オペラシティのニューイヤー | 木琴歩徒氏のブログ

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木琴歩徒氏の独り言ブログと、出かけたクラシック音楽のコンサートのレポートです。

○2024.1.3(水)15:00~ オペラシティ 1階15-○
 サンドロ・クトゥレーロ:ウィンナ・ワルツ・オーケストラ
  S)ナタリヤ・ステパンスカ(△)、バレエダンサー4名(▽)
   ~ 第1部 ~
  E.シュトラウス:ポルカ「ブレーキかけずに」
  J.シュトラウスⅡ:ワルツ「春の声」
  ドヴォルザーク:スラヴ舞曲第8番▽
  J.シュトラウスⅡ:ポルカ・シュネル「狩り」
  ジーツィンスキー:ウィーン、わが夢の街△
  ヨゼフ.シュトラウス:ポルカ「憂いもなく」
  J.シュトラウスⅡ:入り江のワルツ▽
  J.シュトラウスⅡ:トリッチ・トラッチ・ポルカ ▽
   ~ 第2部 ~
  J.シュトラウスⅡ:ワルツ「南国のバラ」▽
  レハール:「私は恋をした」(喜歌劇「この世は美しい」)△
  J.シュトラウスⅡ:ナポレオン行進曲
  レハール:ワルツのメドレー(喜歌劇「メリー・ウィドウ」)▽
  ロウ:「踊り明かそう」(映画「マイ・フェア・レディ」)△
     フィナーレをアンコール△
  J.シュトラウスⅡ:ポルカ「雷鳴と電光」
  J.シュトラウスⅡ:ワルツ「美しく青きドナウ」 ▽
   ~ アンコール ~
  J.シュトラウス父:ラデツキー行進曲
  ヨゼフ.シュトラウス:ポルカ「お喋りな可愛い口」
  プッチーニ:「私のお父さん」(歌劇「ジャンニ・スキッキ」)△
  ビゼー:歌劇「カルメン」前奏曲▽
(会場入口のポスター)
 松の内にウィーン物聴くのが、1986年以来私の新年の恒例。これまで
はサントリーホールで、ウィーン・フォルクスオーパー響を聴くことが
多かったが、今年はオペラシティのニューイヤーに初めて行って見た。
演奏するのは23回目の来日となる、ウィーンを本拠とするオケとのこと。
しかし余り聞いたことがない名称で、常設なのかどうかも明示されてい
ない。弦6・2・2・2・1、それに木管・金管各5、打楽器という小
編成。毎回同行する創設者のマエストロは、1961年生れのイタリア人と
のことである。ホール主催公演ではないためか、お正月の飾付けはロビ
ーの壁の奴凧くらい。ステージの客席寄りには、バレエに使うシートが
敷かれている。コロナが明けて人出は良好で、3階席以外はほぼ満員。
全席均一料金なので普段は縁がない、1階席中ほどの上手寄りで聴く。
(終演直後のステージ)
 曲目はスラヴ舞曲とマイ・フェア・レディを除けば、ウィーン物の定
番名曲ばかり。マエストロは冒頭英語で短いスピーチをすると、早くも
「アケマシテ、オメデトウゴザイマス」と流暢なご挨拶。ワルツもポル
カも驚くほどテンポが速く、この演奏は少々鼻につく。ダンサーは若い
男女2組で、期待以上の溌溂としたバレエを披露。小柄なウクライナの
ソプラノも、良く通る美声を響かせ喝采を浴びていた。ウィーン音楽を
じっくり聴かせるというよりも、ウィーンの新年の雰囲気を楽しませる
演出。音楽だけではつまらないということか、バレエの出番がやたらと
多い。「雷鳴と電光」や鉄砲を持って指揮した「狩り」では、聴衆に手
拍子を督促。「憂いもなく」は楽員の「ハッ・ハッ・ハッ」の掛声入り。
アンコール2曲目の後では客席に向かい、マエストロが三本締めの音頭
取り。聴衆を飽きさせないようにと、盛り沢山の趣向であった。
(元日のダイヤモンド富士)
 面白かったのはアンコール。いきなりラデツキーが始まり、今日は早
仕舞いなのかと思ったら、その後に3曲もやる大サービス。フランス物
の「私のお父さん」「カルメン」は意外や意外だった。来年のお正月も
聴きに行くかどうか。しかしあの速いテンポでは、少し考えてしまう。