仮病入院記(4) | mojorのブログ@事件等を教訓に己を律しよう!

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当ブログはその目的を防犯および性犯罪被害への注意喚起とします。被害者・加害者両方の悲劇が事件等の教訓から少しでも減る事に寄与すれば管理者冥利につきます。

土曜日か日曜日の晩方だったでしょうか。廊下のほうから看護婦さんが入院患者の中年女性をたしなめるような声が聞こえます。病室から出てみると言いくるめられたような女性が焦燥しきった表情をしています。

「主人に女ができて私はここに容れられている」

「立派な方である○○先生がそのようなことをするわけがありません!」


どうやら○○先生とは医師でありどこぞで開業されている方のようで女性はその妻のようです。

そばを通りかかるふりをすると女性のほうから声がかかりました。看護婦は既に詰所に退散しています。

やはり御主人の不倫の結果としての迫害を大人に語るように一中学生に話します。


「誰も私の話を信じてくれません」


何を言ってあげればいいのか分からないので


「警察に言えばいいいじゃないですか」


といいましたが、言ってる私も聞いてるほうも通報は無駄と知りながらの会話だったと思います。無論、子供なりの慰撫に対しては諦観した御反応でした。


以前から様々なところから「上流階級の悩みや不幸は庶民のそれよりどろどろしていて深刻」とそれとなく聞いていましたが、具体的な話は知らなかったのでいい人生勉強にはなったと思いましたね。


後日、面白半分に看護婦に女性の訴えを言うと「あの人はそう思い込む病気。だからここに入院してるのよ」とおっしゃったことは言うまでもありません。ただし真相は藪の中。

ちなみに私の仮病も見抜けない病院ですからねえ。(無論、見抜いていて治療費目当てで入院を受け入れていたのであれば相当な玉です。