ページ数:408P
発売日:2016年01月
正月の秋葉原で見つかった不可思議な死体。
不自然に重たいその体内には、大量の小銭や紙幣が
詰め込まれていた。
都内各地で連続して同様の死体が発見されるが、
被害者の共通点は見つからない。
藤堂比奈子ら「猟奇犯罪捜査班」の面々は、
警視庁の合同捜査本部でその「リッチマン殺人事件」に
取り組むことになったが……。
現代社会の闇が猟奇的殺人と共鳴する、新しいタイプの
ヒロインが大活躍の警察小説、第4弾!
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シリーズ第4弾
今回はグロさがかなり軽減されているので
グロイの苦手な人でも大丈夫でしょう。
残酷さにおいては、非情以外のなにものでもないけれど
被害者が悪党だったと思えば、ザマーミロと言いたくもなる。
都内各地で同じ状況の猟奇殺人事件が続いたため
八王子西署の猟奇犯罪捜査班は、警視庁の合同捜査本部に
呼ばれることになるのだが、そこで命じられたのは資料整理。
警視庁の刑事たちからの風当たりはムカつくくらいに強く
あからさまに嫌味を言う。
彼らを捜査本部に呼んだ管理官は、死神女史の後輩で
女史の勧めだったらしいのだが、体質とでもいうのだろうか
気まずそうにしていながらも、助けは出さない。
そんな中、太鼓焼きのお婆ちゃんのところに
孫を名乗る男から連絡があり、息子が余命宣告を受け
入院しているという。
ここでお婆ちゃんの悲しい過去がわかるのだが・・・
心配する佐和さんのかわりに、おばあちゃんに付添って
孫に会いに行くのだが、そこで別の老紳士が孫の事を
全然違う名前で呼んだために驚いて逃げ出した。
やはり詐欺だったのか・・・
お婆ちゃんはショックのあまり体調を崩して入院してしまう。
そんな中、捜査本部に犯人から比奈子を名指しして
電話が掛かってきた。
声を変えて話す犯人は自分をリッチマンと名乗り
次の犯行をほのめかすのだが・・・
捜査の合間に、お婆ちゃんのことも気にかけて
その息子の事を調べたりしていたのだが、
比奈子の行動で偶然くっついてきた色々な情報が
繋がってくる。
犯人の次のターゲットは・・・
犯行の理由とは・・・
今回は、猟奇殺人ではあるけれど、事件そのものは
よく耳にする事件だったりするので、
読了感としては、切なさが後を引くのですよ。
今までが過激過ぎたので、ちょっとした箸休めな感じの
お話でした。
着信音が「トンでもねぇうまさだぜ」じゃなくなったのが
ちょっと寂しいなぁ
エピローグに出てくる手紙が、嫌な感じなのですよ。
続きを読みましょう。