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『パーソナルトレーナー問題』
近年のフィットネスブームで、一つの問題が勃発し始めています。
身体に関する知識のないパーソナルトレーナーの指導によって、利用者が怪我がするという事故が増えているとのこと。
なお、2024年2月現在、パーソナルトレーナーになるための【公的な】資格はなく、ちょっと筋トレを齧っただけの人でもなろうと思えばなれる状況があります。
そういう観点から、筋肉トレーニングに関する公的な資格を設立すべきでないかという議論も出始めています。
現行の公的な資格で考えると…
体の構造を理解しているであろう公的な資格では、理学療法士や柔道整復師等の資格がありますが、このような職業の方々は、怪我を治したり、リハビリをしたりする専門家であって、良い身体になるための筋トレを指導するノウハウがあるわけではありません。
栄養面なら栄養士という資格がありますが、健康的な食事の専門家であって、筋肥大や徐脂肪の専門家ではないのですよ。
繋がる部分はありますが、別資格と言ってもよいでしょう。
では、筋トレに関する公的な資格があれば事故はなくなるのかという話になります。
介護福祉士でも介護事故やトラブルは起こりますし、医師でも医療ミスは起きる。タクシードライバーも交通事故は起こす。
だから、公的な筋トレ資格の設立は、底上げにはなっても完全な解決策ではないと私は思います。
あとは、本当に公的な資格が必要か?という点でも、疑問を感じます。私としては不要だと思っています。
いわゆるパーソナルトレーニングで行われている筋トレを【道楽や嗜好】か【生活必需品やインフラ】かで考えると、まだ前者になるのではないかなと思います。
健康指導とか介護予防体操であれば、後者に位置つけられ、専用の公的資格の設立もあるべきだと思いますが、道楽の範囲であれば、現状の民間資格で充分で、あとはそのサービスを利用する消費者の問題ではないかなと思うんです。
なので、整備すべきは、筋トレのクーリングオフ制度とか、筋トレ事故のスポーツ保険とか補償制度とか、そっち側なんじゃないかなと思います。
ただ、自宅で筋トレをしているだけの私の見解としては、そもそもの筋トレに対する考え方が違うと言いますか…
一般人のレベルなら、自宅の1人筋トレで充分だよ!
というのが、私の意見です。
筋トレ≒ボディメイクが流行ってきたことで、筋トレをエステとかと同じ感覚で考えている方が多くなってきたのではないかと思うんです。他のサービスと同じように対価を払ってやってもらうものではない。
筋トレは自分でするものです!
言っても筋トレは運動ですから、少なからず怪我はします。怪我のリスクも含めて筋トレ。
だから、自分で怪我をしないようにウォーミングアップをしたり、違和感を感じたら、自分でトレーニングを止めたりもするわけです。
で、怪我をしても、それは自分の責任。
消費者側が『何でもやってもらおう』と考えているから、『パーソナルトレーナーが素人』みたいな問題がでるのではないでしょうか?
ただ、ここに関しては、パーソナルトレーナーの相場がバカ高いことも要因かも知れません。巷にあるパーソナルの相場って、結果(理想の体型)を保証する金額ですよね。フォームを指導するとか、トレーニングメニューを作るとかではなく。
体型を変えるのなんて、自分の身体でも難しいのに『何でもやってもらおう。』というマインドの顧客の体型を変えるとなると、やっぱり無理をやってもらわないと結果は出ませんよ。
で、無理をするから怪我をすると。
筋トレは自分でするもんです。無料ですし。
あとは怪我をする問題の原因として、以下のこともあるのではないかな~と思います。
『いきなりウェイトトレーニング問題』
ジムやウェイトトレーニングが流行ったことで、運動習慣のない人が、いきなり部位別のウェイトトレーニングから開始しちゃうというところ。私はこれも原因だと思うんですよ。
運動習慣のない人がウェイトトレーニングを始める場合は、軽い重量だからOKという感じでもない気がします。
やっぱりウェイトトレーニングって、身体にとって不自然な負荷がかかるし、人体にとって不自然な動きをするトレーニングなんだと思います。
だから、ウェイトトレーニングを始めようと思ったら、まずは全身の運動習慣をつける所から始め、不自然な負荷に耐えられるだけの身体を作った後に、次のステップでウェイトトレーニングを始めるほうがよいと思います。
まあ、僕自身も専門的な知識があるわけではなく、自分の経験や感覚でこの記事を書いてますので、それもパーソナルトレーナー素人問題と根底は一緒か…とも思いますよね。