にわか大根―猿若町捕物帳/近藤 史恵 | mokkoの現実逃避ブログ

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ページ数:299P
発売日    2008年03月

男前でもてるのに堅物の同心・玉島千蔭と、お人好しで
おっちょこちょいの岡っ引き・八十吉の名コンビが大活躍!
次々に起こる事件に、千蔭の勘と推理力が冴え渡る。
そんな中、千蔭に押しかけ女房が…?! 
美貌の花魁・梅が枝との仲はどうなる?
軽妙と繊細が絶妙にマッチした、近藤史恵の真骨頂!
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猿若町捕物帳シリーズ第三弾。短編集です

「吉原雀」
吉原で、3人の遊女が立て続けに亡くなる。
医者は病死と診断したのだが、偶然にしては多すぎる。
亡くなった一人は梅が枝と仲の良かった娘で
彼女が飼っていた雀を梅が枝が引き受けていた。
そんな時、巴之丞が訪ねて来て、役者絵を見せられた。
それは先月の舞台で踊った吉原雀の役者絵だった・・・

「にわか大根」表題作
巴之丞も一目置く女形が上方から戻って来たのだが
何故か芝居が下手になり、客席からはヤジが飛び
またも絵師による女形を皮肉った絵が出回る。
そんな時、彼の幼い息子が死んでいるのが発見される。
息子の死は事故なのか事件なのか・・・
一方では、お駒の親友である「おふく」が
義母からいじめられているらしく、千蔭に相談するものの
同心が乗り込んでいくわけにもいかず・・・

「片蔭」
天水桶にすり取った財布を隠しておいた茂吉は
財布を回収するつもりが男の死体を発見してしまう。
船芝居をしていた二人のうちの一人と判明したものの
人に恨みを買うような男ではないという。
一方では、巴之丞が知り合いの男が船芝居をしていると
聞いて行方を捜していた。
更に、おふくが店を飛び出した聞いて動揺するお駒
それぞれの事の成り行きは・・・

どれもサクっと読めるミステリに仕上がってます
何と言っても、常連のキャラがいい
まぁ、同心に吉原の花魁に、人気女形となったら
現実から離れすぎてますからねぇ~
それぞれの話の結末も、いい余韻を残してくれます
吉原のしきたりとか、恋の話とか、捕物以外にも
色々と楽しめました。
いい人・・・って、色んな捉え方があるけれど
どっちに転がるかわからないというのが
よーくわかりました(^◇^;)