奈良県の生駒高校剣道部での居合体験において、なんと真剣で生徒の太ももを3cmの深さで切るという事故が起きました。深さで3cmって…怖すぎる。
剣道部での居合体験自体は素晴らしいと思います。
私としては、武道系のスポーツを学ぶ者は、関連のある同系統の格式あるのも平行して学ぶべきという考えだからです。
で、このニュース。
学校教育の場は勿論、向かいあった状態で真剣を使用した稽古…というのは、どうなんでしょうか?
私は、道を少し外れたところが面白いと思う人間なのです。踏み越えてはいけないラインギリギリを攻めたいと思ってます。
介護士の観点で言うと、レクでラインを踏み越えたい衝動にかられることはよくありますよね。
ふざける時は、そのラインの見極めは重要です。
踏み越んでしまっているな~と思う時は、その時に起きる事故や責任の取れる範囲、自分に降りかかってくる事柄も覚悟してやる必要がある。
けっして、止めるって言わないんかい!…ですが。
で、このニュースのケースでは、やはり『真剣を持ってきて生徒見せる。』くらいがギリギリのラインだったのかなと思います。
もう一歩踏み越むなら、素振りは一切しない状態での対峙で、竹刀と真剣での威圧感の違いを感じてもらう…くらいまでが限度でしょうか。
子供が調子に乗ってやってしまう悪ふざけを最大限に考慮した上で、やってよいのはこのくらいまででしょう。
私が剣道を学んでいる生徒だったとしたら、真剣を生で見せてもらうことは、将来の剣道修行の糧になる経験の一つになると思う。そういう先生なら嬉しい。
実際、真剣を生で見る機会ってそうないですよね。博物館に行ってもケースに入ってることがほとんどですし、私は刀剣市でしか見たことない。
長い目で見ると、真剣で切られる経験こそ、おそらくどの武道家も経験していないであろう事柄であり、武術家として一生の財産になること間違いなしの貴重な経験なんですがね…。
でも、それは絶対に肯定はできない。将来的に切られた生徒にとって貴重な経験になったとしても、現時点で剣道の先生の行動はアウトですよね。
校長先生も可愛そうだ。
こんな自分の知らない場所で起きたしょうもない事件で謝ることになって。
私自身が厳粛な場でふざけたいと思う人間ですし、武術好きとしてより殺し合いに近い稽古をしてみたい欲もあります。
たがら、この事故には加害者の先生に共感してしまうところもあるのですよ。
端的に言うと、先生は【日本刀を見せびらかしたかった】のでしょう。ただ、それだけ。
でも、ラインは超えないように反省しないといけませんね。ラインは超えている時って、自分では気付いてないんですよね。