、生真面目な
銀髪の青年:射理也(いりや)と、女物の鍔広帽に着流しを
纏った噺家崩れの淡游(たんゆう)だった。

彼らの目的は「百年使える妖怪事典の編纂」だというのだが
鉄道や電話も普及して、自動車ですら珍しくない時代に妖怪?
文明の発達により急速に失われていく妖怪や、それっぽい話を
探して土地の住人に訊いて回るのがお仕事。

「コナキジジ」「川童祭懐古」「一目小僧」「小さき者の声」と
連作短編の形を取りながら進んでいくのだが
最初のコナキジジのところで、妖怪の正体はそれか?と
思わせて、ガッカリしたりもするんだけれど
後にさりげなく他の事と繋がったりする。

ただ、それってやり過ぎでしょ~と思うところなんかも
サクッと通り抜けたりするのよぉ~
この著者のクセと言うか何と言うか
そこは想像させてよと思うところまでも活字にしてくれたり
そこは丁寧に説明してよってところを無理矢理まとめたり
あぁ~こういうところが、読んでいて気になるのよねぇ~と
思ったりもしたんだけれど、それなりに楽しかったです。


メインキャラの美形男子二人も、実は・・・っていう
お話も隠されていて、何が楽しいって、柳田先生は

出てこなかったけれど、あんな人やこんな人が

チョチョっと出て来て(  ゚ ▽ ゚ ;)エッ!!こんなところに?と

小躍りしてみたりして、こういうのが楽しかったです。