八月の六日間/北村薫 | mokkoの現実逃避ブログ

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現実から目を背けて堂々と楽しむ自己満足ブログ


ページ数:322P
発売日:2016年06月

雑誌の副編集長をしている「わたし」。
柄に合わない上司と部下の調整役、パートナーや友人との別れ…
日々の出来事に心を擦り減らしていた時、山の魅力に出会った。
四季折々の美しさ、恐ろしさ、人との一期一会。
一人で黙々と足を動かす時間。山登りは、
わたしの心を開いてくれる。
そんなある日、わたしは思いがけない知らせを耳にして…。
日常の困難と向き合う勇気をくれる、山と「わたし」の
特別な数日間。
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タイトルで、別の内容をイメージしていた。
夏の特別な6日間のお話かと思いこんでいて
読み始めて、(゚O゚;アッ!山の話かぁ~と気付くmokko(●≧艸≦)

初心者登山コースにチャレンジしたアラフォー女子の
5つの体験談。

mokko的にはトレッキング初心者コースを2度しか
経験したことはないんですけど、それでも共感できる部分が
ちょこちょこ出て来て、思い出しながら読みましたよ。
苦しくなってくると、色んな事が頭の中をグルグルする。
mokkoは、まりさんと一緒だったから、孤独感はなかったけど
一人だったら怖かっただろうなぁ~と想像してみたり。
山での思いがけないエピソードって、何気にあるんですよね。

山小屋での食事が意外に豪華なところもあるのかと
羨ましく思ったり(mokkoの尾瀬は悲惨だった)
山と町の言葉の違いなんかも面白い。
「ここから道をそれます」ってセリフから
人の道をそれるといえば、悪事に走ることだが、山では
決まりきった道を外れてみるってのもいい(ガイド付き)と
楽しんでいる。

山では、山から下りた町の事を下界という。
これは、十和田湖で仕事してた時に、町に買出しに行くことを
下界に行くって実際に言ってたから、嬉しい驚きでした。
確かに十和田湖から下界に下るには山越えしないといけないからねぇ

インストラクターがお湯を沸かしてミルクティーを
入れてくれるシーンは、屋久島で実際にインスタントの
みそ汁を入れてくれたインストラクターを思い出しましたよ。
しかも、小さいクッションまで全員分配ってくれた。
疲れた体に、暖かい飲み物と気配りはしみるんですよぉ~

そして、アルプス一万尺の歌の事が出てくるんだけど
最初の歌詞
「アルプス一万尺 小槍の上でアルペン踊りをさあ踊りましょ」

これって、小さい槍の上で踊りを踊る
異国の儀式のような踊りだと思っていました。

が!アルプス一万尺は、ちゃんとした山の歌だったぁ~( ̄O ̄;) 

小槍って、槍ヶ岳山頂付近の岩の事で、この標高が
3,030mで、一万尺 w(゚o゚)w オオー!


ひとり登り←こちらで詳しく解説されてます。

上の管理者さんは小槍ではなく、アルプスの少女ハイジから
子ヤギと思っていたらしいです。
同じ勘違いでも、色々あるんですねぇ~(^◇^;)
っていうか、歌詞が29番まであるのは知らなかった( ̄□ ̄;)

山の話ばかりではなく、下界での仕事の話なんかもあります。
小耳に挟んだカップルの会話「~でいい」と「~がいい」
たった一文字の違いで、思いは全然違うものです。
そういえば薬屋探偵でも、この違いをやってたなぁ~

笑ったのが、懐メロ「あずさ2号/狩人」の歌詞の話。
歌詞の女性が乗るあずさ2号は、朝か夜か・・・
そして、一人の旅か、新しい男とか・・・
あれは笑ったぁ~(●≧艸≦)

 

山でのマナーとか、危険とか知識とか出会いとか
そういうのをサクっと知りながらも「わたし」が
色んな意味で学び、リフレッシュし、そして成長する
楽しいお話でしたぁ~