
発行年月:2011年03月
サ イ ズ:306P 15cm
怜悧な頭脳とカミソリのような態度。
一法師全は私設研究所に所属する文化財専門のトラブル・シューターで
“考古探偵”の異名を持つ。
アルバイトの古屋は遺跡の発掘現場で運悪く死体を発見して
警察に連行されてしまう。
“ぬかとさま”の崇りという噂が一人歩きをはじめる中、
教育委員会から依頼を受けた一法師の登場によって
事件は解決するかに見えたが、それは始まりに過ぎなかった。
考古学ライトミステリ、シリーズ第1弾。
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二度目ましての作家さん。
前に読んだ蠱猫(こねこ) 人工憑霊蠱猫が
面白かったので期待はしていた。
そして恵さんが「一法師全はmokkoさんの萌え萌えアンテナに
ひっかかりそうな予感がします♪」ってことだったので
期待度は高めに((o(^∇^)o))わくわく
それでも積んだままになっていたんだけど
mirokuさんまで読んで面白いというから
これは読まなくっちゃでしょ(^◇^;)
確かにカバーイラストの一法師にはmokkoの萌え萌えアンテナが
敏感に反応していた(*´◇`*)
怜悧な頭脳とカミソリのような態度っていうのもポイント高め
白衣でポイントは急上昇♪
そして考古学となると、胸がザワザワする。
((o(^∇^)o))わくわくするでしょ~
で、どうしても連想するのが「蓮丈那智シリーズ」や「冬狐堂シリーズ」
比べちゃいけないと言われても、連想しちゃうんだものぉ~
それが間違いの元だったわ(-。-;)
確かに軽い。だからすぐ読める。
しかし、どんだけイライラしたことかぁ~
本作は古屋という不運なフリーター目線で語られる。
それがマズイんじゃないのかなぁ~
骨董屋で転んで商品を壊してしまい借金を背負ったため
店主に勧められて遺跡発掘のバイトをすることになったのだが
アルバイト初日に死体の第一発見者となっただけでなく
犯人にされて警察に連行されてしまう。
一法師に助けられ、そのままアルバイトを続けることに
しかし事件はそれで終わりではなかった・・・
まぁ~それで終わったら話にならないんだけど
どうもこの古屋、流されるタイプの人のようだ。
更に、一法師が言うように頭を使わない。
色々と頭の中ではグルグルしてるんだけど、良い方向に作用しない。
だからどうしてもマイナス思考的な読み方になってしまう。
一法師の怜悧な頭脳とカミソリのような態度も
古屋のフィルターを通すと、口が悪いというか言葉がキツイだけ。
これ、目線が一法師だったら、もう少し面白かったかもしれない・・・
考古学というか遺跡の発掘だからね
いわゆる古代の品が出てきて、それを巡って
魑魅魍魎がワラワラと・・・って雰囲気を期待する。
しかしなぁ~那智先生や陶子さんが相手にしていた
魑魅魍魎の親分達と比べると、小者も小者。
騙して手に入れるんじゃなくて弱みを握って脅して手に入れるタイプ
なんともいけ好かない
薀蓄もサラっと入ってるんだけど、説明がカタイ。
だからワクワクしない(-"-;)
ストーリー展開も結構強引だと思う
最後の方は、なんでそうなる?って疑問符の嵐よぉ~
古屋の成長物語でもあるような感じもあるんでね
子供の成長なら感情移入しちゃうけど
大人の成長モノは遠慮しますってばぁ~(-。-;)
っていうか、蠱猫(こねこ)を描いた人と同じ人とは思えない
もう少し上手に描けると思うんだが・・・わざとですか?
キャラも薄い。だから感情移入なんてできない。
笑っちゃったのが男のタイプ
土偶タイプと埴輪タイプのどっちが好みか・・・
いやぁ~ o(><" 三 "><)o
そして一法師
真新しい白衣を受け取ると、ばさっと大きな音をさせて
綺麗に拡げ、素早く腕を通した。
踊る大捜査線の青島ですか?
ただ“ぬかとさま”の祟りに関しての古屋の〆方は
なかなかよかったと思ってみたり・・・
シリーズは続くようですが、mokkoはこれで打ち止めです。