twitterでは書いていたのだが、
柳美里さんが岸田戯曲賞でのやりとりをゲンロンを通じて公開した。
この一件にモヤモヤした人たちって、結構演劇人では多かったと思っているのだけど、
俺も2回ほどブログに書いた。
〜〜〜〜
という部分を聞くと確かにそういうものであろうが、じゃあ一演劇人としては関係性を持つ必要性を感じないと思ってしまうし、なぜ、そういう人が演出家もやるのだろうという疑問もどうしても出てきてしまう。演出家は高尚でも文学的でもある必要はないと考えている私にとって、(もちろんそういう方がいること自体は何ら問題ないし、演出家という枠の中でも多くの細かいジャンル分けはあると思う。あくまで私の世界観と私が作品を創っているなかでの話だ)文学者が距離を置く前にこちらから距離を置いてしまうと思わざるを得ない。
あと、これは柳さんの公開したものとは関係ないのだけど、
根本さんのト書きについて触れているのをみて、ルールはなくてもいいからト書きに関してはある程度書き方を浸透させてくれればいいのにというふうに改めて思った。
昔まだ劇作家協会に加盟していたころ、当時の会長から企画立てられないかと言われて、STAFFが読みやすい考えやすいト書きの講座もしくはそのディスカッションをやるのが面白いのではないかという提案をしたことがある。
それを思い出した。
ト書きをきらう作家さんも多いし、感情に関することは俳優の範疇に踏み込みすぎているからト書きに載せるべきではないとか、情景説明は最低限にとか色々なことをいう人がいるが、STAFF 業の方達がどこから一番情報拾うのかというと確実にト書きだと思っている。むかし、中のいい美術家に、一番楽しい瞬間は?と聞いた時に、ある作家(冒頭のト書きを3ページ〜6ページ、それ以上書くような作家さん)のト書きを100回くらい見返しながら美術プラン考えている時が一番幸せな時間だ。という話をしていた。
ト書きは音響照明美術にとっての宝箱であり魅惑的空間であるということをモノを書く人たちにはもっと認識して欲しいというのはSTAFF的な人たち共通の想いだと思うんだけどなー。
話が逸れた。
岸田戯曲賞はあくまで戯曲そのものに対する賞なので上記のようなト書きはきっとふさわしくないし、具体的イメージが多く提示されるのは想像の余白が減り面白みを奪う行為なんだろうな。
でも、STAFFでもあり演出家でもある自分としては、生きているなかで文学的要素も芸術性もいらないからト書きがきちんとたくさん書かれている台本が好きなのである。
最後に、ゲンロンと柳さんが今回公表してくださったことに敬意と感謝をしております。
モヤモヤと野田さんの「せい」になっていたことが晴れるだけでも素晴らしいことだと思っています。
あと、最後に。
twitterで書いたやつが「1演出家」というアラビア数字になっていたことを恥ずかしくは感じています。
文章力も何もない私め!!
笹浦今後の予定
笹浦チーフディレクター・出演
虹の架け橋「SAVE THE KIDS PROJECT」
9/26 20時〜
10/3 20時〜
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清月エンターテイメント
「ボクと7通の手紙」
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12/2〜4
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笹浦舞台監督
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