人魚は空に還る/三木笙子 | mokkoの現実逃避ブログ

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人魚は空に還る (ミステリ・フロンティア)/三木 笙子
¥1,620 Amazon.co.jp
発行年月:2008年08月
サ イ ズ:231P 20cm

「しずくは観覧車に乗りたい」
富豪の夫人に売られてゆくことが決まり、
最後の願いを口にした見世物小屋の人魚は、
観覧車の客車から泡となって消えた。
水神の怒りに触れて浅草は水中に沈んだのか。
いや、地上という水底から人魚がその身を
縛るもののない空へと還っていったのか――(表題作)。
心優しき雑誌記者と超絶美形の天才絵師、
ふたりの青年が贈る帝都探偵物語。
明治の世に生きるふたりの青年の交流をあたたかに描いた、
新鋭の人情味あふれるデビュー作品集。
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初めましての作家さん。
ちわ☆わんさんのレビューを読んで
即購入しました。
文庫を購入したはずなのに、単行本だったのでショック!
ネット注文には、こういうミスもたまにある(^◇^;)

何故購入したか・・・
カバーイラストに惹かれたのと、絵師が出てくるから。
美人画を描く天才絵師。
しかも絵にも負けない超絶美形。
そりゃスイッチも入りますって(^◇^;)
メインキャラは雑誌記者の高広と、絵師の礼。
背景は明治時代の銀座や日本橋。
舞台設定がよかったですね。
銀座や日本橋といえば、昔から続く老舗がたくさんある。
物語の中にも、誰もが知ってるお店が登場します。
だから、場所とか距離感が分かり易い。

話は日常的な謎ですね。
ミステリを期待すると肩透かしを食らいます。

一応、謎に挑むとき、ホームズとワトソンに見立てるのだけど
本作では、礼がシャーロック・ホームズの大ファンで
英語が読めないので、高広が英国の雑誌を訳して読んであげている。
しかも一気に読むのはもったいないからと、少しずつ
訳してもらってるところが可愛い(○ ̄m ̄)
で、高広をホームズに指名して、自分はワトソンだと言い張る。
なるほど。そういう名探偵コンビってのも有りですね。
ただ、日常の謎なので探偵という感じはあまり前面に出ていない。

4編の短編集です。文庫だと1作多く入ってます。
ちょっと損した気分(-。-;)

表題作がファンタジックで優しくて好きです。
ただ、キャラや設定なんかはすごくいいのに
カバーイラストも見てるのに、どうしても自分の中で
主人公達の顔が出てこない。動かない。
話のテンポが自分とは合わなかったのかなぁ~
デビュー作らしいので、なんとなく納得かな?
シリーズ化してるので、人気なんだと思います。
続きは・・・迷うなぁ~

「点灯人」
「真珠生成」
「人魚は空に還る」
「怪盗ロータス」

人魚は空に還る (創元推理文庫)/三木 笙子
¥734 Amazon.co.jp