ページ数:323P
発売日:2015年06月
悪魔のごとき頭脳を危険視され、わずか13歳にして
特殊房に収監されている少年、ローレン・ディルーカ。
ある日、彼のもとを国家治安警察の人間が訪れる。
血も流れず、凶器もない密室殺人事件の謎を
解くよう依頼されたローレンは、
気まぐれに獄中から助言を授けるが…(表題作)。
平賀とロベルトがあやしげなレシピの再現に奮闘する
「魔女のスープ」、
平賀の弟・良太の意外な人物との縁を描く「シンフォニア」など、
計4編を収録。
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バチカン奇跡調査官シリーズ 番外編?
短編集 第二弾です。
「シンフォニア」
平賀の弟:良太のお話し。
短い中にも、色んなものが詰まってました。
彼に纏わりつく不思議な者達。何かの役目を負っている?
平賀がいかに弟を大事に思っているのかは、シリーズの中で
わかるとはいうものの、兄を尊敬する良太の優しさは天使級です。
そして、神様が仕組んだ縁だと思わずにはいられないシーンが!
ウルウルしてしまいました。
この感動は、前回の短編集を読まないとわからないかもぉ~
そして、物凄く心配なことが・・・
予感はしてたけど、やはり出て来たか!
何をさせる気だ??怖いよぉ~
「ペテロの椅子、天国の鍵」
前法王の前代未聞の辞任表明の裏で起こっていた事。
やはりサウロ大司教の偉大さを改めて知りました。
「魔女のスープ」
審問会にかけられた魔女が作っていたスープを
ロベルトが再現しようと出かけた先で
平賀にアドバイスを求めるために連絡したら
何故か参戦してしまったというコミカルな話。
原動力が好奇心とはいえ、アレを口にできる勇気がすごい。
「独房の探偵」(表題作)
平賀が正真正銘の天才と認めるローレンが収監されてた時の話。
身の危険を感じて、わざと捕まったローレン。
きっと、奴が絡んでいるに違いないと思ったわ。
そこで、奇怪な殺人事件を独房で解決してしまう。
その考え方がスゴイ。頭のいい人は人の使い方もうまいんだなぁ~
帯がすごい。「その少年、稀代の凶悪犯罪者にして、天才探偵。」
短編集といいながらも、どれもスゴクよかった。
魔女のスープでホッと息抜きが出来たものの
どれもこれも先が不安になって、続きを読みたくなります。
なんかローレンの話だけでも、番外編でシリーズ化できそうな感じ。
平賀とロベルトに、先に見つけて欲しいです!