- 未明の家 (講談社文庫―建築探偵桜井京介の事件簿)/篠田 真由美
¥730 Amazon.co.jp
- 京介を訪ねた古風な美少女の依頼は
“閉ざされたパティオ”を持つ別荘の鑑定と
主である祖父の死の謎を解くことだった。
少女の一族を巻き込む不可解な事故死、
そして自殺未遂。
事件はすべて別荘をめぐって起きた。
ミステリアスな建築造形に秘められた真実を、
京介が追う! - -------------------
- 初めての作家さんです。
- 建築探偵桜井京介シリーズ第1作
mixiの「やっぱり本が好き」コミュのトピで
「魅力的な登場人物が出てくる本」というのがある。
その中でやたらと目に触れて気になっていたキャラが
建築探偵:桜井京介
ようやくお会いできました(〃▽〃)ポッ♪
えっと・・・
無駄に長いので覚悟を・・・<(_ _)>
- 近代日本建築史を研究している院生
話術に優れた夜行性の25歳
身長180cm以上、痩せすぎ、姿勢が悪い。
灰色(汚れて)の白衣に前髪バッサリの幽霊スタイル。
超絶美形ゆえに、顔の半分は前髪とメガネで隠している。
もしかしたら今までの萌えキャラの中では
一番の美貌かもしれない!!ε=ε=(ノ≧∇≦)ノキャー
だって、今までの美形は顔晒してたものぉ~
隠すほどって、どんだけぇ~(((p(>◇<)q)))←死語?
- どんな美形が脳内で作られるのかと思っていたら
うまい誘導でもされてるかのごとく
モローの「サロメ」が出てきた!v(〃>∇<〃)v
mokkoが妄想したのは昔衝撃を受けたデッサン画の
サロメの中のヨハネの顔。しかも生首(^◇^;)
読書は好きな本を繰り返し読むタイプ
オールタイム・ベストノベルは
黒死館殺人事件/小栗虫太郎
虚無への供物/中井英夫
ドグラ・マグラ/夢野久作
- (*~○~*)アァーン ドグラ・マグラがベストノベルって
それだけで妖しい魅力アップぅ~q(≧∇≦*)p
他の2冊は既に注文済みです(○ ̄m ̄)
そしてメインキャラの蒼(あお)君15才。
本作は蒼くん目線で語られています。
映像に関して特殊な記憶力を持ち、
京介のアシスタントで理由ありらしい。
- 更に栗本深春(みはる)。京介の旧友の学生25才。
名前に反して顔の半分が髭に覆われたいかつい大男。
ドライバー兼、肉体派助手。 - あ・・・本の内容ね( ̄▽ ̄;)ゞ
面白かったですよぉ~
前半はキャラ説明と登場人物の描写と
過去に起きた事件のレビューと再調査なので
なかなか進まないけど、中盤からは一気に加速します。
初めて朝の5時までかかって読んだ(^◇^;)
今まで読んだミステリといえば、まず死体が出てきて
刑事が動いて、探偵登場でトリックを暴くって感じ?
ところが本作では、なかなか死体が出てこない。
出てくるのは中盤以降である。
トリックを暴く内容じゃないってことだな・・・
遊馬(あすま)理緒は、祖父が残したスペイン風の
別荘の調査を京介に依頼する。
その別荘では祖父が事故死?していてた。
祖父と両親の間には確執があり、祖父は生きている間
別荘に1人引きこもり、両親は近づこうともしなかった。
母親がその不吉な別荘を取り壊し、リゾートマンションを
作ろうとしているのを阻止したいらしい。
調査に赴いた京介達は、一見、解放的な建築の
しかし異様なパティオを前にして疑問を持つ。
理緒から見せられた1枚の絵画。
血痕が付着した祖父と馬の絵。
馬の額にはブルーサファイアが描かれていて
実在したものだと言うが、その行方がわからない。
理緒は何事も金優先の母親がブルーサファイア欲しさに
祖父を殺害したのではないかという疑惑を持っていた。
更に祖父亡き後、父親が別荘にこもったのだが
自殺未遂?を計った後、別荘取り壊しに賛成する。
奇妙なパティオでいったい何が起こっていたのか?
建物に込められた思いと謎解きのシーンは
舞台役者の語りのようで、ちょっと笑ったけど
それでもその内容は納得できました。
イメージでいうなら、京極堂と館シリーズを
足して2で割った感じ?
建物に関連した事件を解決するんだけれど
殺人事件の謎やトリックを暴くというよりは
建物に込められた思いとそれに関わる一族の
憑物落としみたいな感じでした。
建築関係の話は出てくるけど、小難しい話はないので
そこら辺は安心なんだけど、色んな要素が詰まっている。
幾つかの本の話も出てくるし、アーサー王を例えた
やり取りも出て来たりして、これも読むのか?と思ったけど
そこは蒼君がわかりやすく解説してくれてる
(。・▽・。) ホッ
ミステリ好きの新聞記者はカーター・ディクスンの
「赤後家の殺人」を引き合いにだしてくる。
更に法月麟太郎まで出てくる。
(未読のキャラだけど名前だけはインプットされてる)
黒死館殺人事件の探偵が元らしい。
やっぱり注文してよかった(○ ̄m ̄)
絵画の話から神話の話や歴史まで。
mokko的には非常にオイシイ作品でした。
続き読むぞぉ~♪ d(⌒o⌒)b♪
この著者は”お館”の登場するミステリイが好きらしい。
あとがきで綾辻氏の「十角館の殺人」まで登場させた。
アリスだけでなく、ここでも駄目押しされるとわ!
恐るべし十角館!!