スノーフレーク/大崎 梢 | mokkoの現実逃避ブログ

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ページ数:269P
発売日:2011年07月

亡くなってしまった大切な幼なじみの速人。
だが6年後、高校卒業を控えた真乃は、彼とよく似た
青年を見かける。
本当は生きているのかもしれない。
かすかな希望を胸に、速人の死にまつわる事件を
調べ始めるが…!?
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大崎さんと言えば、成風堂シリーズしか読んでいないのですが
書店に纏わる日常の謎がとっても楽しかった印象が強いのですが
これは、とても切ないミステリで、違う一面に触れたという感じ。

舞台は北海道の函館。
とても仲のよかった幼馴染の速人と亨。
特に速人とはいつも一緒にいた真乃だったが、速人は
中学にあがる前にいなくなり、亨は転居で中学は別になった。
いなくなったというのは、一家心中で片付けられた事件で、
何故か速人の遺体だけがみつからなかったことで、
もしかしたらという期待を捨てられずにいたからだ。

高校で亨と再会したのだが、亨とは少し距離を感じていた。
高校卒業を間近に控えたある日、前に進もうとした真乃は
ちょっとした気まぐれで、亨とデートすることになった。
デートは楽しくて、あっという間に時間が過ぎたが
コーヒーショップの中から、こちらを見ている速人そっくりの
男性を見つけた。
その時は見失ってしまったが、やはり速人は生きているのでは?
という思いが強くなり、速人の死に纏わる事件を調べ始める。

次々と出てくる速人の痕跡。
旭川にいる速人の従兄までが真乃に会いに来て、速人と
自分しか知りえない物を送って来たという。
妹の友人が出会ったという速人と名乗った子。
真乃の親友がみかけた速人そっくりの男。

真乃は親友と一緒に、速人の家族の心中現場となった港で
その現場を目撃していた人に話を聞くのだが、
誰もが重要な事だとは思わずに、素通りしてきた事実の中に
速人に繋がる細い糸が残されていた。
やがて糸は、真乃と速人が交換していたノートの
秘密の隠し場所・・・工場跡地へと導く。

そこで見かけた人影。速人の祖母に掛けられた高額な保険。
死後、速人の伯父は事業を成功させる。
速人の家族に何があったのか。
速人の行方は・・・?

いやぁ~もう色んな感情が湧き上がる湧き上がる。
少しずつ見えてくる速人の足跡をたどるところなんて
ドキドキして、ヒヤヒヤして、色んな疑いを持ちながらも
真乃の思いが切なくて、予想外の出来事が次から次へと
出てくるわ出てくるわ。
最後まで、いい意味で裏切られました。
別の大崎作品にもチャレンジしてみよう♪

タイトルのスノーフレーク

中学まで住んでいた家の庭にも咲いてました。
文中に出てくるスノーフレークとスノードロップ


どちらも可憐で可愛い花です

 

この話、映画化されていたんですね。

知らなかったぁ~

『乱反射/スノーフレーク』