続報
大阪府内の障害児入所施設で男児にわいせつな行為をしたとして、強制わいせつ罪で起訴された元施設男性職員(27)=大阪市城東区=が、他の入所児童ら数人に暴行してけがをさせたなどとして、大阪府警は近く、傷害と強制わいせつの疑いで追送検する方針を固めたとの報道が出ました。
施設側は計11人が被害を受けたことを確認し、保護者らに謝罪。府警は虐待が日常化していた疑いがあるとみているといいます。
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毎日新聞
大阪府警
障害児虐待被害11人 元施設職員、追送検へ
施設を運営する社会福祉法人や自治体の調査で、男児や男子生徒計11人が風呂場などで、下半身を触られる▽尻をたたかれる▽水をかけられる--などの被害を受けていたことが分かった。首などに皮下出血があったケースもあり、一丸被告と当時の施設長が保護者らに謝罪した。
府警はこのうち、児童らの証言で被害が裏付けられた数人分について追送検する方針。
軽度の知的障害がある入所者の男児の父親によると、施設側から男児がわいせつな行為を受けたと説明されたが、男児はうまく被害を申告できなかった。父親は「子供は自分できちんと説明できない。施設は今後、子供の心のケアを一番に考えてほしい」と話した。
https://mainichi.jp/articles/20180606/k00/00m/040/209000c
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男児や男子生徒が親告能力が欠けていることにつけこんだわいせつや暴行が事実であるならかなり悪質な事例といえましょう。
それから大阪府警が把握した被害者合計11人のうち追送検する方針なのが児童らの証言で被害が裏付けられた数人分だけであることが気になります。これでは今回、立件を見送られた被害者はやられ損にもなりかねません。
警察は供述を引き出したり、目撃者、証言者等を探し出すプロのはずです。少年らが被害を被ったにもかかわらず親告能力に欠けていることで被害が被害にならないことは理不尽この上ないのではないでしょうか。
むろん、立件にあたり、確固たる証拠・証言の積み上げは不可決であることぐらい分かっています。ただ、だからといって被害の可能性を置き去りにしてはならないと思います。たとえ今回どうしても立件できない場合も例えば被害少年の成長や意思伝達能力の増進を待って継続捜査を心掛けることも必要なのではないでしょうか?
実質上の被害泣き寝入りのないよう官憲のいっそうの粘り強い奮起を期待します。
追記
より新しい更新日時(2018.6.6日 13:07分)のサンスポ報道の引用です。
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障害児男児12人にわいせつ行為 施設元職員を追送検
捜査1課は、2014年10月から17年11月にかけての、当時5~14才の男児ら12人への強制わいせつなど計14件の被害を捜査し、暴行と傷害2件を含む5件を立件。「恥ずかしいことをしたら言うことを聞くと思った」などと容疑を認めている。
追送検容疑は、14年11月、当時12歳の入所児童の下半身を触った疑い。
http://www.sanspo.com/geino/news/20180606/tro18060613070012-n1.html
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男児12人には男子中学生も「はいっているものと思われます。通常、男児とは報道用語としても小学6年生までです。メディアにおかれてはこのあたりの区分にも留意してもらいたいものです。
被告の弁として報じられている「恥ずかしいことをしたら言うことを聞くと思った」については、施設職員は実質的に教育者でもありますが、到底、情状酌量が認められうる弁明にはなりえないと思います。