1章中国美術の曙-新石器時代・殷時代 | 65歳の芸大生

65歳の芸大生

定年退職後、新しいことにチャレンジしたいと考えて、今まで縁がなかった芸術について学ぼうと思い、京都芸術大学通信教育部芸術教養学科に編入学しました。このブログが日々の学習内容の記録として活用しています。

この章の要点

中国美術の歴史は先史時代の土器の装飾から始まります。新石器時代の紀元前6000年頃から彩陶という彩文土器がつくられ、次に黒陶という美しい光沢をもつ土器がつくられました。そして、史書に記された祭政一致の殷の時代になると、青銅器が祭器として制作されるようになりました。本章では、中国美術の幕開けとなる新石器時代の彩陶と黒陶から始め、殷時代の青銅器の美術までを中心にみていきます。 Movie1・・・彩陶 中国美術のはじまり Movie2・・・黒陶 彩陶に続く土器の美 Movie3・・・玉器 玉の造形美とその意味 Movie4・・・殷墟の青銅器 祭器の美の世界 Movie5・・・三星堆遺跡の青銅器 古代の蜀王国の美術

 

中国美術の歴史は彩陶と黒陶から始まります。彩陶は仰韶文化の頃に最盛期を迎え、続く龍山文化では卵殻黒陶のような黒陶がつくられました。玉器は先史時代から装身具や祭器としてつくられ、軟玉が使用されました。青銅器も祭器として制作され、殷王朝では饕餮文様があらわされた重厚な青銅器が特徴的です。一方、四川省広漢市の三星堆遺跡 から出土した青銅器は古代蜀王国の存在を示す資料として注目されています