
発行年月:2000年12月
サ イ ズ:307P 16cm
取扱状況: 絶版重版未定
4年前に兄を殺された女性が、私立探偵のもとを訪れ、
事件の再調査を依頼してきた。
この未解決事件の容疑者は当時ヒッチハイクをしていた2人の少女。
どちらかが嘘をついているらしい。
依頼人は事件の全容が記録されている書類を探偵に託し、
犯人の割り出しを頼んだ。
探偵は書類を丹念に読み始める。
そして、物語は少女たちが初めて出会った4年前へ…。
警察の調書、証人の供述書、関係者の手紙などが随所に挿入され
虚実の網の目が拡がっていく。
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テーマ読み第6弾は『4』です。
初めての作家さんです。
ざっくりした内容はあらすじの通り。
4年前に兄を殺された女性が、事件の再捜査を探偵に
依頼するところから始まって、容疑者とされる二人の少女が
夏休みに出会いヒッチハイクの旅を始めるところから
二人の少女別々の目線で語られる。
時に探偵と依頼主の会話を交えながら
少女達のとった行動がドタバタ喜劇のような悲劇の連鎖を生み
それが思わぬ事件に発展し、殺人まで起こってしまった過程を
刑事やヒッチハイクで出会った人たち、二人の少女の両親や
学校の先生の供述を元に語られている。
結局のところ、どちらかが嘘をついているのに、
何も証明されないまま4年の歳月が流れてしまった。
事件直後は依頼主も19歳と若く、周りの好奇の目に耐え切れず
とにかく忘れてしまいたかった。
しかし、何故4年も経ってから再捜査をする気になったのか?
真実が知りたいってのも理由の1つなんだろうけど
他にも理由があった。
その理由が、個人的に納得できない。
更に、依頼主の態度も気に入らない。
だからどうしてもこの依頼主が好きになれない。
更に更に、二人の少女・・・
見た目は全く違う雰囲気の少女である。
一人は日に焼けて黒髪で、おしゃべりで自分の言いなりになる子を
ヒッチハイクの道連れにしたかった。
もう一人は色白で長い金髪をお下げにして、内気で自立できてないのに
親が決めたスケジュールにうんざりしているお譲ちゃん。
都合よく先導してくれる人を求めていた。
お互いがお互いの事を好きではないんだけど
自分に都合のいい相手だから離れるわけにもいかず旅を続ける。
この二人も気に入らない。
見かけが違っても、どちらも気が強い。
自分と似たような部分があるからイライラする(^◇^;)
そして少女のとった行動が後にとんでもない事件を引き起こし
喜劇のような悲劇の連鎖が起こり、報道までされてしまう。
そして依頼主の兄が殺される。
容疑者は二人の少女のどちらかなのに
どちらも相手が犯人だと言い張り、その証拠がつかめない。
最後の最後でもちろん探偵が犯人をあぶりだすんだけど
そんな伏線って張ってあったか?
読み飛ばしたのかなぁ~
思わず( ° ▽ ° ;) エッ?って思ってしまった。
真実がわかったところで誰も救われない
何とも皮肉な結末が用意されていたんだなぁ~
依頼主の言動が気に入らなかったからね
最後の探偵の言葉がおかしくてしょうがない(^◇^;)
っていうか、気付けよ!って感じ?
何というか女の我の強さが表面に出すぎていた感じで
そういう意味で疲れました(ノ_-;)ハア…
テーマ読みまとめ

素材屋さんは→ Silverry moon